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2025/09/20

全国有志医師の会の過ち

 2022年に、mRNAコロナワクチンの中止を求めて立ちあがった「全国有志医師の会」という団体がある。HPによるとメンバーは医師、歯科医師、獣医師、その他の医療従事者合わせて1697人(2025年9月1日現在)である。この会が発足した当時、コロナワクチンの危険性に気づいていた人たちは、このような医師や医療従事者の活動を評価し、期待した人も多かったと思う。私もその一人だ。しかし、発足から一年ほどたってから、この会の姿勢に疑問を抱くことになった。

 

 その疑念は、2023年2月に、ケビン・マッカーナン氏によってmRNAワクチンのDNA汚染が明らかにされたことに始まる。マッカーナン氏が公表したDNA汚染は、人のゲノムが改変される可能性のある極めて深刻な問題をはらんでいた。村上康文博士や荒川央博士は、このDNA汚染はワクチンとしてあってはならないことであり看過できないという立場をとった。また、2024年秋から接種が始まったレプリコンワクチンは既存のmRNAワクチン以上に危険であり、即刻中止すべきだという立場だ。彼らの説明を聞けば、それは当然の判断だと思う。これらの危険性については、「mRNAワクチン中止を求める国民連合」のHPにある「ワクチンの危険性」をご覧いただきたい。より詳しく知りたい方は、国民連合が出版した「mRNAワクチンの罪と罰」に解説されている。

 

 「mRNAワクチンの罪と罰」で説明されているように、問題なのはmRNAワクチンだけではない。mRNA技術そのものが致命的欠陥を持っていることは科学的に明白だ。mRNAを利用したワクチンも治療薬も新たな薬害被害者を生むことは容易に想像できる。自己増殖型のレプリコンの危険性もはかり知れない。そしてあろうことか、日本はmRNA製剤を国策として推進しているのだ。

 

 ところが、全国有志医師の会はDNA汚染やレプリコンワクチンの危険性について積極的に危険性を発信して中止を求めようとはしない。なぜこんなことになっているのか。

 

 私は全国有志医師の会の内部で、これらの問題についてどのような話し合いが行われたのは知らない。しかし、漏れ伝わってくる情報によれば、会の内部にDNA汚染やレプリコンの危険性について矮小化する人たち(mRNAに関わる研究者や、その研究者を支持し擁護する人)がいるという。その人たちの意見を無視できないがゆえに、この問題には触れないというのがこの会の方針らしいということが分かってきた。会のこうした姿勢に納得できず見切りをつけて退会するメンバーも一定数いたようだ。

 

 全国有志医師の会が発行している8月14日付ニュースレターでは、腫瘍を光らせる「mRNAがん治療薬」で革新へ、米Strand Therapeuticsが225億円調達などという記事まで紹介している。まるでmRNA癌治療薬に期待していると言わんばかりで唖然としてしまう。ここからも、この会がmRNA製剤そのものに反対をしない立場であることが良くわかる。

 

 全国有志医師の会がなぜこんな組織になってしまったのか。それは対立する意見がありながら、会内部で徹底的に話し合いをして統一見解を出そうとしなかったからだと思う。

 

 ここで思い出すのは、士幌高原道路建設を巡っての自然保護団体の分裂騒動だ、この件についてはこちらの記事に触れているので、ここでは詳しいことは触れないが、士幌高原道路計画をめぐり、十勝自然保護協会の内部で、道路建設に反対する役員たちと知事擁護のために建設を容認する役員たちが真っ向から対立したのだ。その結果、会としてどちらの立場をとるべきかという選択を迫られることになった。緊迫した中で開かれた役員会で、反対派が会長の発言の不都合な真実を追求したところ、議長をしていた会長をはじめ容認派役員が次々と退席し職務を放棄してしまった。こうして自然保護団体が二つに分かれることになった。しばらくの間は十勝自然保護協会を名乗る団体が二つ存在することになったのだが、理念のない御用団体と化した容認派はその後消滅した。

 

 全国有志医師の会に話を戻そう。そもそも、メンバーにmRNA推進(容認)派が入り込んでいたことが明白になった時点で、決をとったり分裂してでも会としてmRNA製剤すべてについて中止を表明するか否かを決めるべきだったと思う。しかし、この会がとったのはmRNA推進(容認)派との共存だったようだ。結果として、mRNAの致命的欠陥については全く触れることができない組織になり果ててしまったと私はみている。これは組織運営の過ちとしか言いようがない。

 

 すでに人のゲノムが改変された事例も明らかになってきたし、レプリコンの害も明白になってきており、これ以上の被害を防ぐためにはmRNA技術そのものに致命的欠陥のあることを認めるほかない状況になっている。それでも頑なに沈黙を守るのなら、未来の被害者を見捨て、mRNA製剤の推進に加担している組織と見られても仕方がない。そんなことでいいのだろうか?

 

 十勝自然保護協会の事例でもわかるように、メンバーの中に反対運動の妨害をする人が入り込んで工作活動をするという事例など他にもあるだろう。とりわけ利権が絡んでいる場合、推進派はどんなことでもやる。悲しいことだけれど、仲間だと思っていた人が実際は敵だったということもあるのだ。巨大な医薬利権に対抗する反対運動においては、常に科学や事実に目を向け、工作や妨害に立ち向かう姿勢が欠かせない。全国有志医師の会の場合、「仲間」を尊重し過ぎた故に、判断を誤ったのではないかと思えてならない。私はもはやこの会には何も期待していないし、推進派のメンバーを擁護し続けるのなら解体したほうがいいとすら思っている。

 

 2024年に「mRNAワクチン中止を求める国民連合」立ち上げられたのも、こうした背景が無関係ではない。もはや、研究者も医師も一般市民も一丸となって危険なmRNA製剤の中止を求めていくしかない。

 

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