なし崩しにされる自由や権利
JR北海道は来年春に特急の自由席を廃止するという。今はJRを使うこともほとんどないが、以前はときどき利用していた。ただし、いつも特急の自由席利用だった。もともと、指定席などほとんど利用したことがない。用事が終わって帰る時間がはっきりしないときも多いし、始発なら並べばたいてい座れるので自由席の方が利便性が良かった。これからはJR北海道の特急は指定席をとるしかない。おそらく赤字対策なのだろうが、私にとってはむしろ不便になったとしか思えない。
そして驚いたことに、今後は割引切符は「えきねっと」でしか販売しないという。つまり、インターネットを利用していない人は割引切符も入手できないことになる。そもそもパソコンやスマホを所持するにもそれなりの費用がかかるし、インターネットを利用するかどうかも自由なはずだ。いくらスマホが普及したからといっても、高齢者や電磁波過敏症の人など、パソコンもスマホも持たない人や持てない人は一定程度いる。ネットでしか割引切符が買えないというのはどう見ても不平等だ。
電磁波過敏症に関してはあまりに軽視されているが、過敏症の人にとっては健康が脅かされるわけで、電磁波を浴びない権利も尊重しなければならない。今は特に過敏症ではなくても、電磁波を浴び続けることが健康にいいわけがないし、そのうち大きな問題になるのではなかろうか。
先日、ネット通販でクレジットカード払いを選択したところ、「携帯に認証番号を送ったのでその番号を入力しろ」という画面が出てきて当惑した。クレジットカードのセキュリティ強化のためにスマホの番号を登録したことなどすっかり忘れていたのだ。ということは、スマホを持たない人はクレジットカード決済ができないこともあるのだろう。セキュリティ強化は大事だけれど、スマホを持たない人が利用できないというのもおかしな話ではないか。パソコンもスマホも持たない自由や権利はどんどんないがしろにされていく。
マイナカードも同じだ。当初は「個人情報なので持ち歩かずに家で厳重に保管するように」という話だった。それが最近では健康保険証や運転免許証まで兼ねるようになってきた。これでは持ち歩かないわけにはいかない。個人情報の塊のようなカードを落としたり盗まれたりしたら相当大変なことになりそうだ。
マイナカードはあくまでも「任意」のはずなのに、健康保険証を廃止するなどというのは「なし崩し」に他ならない。日本のマイナカードはセキュリティに大きな問題があるので私は利用するつもりはない。国民を管理するためという噂もあるし、ゆくゆくは銀行口座と紐づけすることで個人の財産まで把握したいという目的もありそうだ。マイナカードを持たない自由、持たない権利はいったいどうなっていくのだろう?
利便性が謳われる陰で、持たない自由や持たない権利はどんどんなし崩しにされていく。自由や平等などという重要な権利が知らず知らずのうちになくなっていくように思えてならない。
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