政治・社会

2026/03/04

有機農業への移行を

 今日の北海道新聞に「有機農業がもうかる時代に」という記事が掲載されていた。ごくかいつまんで言うと、化学肥料や農薬を使う慣行農業とそれらを使わない有機農業を比較したところ、経済面でも作業面でも有機農業の方が優位だという結果になったという。ただし、これは小麦栽培での比較なので、他の作物の場合も当てはまるのかどうかは分からない。しかし、肥料や農薬が高騰している昨今は、有機農業がもっと注目されていいのではないかと思う。

 

 私自身、農業のことは詳しくないが、農業を経済面や作業面だけで考えるのはもちろん誤りだ。農薬は健康面でも環境面でも悪影響しかない。たとえば、輸入小麦の場合、グリホサートという農薬が使われており、発がん性などの健康リスクがあると指摘されている。グリホサート問題についてはこちらの記事参照。

 

 日本は2017年にグリホサートの残留基準値を大幅に緩和したこともあり、国内に流通している輸入小麦にはグリホサートが残留していると考えて間違いない。小麦に含まれるグルテンのアレルギーなどを理由に小麦は食べるなという人がいるが、私は輸入小麦に含まれるグリホサートがアレルギーを増やしているのではないかと考えている。

 

 幸い、日本の小麦からはグリホサートは検出されていないようで、パンの好きな私は、道産小麦でパンを焼いている。薄力粉、ホットケーキミックス、パン粉なども道産小麦を使ったものを選んでおり、輸入小麦を使っていそうな製品は極力避けている。

 

 もちろん農薬の害は人間の健康だけの問題ではない。昆虫などの小動物やそれを食べる野鳥などにも蓄積されるだろう。ミツバチなどの訪花性昆虫が減ってしまえば、作物の受粉に影響する。また、化学肥料の多用は作物に含まれるミネラルやビタミンなどを低下させることが分かっている。農薬や化学肥料によって、土壌菌の働きが低下してしまうことで、土壌がどんどん痩せていってしまうのだ。詳しくは、こちら参照。

 

 農薬も化学肥料も作物の収量を増やすことに貢献したが、健康被害や環境汚染、土壌の劣化を考えるなら使わない方がいいのは言うまでもない。

 

 さらに、経済面、作業面で有機農業が慣行農業より優れているのなら、有機農業に移行させていくというのが当然の成り行きではなかろうか。国は有機農業を行っている農家こそ支援すべきだと思う。

 

2026/02/21

「青い池」の不可解なオーバーツーリズム対策

 今日の北海道新聞に、美瑛町にある「青い池」の駐車場利用税と宿泊税に関する記事が出ていた。美瑛町はオーバーツーリズム(観光公害)対策としてこれらの税の導入を目指しているのだが、町民に課税しない方針を転換して町民も課税対象にするという主旨の記事だ。

 

 そもそもこの「青い池」は天然の湖沼ではない。美瑛川に造られた堰堤に水が溜まったものだ。水が青く見える理由はウィキペディアでは「この付近の湧水には水酸化アルミニウム (Al(OH)3)など、主に白色系の微粒子が含まれており、美瑛川本流の水と混ざることによって分散され一種のコロイドが生成される。水中に差し込んだ太陽光がコロイドの粒子と衝突散乱して水の吸収による青色の透過光が加わり、美しい青色に見えると言われている」と説明されている。

 

 私もこの近くは何度か通ったことがあるが、そもそも人工の池など興味がないのでわざわざ見にいったことはない。しかし近年の観光客の増加によってゴミの増加や交通渋滞などのオーバーツーリズムによる問題が生じているという。SNSなどへの写真の投稿と拡散もオーバーツーリズムに拍車をかけているのだろう。その対策として駐車場利用税や宿泊税を導入し、その収入によってトイレの整備や渋滞対策、案内板の設置などに充てるとのこと。川をせき止めてできた人工の池の見学に駐車料金をとることだけでも驚きだが(私ならこれだけで行かない)、さらに利用税をとるという。駐車料金だけでもかなりの値段になるわけで、近隣の迷惑駐車が増えることにはならないのだろうか?

 

 オーバーツーリズム対策というのなら、まず観光客の制限をするのが筋ではなかろうか? 来る人が多すぎるから「オーバー」が生じているのだ。たとえば駐車場の空きの有無や混雑状況をネットで確認できるようにしたり、道路に設置した電光掲示板で知らせるなどそんなに難しくないはずだ。近くの「道の駅」でも混雑状況を確認できるようにしたらいい。ところが「青い池」を観光地として宣伝してきた地元にとってはそういう発想にはならないらしい。観光客を制限してしまったら収入も減るということなのだろう。観光客を制限せずにオーバーツーリズム対策をしようとすること自体に無理がある。

 

 上高地や乗鞍岳もマイカーを禁止することでオーバーツーリズム対策をしているが、そのようなやり方は交通渋滞を緩和することはできてもバスやタクシーでやってくる観光客を減らすことにはならない。結果、観光客が溢れ、ゴミは減らないしトイレ等の設備の管理にもお金がかかることになる。上高地のトイレは以前は無料で利用できたが、今は協力金を要求される。河童橋付近は観光客が溢れ、昔の面影はなくなってしまった。

 

 「青い池」では秋から春にかけてライトアップまでして観光客を誘致している。もちろん冬は凍って雪が積もるので青い水など見られない。白い池にライトアップしてまで観光客を誘致するなど、私には馬鹿げているとしか思えない。そもそも人工の池であり昔は無かったものだ。それが人気スポットとなったことで観光地化を目論見、お金を落としてもらうことばかり考えるさもしさにちょっと辟易としてくる。

 

2026/02/12

生成AIを推進する人たちの思惑

 先日の「生成AIと終末時計」という記事で、私自身は生成AIの必要性を感じないと書き、また「IT関連企業の目論見に警戒している」と書いた。いったい生成AIを開発し提供しているIT企業は何を考えているのか? そんなことを思っている矢先に、苫米地英人著「生成AIの正体」(ビジネス社)という本を知った。今年の2月1日に発行されたばかりの本で、さっそく買い求めたが、私がなんとなく思っていた以上の問題点が書かれていた。

 

 苫米地英人博士はかなり前からAIの開発に携わっており、AIについてはプロ中のプロだ。また、苫米地氏は近年の認知戦について広めてきた認知科学者でもある。だからこそ、生成AIについての苫米地氏の見解は重みがある。

 

 私が生成AIでもっとも警戒しているのは、生成AIを開発、提供している企業あるいは、生成AIを推進している人たちの思惑だ。ChatGPTをはじめとする生成AIが無料で提供され、さらにそれを推進する人たちがいるということは、当然その裏に何等かの思惑があるはずだ。その思惑は、金儲けと個人情報の収集だというのが苫米地氏の見解だ。結局、そういうことだろうと私も納得した。

 

 その個人情報をもっとも欲しがっているのは、ビッグテック(グーグル、アマゾン、メタ。アップル、マイクロソフトなど)のIT企業であり、さらにそれらビッグテックを実質的に所有しているバンガードやブラックロック、ステート・ストリートという巨大な資産運用会社だ。この3社だけで世界の資産の90%を握っていると言われている。これら企業だけではなく、政府も個人情報の収集に余念がない。もちろん、そこには政治家を含め利害関係者の利益が絡んでいる。

 

 では、彼らは個人情報を収集して何をしたいのか? 金儲けのためであることは言うまでもないが、苫米地氏はそれだけではなく認知戦での利用についても警告する。生成AIが個人の意思決定のプロセスを乗っ取ることもできるというのだから恐ろしい。ということは、世界を支配したい人たちがいくらでも悪用できるということに他ならない。もちろん戦争にも応用できる。

 

 また私が懸念していた「AIは必ずしも正しい答えを出さない」ということについても具体例を挙げ、理由を説明している。数学の問題や将棋などではすでにAIは人間を超えているのだが、では人間の代わりに様々なことができるのかと言えば、決してそうではない。長文の要約などは全くダメのようだし、少なくとも現時点では顧客サービスは務まらないという。

 

 結局、私たちが生成AIを使うということはビッグテックや巨大資産運用会社に個人情報を差し出すことであり、さらにその個人情報を利用して支配されかねないということだ。

 

 苫米地氏も一般人は基本的に「使わない」ことを勧めており、もし使うのであれば「分かって使う」べきだという。しかし、ほんとうに「わかって適切に使える」人がどれほどいるだろうか? 一度使いはじめたら中毒のようになり、知らぬ間に個人の様々な情報を盗まれ悪用されることもあるのではなかろうか? これはとても重要なことで、私たちが使わなければ、いくら使わせたい人がいても彼らの思惑通りには進まなくなる。一番の対策とは「使わない」だろう。

 

 X(ツイッター)を眺めていても、あるいは個人のブログなどでも、今や生成AIによる回答を利用している人たちを頻繁に見かけるようになった。しかし、こんなことを知ってしまっても使い続けたいのだろうか? そういう人たちこそ本書の一読をお勧めしたい。

 

 インターネットも携帯電話も人類に利便性をもたらした。生成AIもその延長上にある。しかし、今はそれらによって勝手に個人情報が抜き取られてしまう時代だ。「便利になること=幸福や平和になること」ではない。生成AIを使えば使うほどビッグテックが儲かり、巨大資産運用会社が儲かる。そして格差はますます広がっていく。戦争もなくならない。膨大な電力を必要とするデータセンターのために温暖化対策も滞るだろう。

 

 科学技術は利他的に使うことで人類に幸福をもたらすかもしれないが、世の中は自分の利益や目的を優先する利己的は人たちに牛耳られ、科学技術は常に悪用される。核も脅威だが、SNSなどを利用した静かな認知戦やAIの悪用の方がさらに脅威ではないかと思えてならない。

 

2026/02/09

自民党圧勝のゆくえ

 昨晩は衆院選の開票速報を見る気もせずにさっさと寝てしまったのだが、今朝になって予想以上の酷さ(自民単独で2/3以上)にめまいがしてきた。いったいこの国はこの先どうなるのだろう?

 

 ネットでは相変わらず不正選挙だと指摘する声がある。そういうことが実際に行われているかどうか私は知らない。しかし、一番の問題は小選挙区制だろう。高市首相の支持率が高いといっても、自民党の支持率自体は30%前後。それが選挙で2/3以上を獲得してしまうのは、実際の政党支持率を反映しない小選挙区制の問題が一番大きい。それと、比例代表をブロック制にしてしまっていることも小さな政党には不利になる。第一党が最も有利になるいびつな選挙制度を何とかしない限り、民意など反映できるわけがない。しかし、公約で小選挙区制の廃止を訴える政党はほとんどない。

 

 さらに、今回は厳冬期が重なった。昨日は雪で身動きがとれずに棄権した人もいただろう。高齢者の投票率が下がれば自民党が有利になるのは言うまでもない。立憲民主党と公明党による安易な中道改革連合の結党も悲惨な結果に終わった。創価学会の人たちが立憲の候補者に必ず投票するとは思えないわけで・・・。数の力を頼った策略はまったく功を奏しなかったどころか立憲の票を大きく減らした。小さな政党が多数できたことも野党の票を分散させることになった。とにかく、最悪が重なったような選挙だった。

 

 自民党圧勝を受けて、おそらく高市首相は改憲へと大きく一歩を踏み出すのだろう。何しろ、改憲賛成派は与党だけではない。積極的に改憲に動くのは目に見えている。そして、この自民圧勝の中での改憲案は自民党改憲案以外にない。このまま改憲へと突き進めば、国民から基本的人権をなくし、戦争ができる国へと一歩を踏み出すことになる。

 

 自民党は選挙の公約で食品の消費税を2年間廃止すると言っていた。しかし、この公約は他党が軒並み消費税の廃止や減税を掲げたためだろう。公約として掲げた以上はそれを実現するポーズはとるだろうけど、本音ではたとえ2年間でも廃止などしたくないに違いない。果たして実現できるのだろうか? 実現したとしてもたった2年間でしかない。

 

 自民党はグローバリストらの意向にまったく抵抗もせず、むしろきわめて従順にそれに従ってきた政党だ。ワクチン政策もその一つで、日本中にワクチン工場が建てられた。そして、今も薬害については無視を決め込んでいる。ここから脱するのも困難だろう。また、自民党政権は農業をないがしろにし、食料自給率をどんどん下げ、種子法を廃止してしまった。今更これを改善できるとは全く思えない。温暖化防止より大量の電気を必要とする生成AIの利用を推し進め、原発の再稼働も進める。

 

 今は認知戦の時代であり、国はこれを理解して国民を危機から守るために賢くふるまうことが何よりも求められる。しかし、自民党にそうした姿勢はまったく見いだせない。格差は縮小するどころか拡大の一途をたどっている。それなのに、何も気づかずに自民党に投票する人の何と多いことか。自分で自分の首を絞めているに等しい。

 

2026/02/07

選挙公報に載っていない「減税日本・ゆうこく連合」

 いよいよ衆院選の投票日が明日に迫った。いつものことだが、私の考えとすべて一致する政策を掲げている政党は一つもない。私はもともと脱資本主義、脱経済成長派だから経済成長を掲げる政党とは相いれない。しかし、投票となれば、鼻をつまんででも自分の考えに一番近い候補者や政党を選ぶしかない。

 

 ところで、今回の選挙では、元立憲民主党の原口一博氏が「減税日本・ゆうこく連合」を立ち上げた。立憲民主党と公明党の衆院議員が「中道改革連合」を立ち上げたことに反旗を翻し新党を結成したのだが、いかんせんこうした動きがあまりに急に起こったために、新党の立ち上げと公職選挙法の政党要件のクリアがぎりぎりになってしまった。そのために総務省への広報の原稿が提出できず、選挙公報に「ゆうこく連合」が掲載されないという事態になっている。

 

 私の居住する北海道では、比例区から門脇翔平氏が立候補している。しかし、手元に届いた比例区の選挙公報には「ゆうこく連合」は掲載されていない。これでは、北海道民は「ゆうこく連合」は比例区に誰も擁立していないと捉えてしまうだろう。これは北海道だけのことではない。

 

 選挙公報に原稿が間に合わなかったことの最大の理由は、衆院の解散から公示までたった4日しかなかったことが大きい。北海道では比例の代表として門脇氏が何とか間に合ったが、東北ブロックと四国ブロックでは比例代表の届け出が間に合わなかったようだ。解散から公示までの4日間には土日もはさんでおり、銀行が休みのために供託金の手続きがとれなかった、という事情があるようだ。こんな不利な条件の中で選挙戦を戦わなければならないというのが何とも理不尽に思えてしまう。

 

 こちらのゆうこく連合のサイトでは、小さい字ながら「一部地域での選挙公報にゆうこく連合の記載がない場合がありますが、2枚目には必ず「ゆうこく連合」とお書き添えください。なお、東北ブロックと四国ブロックには候補者を擁立しておりません。」と書かれている。

 

 私は「ゆうこく連合」の方針に賛同できないことが複数ある。しかし、mRNAワクチンによる健康被害に関して真っ向から戦っていけるのは「ゆうこく連合」しかないのでは、と思っている。

 

 いずれにしても、「ゆうこく連合」が比例区の広報に載っていないからといって投票できないわけではないことを知ってもらいたい。東北ブロックと四国ブロックを除いて「ゆうこく連合」は比例に候補を立てている。

 

2026/02/02

生成AIと終末時計

 先日、人類滅亡までの残り時間を示す「終末時計」がこれまでの最短の85秒になったと発表された。この終末時計の針の進退には核戦争・核開発など戦争や原発事故が大きく関わっている。これに気候変動が加わり、さらにAIによる脅威も加わった。

 

 人類は核の脅威をまったく減らすことができていないし、戦争・紛争はいつも世界のどこかで起こっている。原子力発電も手放すことができない。気候変動も同じだ。地球温暖化が騒がれ始めて何十年になるだろうか。温暖化が人類の脅威になることはずっと前から指摘されていたにも関わらす、未だに有効な対策をとれずに温暖化が進行している。

 

 人は「脅威」であることが分かっていながら、核も気候変動にも対処できないのだ。そんな人類がAIまで使い始めた。もちろんAIが使い方によっては人類の脅威になることはずっと前から指摘されている。私は、人類はその危険性を回避することができるとは思っていない。核問題や戦争、気候変動すら解決できない人類が、AIの脅威を回避できると考えるほうが不思議だ。

 

 千葉大の調査によると、過去1年間で生成AIを利用した人は約2割とのことだ。そして、利用しないと回答した人のうち「必要性を感じない」という人が約4割。これは何を意味するのだろうか?

 

 今やネットで検索をすると「AIによる回答」などというものが勝手に出てくる。SNSのX(ツイッター)を見ればGrokなる生成AIが使えるようになっている。LINEも同じだ。そして、そんな機能がついていれば使ってみようと思う人が必ずでてくる。だから、昨年などから急に生成AI利用者が増えたと実感している。つまり、私たちは「無料」のサービスに引き寄せられて新しいものに手を出すのだ。そして、一度使い始めると、病みつきになってしまう。そんなところではないかと思う。

 

 しかし、一方で「必要性を感じない」という人もそれなりにいる。私もその部類だ。生成AIなどなくても何も困らない。それなのに、AI利用がじわじわと広がっているのはそれを使わせたい人がいるからに違いない。恐らくIT関連企業なのだろう。

 

 私が生成AIを使わない理由は、もちろん「必要と感じない」ということが大きい。それから、ネット上の情報自体を信用していない、ということがある。ネットなどいくらでも操作できる。コロナ騒動のときも、ウイルスやワクチンなどに関する不都合な真実は検索しても出てこないように操作された。嘘の情報をばら撒くこともできる。AIの回答が常に正しいなどということにはならないし、そんな情報を得たいとは思わない。さらにセキュリティの問題もある。そして、IT関連企業の目論見に警戒しているからだ。

 

 携帯電話なるものも、私はそれほど必要性を感じていない。しかし、公衆電話がほぼ姿を消してしまった現在、外出時の連絡手段として仕方なく所有している。かつての3Gの携帯電話で十分なのに、3Gが廃止されてしまってたいした必要性もないのにスマホを持たざるを得ないという状況だ。私たちは「必要性がない」と感じているものでさえ、「持たないと不便」な状況にさせられてしまった。

 

 AIもまさにそんな感じがする。そしてAIの普及によってデータセンターが必要だという話になっている。大量の電力を必要とするデータセンターのために、原子力発電が必要だというし、環境破壊のメガソーラーも増えそうだ。これではAIそのものの危険性に加え、原発の危険性が加わり、地球温暖化や環境破壊も加わりそうだ。終末時計の時間が縮まるのも当然だろう。

 

 歴史に学ばない人類は、終末時計の針を進めるばかりだ。

 

2026/01/28

自分勝手な厳冬期の衆院選

 衆院選は27日公示となり、選挙戦がスタートした。高市早苗首相の目論見は、もちろん支持率が高いうちに与党で過半数を獲得し、自分のやりたい政策をごり押ししようということだろう。だから予算案などはそっちのけ。それにしても、厳冬期の選挙が雪国や高齢者にとってどれほど大変なのか、高市首相は考えたことがあるのだろうか?

 

 いつも選挙ポスターの掲示板を立てる道路沿いなどは除雪の雪山ができていたり、地面が凍っていたり。掲示板を立てるだけでも手間がかかる。北海道では掲示板の数を減らすところが多いようだ。

 

 高齢者にとって、雪道や凍結した道は歩きづらいだけでなく転倒の危険がつきまとう。脚が悪くて歩くのが大変な人も一定程度いるし、普通に歩ける人でも投票所に行くこと自体が大変な人が多いだろう。

 

 近年は投票所の数も減らされているようで、歩いていくには遠すぎるという人もいるはずだ。地方などでは投票所への送迎バスを運行するところもあるが、昼間でも氷点下という厳冬期に道端でバスを待つのもつらい。人口の多い街中の投票所では寒い屋外に並ばなければならないところもあるのではなかろうか。

 

 そして一番心配なのが、投票日の天気。もし大雪になったり吹雪にでもなれば、外を歩くことも車で外出することも困難になる。昨年の2月に帯広を襲った大雪(半日で1.2メートルの積雪)や、つい先日の札幌の大雪では交通がマヒしたが、そんなことにでもなれば投票どころではない。人々は除雪に追われるし、外出もままならなくなる。棄権する人が続出するだろう。

 

 期日前投票を呼び掛けてはいるが、移動手段を持たない高齢者の中には限られた会場に行くのが大変な人もいるはずだ。

 

 雪国、北国に住む人にとって、こんな時期に選挙をやるなどというのはどうかしている、という感想しかない。高市氏は厳冬期の選挙の大変さなど恐らく何も考えていない。否、もしかしたらこんな季節だから野党支持者の多い高齢者が棄権してくれれば有利になると思っているのかもしれない。

 

 ちなみに、今回の衆院選の経費は855億円とのこと。ため息が出る。こんな大金をかけ、2/3以上の任期を残して解散、総選挙というのは自分のことしか考えていない証だと思う。

 

2025/12/11

無責任な泊原発の再稼働

 8日に大きな地震に見舞われたというのに、その二日後の10日に北海道の鈴木知事が泊原発3号機の再稼働を正式に認めた。鈴木知事は今までは原発再稼働についてはっきりした態度を示してこなかったが、原発容認であることが明確になった。

 

 知事は立地自治体である泊村、神恵内村、共和町、岩内町の4町村が同意したことを理由の一つに挙げているが、原発交付金という利害がからむ地元自治体の首長の意見が民意を反映しているとは到底思えない。少なくとも北海道新聞社の世論調査によれば、道民の半数近くは再稼働に否定的だ。

 

 電気料金の値下げも理由に挙げているが、原発が過酷事故を起こしたならば、電気料金などの比ではない被害や損失が生じる。福島第一原発は太平洋側にあったため、放出された放射性物質の大半は太平洋に流れた。しかし、泊原発は日本海側に立地している。大事故になって放射性物質が拡散される事態になれば、偏西風にのって北海道の広範囲が汚染されるだろう。多くの人が被爆するだけでなく、穀倉地帯が壊滅的な被害を受ける。それに事故の処理費用は電気料金に加算されるだろう。

 

 おそらく知事が再稼働を容認した最も大きな理由は、半導体の量産を目指すラピダスの本格稼働(27年予定)や大規模データセンターの電力需要を見越してのことだろう。経済界からの圧力も相当あったのではないか。国は半導体生産もAIも積極的に推進していく立場だ。知事はラピダスの誘致も推進してきた。経済界、産業界の意向を無視できないのだろう。

 

 再エネでは足りないというが、ここまで地球温暖化が深刻になっているというのに、なぜ電力需要を増やしつづけるのか? 経済成長を諦め、エネルギー消費を減らすという当たり前の発想はどこからも出てこない。人類は半導体もAIもなくてもずっと生き続けてきた。科学技術を否定はしないが、頼り過ぎて自滅する可能性だってあり得る。日本だけの問題ではないが、こちらに書いたように私はITやAIの推進に大きな疑問や不安を抱いている。現状維持ではなぜいけないのか?

 

 原発はどれほど事故対策をしても完璧ということはない。絶対に安全ということはあり得ない。地震や大津波が頻発するこの国では、決してつくってはいけないものだった。そして、福島第一原発の事故は起こるべくして起き、その処理すらも終わっていない。終わっていないどころか、溶け落ちた核燃料は手が付けられない状態が続いている。使用済み核燃料の処理についても全く決まっていない。こんな状態で原発をさらに再稼働させようという人がいること自体、私にとって驚きでしかない。

 

 結局、原発を容認する人たちというのは、経済の視点でしか物事を捉えることができず、取返しのつかない事故が起きる可能性には目をつむっているのだ。あの福島の事故を経験しても。こうやって次々と原発を再稼働させていけば、いつかまた巨大地震や大津波で原発事故が起きることは想像に難くない。そして誰も責任をとらない。それでいいのだろうか?

 

2025/12/03

洗脳装置

 太平洋戦争のとき(もちろん私は生まれていないが)、国民は新聞などによって洗脳され、「お国のために」と戦争に駆り出された。あとから振り返れば、大半の国民が洗脳されて騙されていたと気づいたはずだ。

 

 私が子どもの頃、テレビが家庭に入ってきた。当初は物珍しさから、多くの人が画面にくぎ付けになった。しかし、テレビというのは中毒性があるとつくづく思う。たとえば入院などして時間を持て余すとテレビ漬けになる人が多い。高齢になって自由な時間が増えてもテレビ漬けになる人は多いと思う。結局、テレビというのも人から時間と思考を奪ってしまうし、もちろん洗脳装置に他ならない。

 

 その後、パソコンやインターネットが普及した。検索エンジンによって、私たちはいとも簡単に調べものができるようになった。こうしてさらに頭を使わない人間をつくりだしたように思う。また、ネットの情報も玉石混交のうえに、「誤情報」だとか「フェイク」などとレッテル貼りをすることで、十分洗脳装置になる。

 

 2020年にコロナ騒動が始まった。今となっては、新型コロナウイルスもその変異株も人工であったことはほぼ間違いない。つまりコロナパンデミックはワクチンを打たせることを目的に意図的につくられたものだった。そして、ワクチン接種の開始とともに、世界中で超過死亡が増え、ワクチン後遺症という薬害で苦しむ人も多い。さらに、8割もの人が打ってもコロナの集団免疫などはできなかった。

 

 コロナ騒動でもマスコミやネットは洗脳装置と化した。武漢の様子を流してコロナの恐怖を煽り、死の感染症だと印象づけた。さらに、ワクチンの危険性について指摘する人たちを陰謀論者だと言い、誤情報だと糾弾した。ワクチンの危険性を伝えるユーチューブは削除され、批判的なブログなどは検索で示されないよう操作された。そのために、今でもワクチンを妄信する人は多い。

 

 今になってみたらほぼ全てが計画されたことだと理解できる。認知戦が展開されたのであり、マスコミの洗脳やネットの情報操作によって医者も含めて多くの人が騙されたのだ。

 

 今日の新聞では、「政府が人工知能(AI)法に基づいて策定を進めるAI基本計画案の全容が2日、判明した。2024年度に25%程度だった国民の生成AI利用率をまずは5割に引き上げ、将来的に8割とする目標を掲げる。」と報じられた。

 

 国は国民にAIを利用させようとしているのだが、それには当然目的があるはずだ。私は、国の目的に疑いを持っている。何のために、一方的に国民に生成AIの利用を促すのだろう?

 

 生成AIは、文章、画像、動画、音声や音楽などを自動的に作成してくれるツールだ。たしかに効率化に役立つだろうし、資本主義社会で世界がこぞって競争に走るのは当然といえば当然だろう。しかし、だからこそ恐ろしい。なぜなら、軍事的に利用することは想像に難くないからだ。

 

 さらに、このようなものを人が日常的に使うようになれば、人はますます頭を使わなくなり、思考力や判断力が失われるのではなかろうか。芸術にも影響しそうだ。私はどうしてもAIに明るい未来を見出せない。

 

 そもそも、生成AIの導き出す情報は本当に適切なのか?という疑問もある。ネット上の情報も操作可能なわけで、偏った情報や誤情報が拡散されることもあるのではないのか。もし生成AIが誤情報を人々に植え付ければ、特定の価値観を押し付けることができるし、人々を監視するツールにもなるのではないか。つまり、ここにも洗脳の危険性が潜んでいると思えてならない。国が、一般の人々を生成AIへ誘導する目的の一つは、私はこのようなことにあるのではないかと妄想している。

 

 AIについては以前からさまざまな問題も指摘されており、ホーキング博士の忠告は有名だ。ホーキング博士は スティーブン・ホーキング:「AIは人類の終焉を意味する可能性がある」 でこんなことを言っていた。

 

すでに持っている原始的な形態の人工知能は非常に有用であることが証明されています。しかし、完全な人工知能の開発は人類の終焉を意味する可能性があると考えています。

 

人間がひとたび人工知能を開発すれば、それは自ら発展し、ますます速い速度で自己を再設計していくでしょう。遅い生物学的進化によって制限されている人間は競争できず、取って代わられることになるでしょう。

 

 人の心を持たないAIがひとたび暴走すれば、いったい何が起こるのだろう? 人間が人工知能に支配されることも十分に考えられる。

 

 いずれにしても、AIは手放しで歓迎されるようなものではないし、こうした科学技術の過度の利用は、人の「生物らしさ」とは相いれないだろう。破滅へ向かう可能性すらあると思う。

 

2025/11/23

なし崩しにされる自由や権利

 JR北海道は来年春に特急の自由席を廃止するという。今はJRを使うこともほとんどないが、以前はときどき利用していた。ただし、いつも特急の自由席利用だった。もともと、指定席などほとんど利用したことがない。用事が終わって帰る時間がはっきりしないときも多いし、始発なら並べばたいてい座れるので自由席の方が利便性が良かった。これからはJR北海道の特急は指定席をとるしかない。おそらく赤字対策なのだろうが、私にとってはむしろ不便になったとしか思えない。

 

 そして驚いたことに、今後は割引切符は「えきねっと」でしか販売しないという。つまり、インターネットを利用していない人は割引切符も入手できないことになる。そもそもパソコンやスマホを所持するにもそれなりの費用がかかるし、インターネットを利用するかどうかも自由なはずだ。いくらスマホが普及したからといっても、高齢者や電磁波過敏症の人など、パソコンもスマホも持たない人や持てない人は一定程度いる。ネットでしか割引切符が買えないというのはどう見ても不平等だ。

 

 電磁波過敏症に関してはあまりに軽視されているが、過敏症の人にとっては健康が脅かされるわけで、電磁波を浴びない権利も尊重しなければならない。今は特に過敏症ではなくても、電磁波を浴び続けることが健康にいいわけがないし、そのうち大きな問題になるのではなかろうか。

 

 先日、ネット通販でクレジットカード払いを選択したところ、「携帯に認証番号を送ったのでその番号を入力しろ」という画面が出てきて当惑した。クレジットカードのセキュリティ強化のためにスマホの番号を登録したことなどすっかり忘れていたのだ。ということは、スマホを持たない人はクレジットカード決済ができないこともあるのだろう。セキュリティ強化は大事だけれど、スマホを持たない人が利用できないというのもおかしな話ではないか。パソコンもスマホも持たない自由や権利はどんどんないがしろにされていく。

 

 マイナカードも同じだ。当初は「個人情報なので持ち歩かずに家で厳重に保管するように」という話だった。それが最近では健康保険証や運転免許証まで兼ねるようになってきた。これでは持ち歩かないわけにはいかない。個人情報の塊のようなカードを落としたり盗まれたりしたら相当大変なことになりそうだ。

 

 マイナカードはあくまでも「任意」のはずなのに、健康保険証を廃止するなどというのは「なし崩し」に他ならない。日本のマイナカードはセキュリティに大きな問題があるので私は利用するつもりはない。国民を管理するためという噂もあるし、ゆくゆくは銀行口座と紐づけすることで個人の財産まで把握したいという目的もありそうだ。マイナカードを持たない自由、持たない権利はいったいどうなっていくのだろう?

 

 利便性が謳われる陰で、持たない自由や持たない権利はどんどんなし崩しにされていく。自由や平等などという重要な権利が知らず知らずのうちになくなっていくように思えてならない。

 

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