生成AIと終末時計
先日、人類滅亡までの残り時間を示す「終末時計」がこれまでの最短の85秒になったと発表された。この終末時計の針の進退には核戦争・核開発など戦争や原発事故が大きく関わっている。これに気候変動が加わり、さらにAIによる脅威も加わった。
人類は核の脅威をまったく減らすことができていないし、戦争・紛争はいつも世界のどこかで起こっている。原子力発電も手放すことができない。気候変動も同じだ。地球温暖化が騒がれ始めて何十年になるだろうか。温暖化が人類の脅威になることはずっと前から指摘されていたにも関わらす、未だに有効な対策をとれずに温暖化が進行している。
人は「脅威」であることが分かっていながら、核も気候変動にも対処できないのだ。そんな人類がAIまで使い始めた。もちろんAIが使い方によっては人類の脅威になることはずっと前から指摘されている。私は、人類はその危険性を回避することができるとは思っていない。核問題や戦争、気候変動すら解決できない人類が、AIの脅威を回避できると考えるほうが不思議だ。
千葉大の調査によると、過去1年間で生成AIを利用した人は約2割とのことだ。そして、利用しないと回答した人のうち「必要性を感じない」という人が約4割。これは何を意味するのだろうか?
今やネットで検索をすると「AIによる回答」などというものが勝手に出てくる。SNSのX(ツイッター)を見ればGrokなる生成AIが使えるようになっている。LINEも同じだ。そして、そんな機能がついていれば使ってみようと思う人が必ずでてくる。だから、昨年などから急に生成AI利用者が増えたと実感している。つまり、私たちは「無料」のサービスに引き寄せられて新しいものに手を出すのだ。そして、一度使い始めると、病みつきになってしまう。そんなところではないかと思う。
しかし、一方で「必要性を感じない」という人もそれなりにいる。私もその部類だ。生成AIなどなくても何も困らない。それなのに、AI利用がじわじわと広がっているのはそれを使わせたい人がいるからに違いない。恐らくIT関連企業なのだろう。
私が生成AIを使わない理由は、もちろん「必要と感じない」ということが大きい。それから、ネット上の情報自体を信用していない、ということがある。ネットなどいくらでも操作できる。コロナ騒動のときも、ウイルスやワクチンなどに関する不都合な真実は検索しても出てこないように操作された。嘘の情報をばら撒くこともできる。AIの回答が常に正しいなどということにはならないし、そんな情報を得たいとは思わない。さらにセキュリティの問題もある。そして、IT関連企業の目論見に警戒しているからだ。
携帯電話なるものも、私はそれほど必要性を感じていない。しかし、公衆電話がほぼ姿を消してしまった現在、外出時の連絡手段として仕方なく所有している。かつての3Gの携帯電話で十分なのに、3Gが廃止されてしまってたいした必要性もないのにスマホを持たざるを得ないという状況だ。私たちは「必要性がない」と感じているものでさえ、「持たないと不便」な状況にさせられてしまった。
AIもまさにそんな感じがする。そしてAIの普及によってデータセンターが必要だという話になっている。大量の電力を必要とするデータセンターのために、原子力発電が必要だというし、環境破壊のメガソーラーも増えそうだ。これではAIそのものの危険性に加え、原発の危険性が加わり、地球温暖化や環境破壊も加わりそうだ。終末時計の時間が縮まるのも当然だろう。
歴史に学ばない人類は、終末時計の針を進めるばかりだ。
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