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2025/09/27

虚しさの正体

 ここ数年、ときどきとても「虚しい」という感覚に襲われる。歳をとり、人生の終わりの段階になったということも関わっているのかもしれないが、それはたぶんそれほど大きくはない。この「虚しい」という感覚は間違いなくコロナ騒動が始まってからのものだ。人のもつ欲深さ、邪悪さ、保身、そして騙されやすさ・・・そんなものをさんざん見てきた。

 

 強制収容所を生き延びた精神科医のヴィクトール・エミール・フランクルは、その体験を記した「夜と霧」(池田香代子訳、みすず書房)の中でこんなことを書いている。

 

「収容所の日々、いや時々刻々は、内心の決断を迫る状況また状況の連続だった。人間の独自性、つまり精神の自由などいつでも奪えるのだと威嚇し、自由も尊厳も放棄して外的な条件に弄ばれるたんなるモノとなりはて、「典型的な」被収容者へと焼き直されたほうが身のためだと誘惑する環境の力の前にひざまずいて堕落に甘んじるか、あるいは拒否するか、という決断だ。」

 

「つまり人間はひとりひとり、このような状況にあってもなお、収容書に入れられた自分がどのような精神的存在になるかについて、なんらかの決断を下せるのだ。典型的な「被収容者」になるか、あるいは収容所においてもなお人間として踏みとどまり、おのれの尊厳を守る人間になるかは、自分自身が決めることなのだ」

 

 死と向い合せの過酷極まる収容所生活で、己の保身のために堕落してしまう人がいる一方で、他者のために尽くすことができる人がいる。そして、どんな生き方をするのかは自分自身が決めているという事実を言っているのだ。

 

 これと同じことを、コロナ騒動の5年間でずいぶんと目の当たりにした。コロナの恐怖を煽り、なんとしてでもワクチンを打たせようとする人たちがおり、それによって内心の決断を迫られた私たちも、おおきく二つに分かれていたと思う。

 

 自分の研究(研究費の獲得)や野心のために、口先では「mRNAワクチンは反対、レプリコンも反対」と言いながら、その害について矮小化することに必死になる研究者がいる。その一方で、その欺瞞を見抜いて危険性について訴えつづけた人たちもいる。

 

 最終的には自分の選択で打ってしまったにもかかわらず、「職場で強制されたから仕方なかった」「そういう選択しかなかった」と正当化する人たちがいる。一方で、違法な強制に抗ったり、職を変えてでも非接種を貫いた人たちがいた。

 

 打って被害にあってもなお、「反ワクチン」とか「陰謀論者」などと言われたくないために、中止を訴えようとはしない被害者。あるいは、自分の身にもふりかかるかもしれない危険性に耳をふさぎたいがために、危険性を矮小化する研究者の肩を持つ被害者。そんな人たちがいる一方で、打ってしまったという選択の過ちを認め、中止するための活動に加わる人もいる。

 

 あるいは、危険性の情報など知りたくもないとか、陰謀論者の話を聞くなど馬鹿らしいとばかりに、ワクチンの話題など全くしない既接種者がいる一方で、打ってしまったことを悔いて危険性について懸命に知らせようとしている既接種者もいる。

 

 非接種者とて、二つのタイプがいる。「反ワクチン、陰謀論者」と言われたくないがために、打たなかったことについて沈黙している人がいる一方で、これ以上、薬害で苦しむ人たちを出さないために、嫌がらせや言論封じにもめげずに危険性を訴えている人もいる。

 

 人は何等かの選択を迫られたときに、自己保身に走って悪に加担する道を選ぶのか、そうしたものに抗うのか、自分で選んでいる。そして、残念ながら、前者の方が圧倒的に多く、後者の人たちは少ない。コロナ騒動でそれを嫌というほど見てしまった。

 

 ところで、コロナ騒動においてナチスに相当するのは、この騒動を作り出した人たちだ。

 

 「巨悪との闘い」にも書いたが、人工ウイルをばら撒き、マスコミを利用して恐怖を煽り、毒であることを承知のうえでmRNAワクチンを世界中で打たせようと画策した悪魔のような人たちがいる。その結果、おびただしい人が亡くなり病気になっている。こんな鬼畜のようなことができる人たちが世の中に存在し、そして権力を握ってマスコミも各国政府も支配している。かつては陰謀論嫌いだった私も、一握りのサイコパスがこの世界を牛耳っていることを認めざるを得ない。サイコパスらは、自分たちのやっていることは正しいと信じているのだろう。そうである以上、彼らは自分たちの過ちを認めることはない。ただ、そうした人たちはほんの一握りの富裕層のグローバリストにすぎない。

 

 もし、それ以外の、つまり地球上の大半の人たちが自己保身を止め現実に起きていることに目を向ければ、このナチス同様のサイコパスの計画を止めることができるだろう。いくらお金と権力を持っていたとしても、人の精神まで支配することはできないのだから(ただし、テクノロジーを使ってそれすら操作しようと画策しているという話もあるが・・・)。

 

 虚しさの正体、それはほんの一握りの人たちによって、人類が誤った方向(遺伝子を操作するという取返しのつかない過ち)に向かってしまったこと、そして、多くの人々が「保身」という選択をするがゆえ、それを阻止できないでいることにあるのではないかと思う。そんなことを考えて心を虚しくしていても仕方ないのだけれど、サイコパスの愚かな暴走を止められるかどうかは、このホロコーストのような時代を生きる私たち一人ひとりの選択、精神性にかかっている。

 

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