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2025/10/18

北海道民は原発事故から何を学んだのか?

 今日の北海道新聞に、「泊再稼働に賛成52%、反対34% 賛成の6割「電気料金安く」 道民意識調査」という記事が掲載された。北海道新聞社が独自に道民意識調査を行ったところ、過半数である52%が泊原発の再稼働に賛成という結果になったという。しかも、賛成する理由は電気料金が安くなるからが6割だというから、心底驚いた。福島の原発事故の教訓はどこへ行ったのだろう?

 

 福島の原発事故から14年以上が経ったが、福島第一原発の事故処理はいつ終わるかも分からない。放射能汚染は今も継続しているし、海の汚染も続いている。原発事故の処理に当たっている人たちは、今も被爆し続けているのだ。溶けた核燃料は手の付けようがない状態だ。ひとたび原発が過酷事故を起こしたなら、どんなことになるのかを福島第一原発は物語っている。もし、再び東北地方が大地震や大津波が襲われたなら、いったいどうなるのかと気が気でならない。チェルノブイリの原発事故では石棺にして何とか収束させた。しかし、福島は事故から14年経っても収束の見通しがたっていない。

 

 私たちは、福島の原発事故によって、原発の安全神話が完全に崩れ去ったことを思い知らされたはずだ。人のつくった原発に「絶対の安全性」などない。しかも、日本は地震大国、火山大国であり、頻繁に大地震が起きている。泊原発も活断層が指摘されているし、火山噴火で火山噴出物が到達する可能性も指摘されている。いくら安全対策を強化したとしても、直下で大地震が起きたり、火砕流などに襲われたらひとたまりもない。

 

 泊原発は日本海側に位置するが、ひとたび事故を起こしたら放射性物質は偏西風で運ばれて道内の広範囲を汚染するに違いない。人々が被爆するだけではなく、農地や畜産が壊滅的被害を受けるだろう。能登半島の地震の際も志賀原発は被害を受けている。詳しくはこちらで説明されている。福島の原発事故が私たちに教えたのは、原発事故は取返しのつかない放射能汚染を引き起こすことであり、このような事故を防ぐには廃止するしかない、ということだった。

 

 台湾は福島の事故をきっかけに原発廃止に舵を切ったというのに、道民はたった14年であの過酷事故のことも忘れてしまったのだろうか? 原発の停止で電気料金が値上げされたのは事実だとしても、それで安全を棚に上げて再稼働していいのか? しかも、再稼働したからといって値下げはたいして期待できない。北海道新聞の記事によれば、再稼働後に2回値下げをした関西電力の標準世帯の値下げ率は、2.7%と3.5%だという。2回合わせても6.2%下がったにすぎない。九州電両区の値下げ率は1.1%とのこと。泊原発3号機を再稼働させたところで、値下げ率はかなり低いだろう。大幅に下がるなどと期待したら大間違いだ。

 

 過去から学ばなければ、同じ失敗を繰り返すのは世の常だ。このまま原発を再稼働させていけば、いつか再び福島のような過酷事故が起きるだろう。目先の利益ばかりに囚われて安全性をないがしろにするほど愚かなことはない。

 

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