ウチスズメ
ヒメウチスズメより一回り大きく、後翅の目玉模様も大きい(写真では見えていない)。幼虫は主にヤナギ類を食べるとのこと。雄より雌の方が大きく、前翅長は35~49mmほど。スズメガ科ウチスズメ亜科。
2025年6月27日 北海道十勝地方
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ヒメウチスズメより一回り大きく、後翅の目玉模様も大きい(写真では見えていない)。幼虫は主にヤナギ類を食べるとのこと。雄より雌の方が大きく、前翅長は35~49mmほど。スズメガ科ウチスズメ亜科。
2025年6月27日 北海道十勝地方
ヒメウチスズメ、ウチスズメ、コウチスズメは共に後翅に紅色部分と目玉模様があるスズメガ。ただ、静止していると後翅はほとんど見えない。このうちヒメウチスズメは日本では北海道にのみ生息している。前翅長は30mm前後。スズメガ科ウチスズメ亜科。
2025年6月27日 北海道十勝地方
茶色の濃淡の模様があるスズメガ。止まると、前翅の前に後翅がはみ出す。幼虫の食餌植物はオニグルミ。当地にはオニグルミは沢山あるが、今まで見たことがなかった。前翅長は45~55mmくらい。スズメガ科。
2025年6月26日 北海道十勝地方
今日の散歩でちょっと不思議な形の翅をした虫を見かけた。とりあえず写真を撮って家に帰ってから調べたところ、エグリヒメカゲロウと判明。ネットなどの写真と比べて何かおかしいと感じたのだが、翅の一部が欠けているためと分かった。翅の色といい形といい、枯葉によく似ている。大きさは測れなかったが、翅の長さは10mmくらいだったろうか。アミメカゲロウ目ヒメカゲロウ科。
2025年6月27日 北海道十勝地方
内横線は内側にV字型に曲がり、V字の中に黒点がある。外横線は外側にV字状に曲がる。横線が非常に特徴的なので、同定は容易。幼虫は広食性で、様々な植物を食べる。写真の個体は前翅長17mm。シャクガ科エダシャク亜科。
2025年6月25日 北海道十勝地方
当地では5月に姿を見せるトンボ。シオカラトンボに似るがやや小型で、雄は成熟すると腹部全体が青白くなる(シオカラトンボは腹部先端が黒)。体長は41~45mm。トンボ科。
雄 2022年5月15日 北海道十勝地方
雌 2024年5月18日 北海道十勝地方
小型のサナエトンボで、大きさが近いコサナエとは胸部背面の斑紋で区別できる。和名のモイワは札幌の藻岩山に由来。写真の個体は羽化まもない雌で、まだ色彩が淡い。山地の小さな河川で撮影。体長40mm前後。サナエトンボ科。
2020年6月8日 北海道十勝地方
北海道と本州に分布する小型のサナエトンボで、樹林の近くの沼や湿地でみられる。モイワサナエとの区別は胸部背面の斑紋が分かりやすい。コサナエはL字型を対にしたような斑紋がある。体長は40mm前後。サナエトンボ科。
雄 2025年6月21日 北海道十勝地方
先日から飛び回っている青いイトトンボが気になっていたのだが、種名が分からずじまいだった。今日ようやく写真が撮れ、エゾイトトンボと判明。青と黒のとても美しい色彩のイトトンボ。体長は35mm前後。イトトンボ科。
雄 2025年6月21日 北海道十勝地方
昨日の散歩で見かけたヨツボシオオキノコ。頭と上翅が黒く、前胸背はオレンジ色で黒点が4つ並ぶ。写真の個体は体長6mmだが、大きさはかなり変異があるようだ。オオキノコムシ科。
2025年6月19日 北海道十勝地方
前翅が緑色をした大型の美しいモンヤガ。幼虫はユリ科の植物を食べるとのこと。写真の個体は前翅長28mm。ヤガ科モンヤガ亜科。
2024年7月31日 北海道十勝地方
前翅は緑色を帯び、腎状紋の外側に大きな白い紋がある美しいモンヤガ。後翅は黄色と黒褐色の鮮やかな色彩をしているが、止まっていると見えないことが多い。前翅長は23mm前後。ヤガ科モンヤガ亜科。
2024年9月1日 北海道十勝地方
2024年9月12日 北海道十勝地方
前翅の前縁に三角形の淡黄褐色の紋があり、その外側はくっきりと黒くなる。幼虫は広食性でイネ科、キク科、ナス科、オオバコ科、マメ科などの植物を食べる。前翅長は16mm前後。ヤガ科モンヤガ亜科。
2024年9月4日 北海道十勝地方
前翅はやや紫がかった濃褐色で、淡色に縁取られた黄褐色の環状紋と腎状紋がある。写真の個体は前翅長18mm。ヤガ科モンヤガ亜科。
2024年8月24日 北海道十勝地方
雌の前翅は赤褐色だが、雄は変異が大きく淡褐色から灰褐色まで様々。腎状紋は淡色で縁取られ、環状紋の横に黒点がある。前翅長は20mm前後。ヤガ科モンヤガ亜科。
2024年9月13日 北海道十勝地方
白く縁取られた真っ黒い環状紋と腎状紋が特徴のモンヤガ。前翅基部の前縁に淡色部がある。写真の個体の前翅長は15mm。ヤガ科モンヤガ亜科。
2022年9月21日 北海道十勝地方
東京に住んでいた頃はときどき登山などもしたが、マダニに噛まれたことは一度もなかった。ところが北海道は実にマダニが多い。登山はもちろんのこと、林道や森林の中の遊歩道を歩いただけでマダニに噛まれることがある。道民にとってマダニはヒグマやスズメバチと同じくらい注意が必要な動物だ。
本州から自然好き、生物好き、登山好きの知人などがくると、たいていの人が「ヒグマが怖い」という。北海道に住んで45年ほど経つが、ヒグマを見たのは4回だけ。そのうちの3回は車の中からだった。注意は必要だし熊撃退スプレーなども持ち歩いた方がいいけれど、出会う確率はそれほど高くない。
私はヒグマ以上にマダニやスズメバチに注意するように言う。北海道に住むようになってから、マダニは何回噛まれたかわからない。マダニは重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、日本紅斑熱、ライム病など複数の感染症を媒介し、重症化すると死亡することもあるので侮れないのだ。スズメバチは2回刺され、アナフィラキシー症状は出なかったのでハチ毒アレルギーではないことは分かったが、アレルギーの人はやはり命に関わる。
最近は登山もほとんどしなくなったが、自宅近くの遊歩道を散歩しただけで昨年は1回、今年はすでに2回、マダニに噛まれている。4月下旬、少し笹薮を歩いただけで、ズボンに何匹ものマダニが付いていたこともある。いずれもまだ成体になっていない小さなダニだった。
マダニは卵からかえると幼ダニ、若ダニ、成ダニの順に脱皮し、そのステージごとに吸血する。1~2ミリほどの小さなダニでもしっかり皮膚に取り付いて吸血する。この小さいダニは気づきにくいのでなかなか厄介だ。なお、「マダニ」というのはマダニ目に属する吸血性のダニの総称で、シュルツェマダニ、ヤマトマダニ、フタトゲチマダニなど日本では数十種が知られている。
マダニには日頃から注意しているので、噛まれてもたいてい数時間後には気づいて除去するが、皮膚に取り付くときに全く痛みを感じない。だから普段からあまり注意をしていない人は、何日も気づかないことがあると思う。
長袖、長ズボン、帽子着用で注意をしていても、やはりマダニが多いところに行けばどうしても付かれてしまう。マダニはササや草本、樹木の枝先などで動物が近くを通るのをじっと待っていて、近づいた動物や人にとび移る。そして、しばらく服の上を歩き回ったあとに、襟やズボンの裾などから服の下に潜り込み、柔らかそうな皮膚に口器を差し込んで吸血する。だから、まずは登山や散歩から帰ったらすぐに服や体にマダニが付いていないかどうかチェックするのが肝要だ。
もし、噛まれてしまったときは、ダニ取り用の釘抜き状の道具かダニ取り用ピンセットで取り除く。マダニに噛まれて間もないときはこれで簡単に除去できる。ただ、気づかずに何日も放置してしまうと取れにくくなり、無理に引っ張ると口器が皮膚に残ってしまう。マダニの口器は下向きの棘が生えていて、簡単に抜けないようになっている。しかも、時間が経つと唾液によって固められますます抜けづらくなることもあるので、早めに除去するのが一番だ。噛まれてから時間が経ってしまった場合は、医療機関で取ってもらったほうが無難だ。
2ミリにも満たない小さなダニに噛まれ、すぐに気が付いて除去しても、噛まれたところは赤くなって何日も痒い。そこで、つい先日噛まれたときは、除去した後にインセクトポイズンリムーバーで毒を吸入してみた。インセクトポイズンリムーバーというのは注射器のような形状をしたプラスチック製の器具で、ハチや毒虫に刺されたときに刺し口に当てて毒を吸引する。これを使ったところ、痒くならずに済んでいるのでお勧めだ。
いずれにしても、ダニに噛まれたあとに発熱や倦怠感などの症状が出た場合は速やかに医療機関に行く必要がある。
近年、散歩しただけでマダニに噛まれるようになったのは、エゾシカが増えていることと関係しているのだろう。ちょっと山間部に行けば、エゾシカはあちこちに群れている。以前、交通事故で死んだエゾシカに、血を吸って豆粒のように膨れ上がったマダニがいくつもついているのを見たことがある。マダニは十分に吸血すると自ら離脱する。エゾシカがよく見られるところではエゾシカから離脱したマダニが産卵し、幼ダニや若ダニが大量にいそうだ。
黒い大きな剣状紋が目立つモンヤガ。色彩変異があり、全体に褐色味の強いものや灰色味の強いものなどがいる。美麗種だが、イネ科植物やテンサイ、マメ類など農作物の害虫でもある。写真の個体は前翅長18mm。ヤガ科モンヤガ亜科。
2024年7月10日 北海道十勝地方
くすんだ褐色のモンヤガで、腎状紋の後方に先細りの黒い線があるのが特徴。幼虫は広食性でネキリムシと言われ、害虫として知られる。写真の個体は前翅長22mm。ヤガ科モンヤガ亜科。
2022年9月4日 北海道十勝地方
前翅の色彩に変異が多いヤガで、前縁が黄褐色になるものの他に、写真のように全体的に暗色の個体もいる。幼虫はイネ科植物を食べるとのこと。写真の個体の前翅長は20mm。ヤガ科モンヤガ亜科。
2024年8月3日 北海道十勝地方
前翅は緑色を帯びた灰色で、外横線の外側は赤褐色になり美しい彩りをしている。環状紋と腎状紋は太い白線で縁取られて目立つ。写真の個体は前翅長20mm。ヤガ科モンヤガ亜科。
2022年8月16日 北海道十勝地方
今日の散歩で見つけたウスバミスジエダシャク。淡い褐色に黒褐色の横線がある。幼虫は広食性で、様々な樹木の葉を食べる。写真の個体の前翅長は22mm。シャクガ科。
2025年6月6日 北海道十勝地方
前翅は淡黄褐色で、内横線と外横線は点線状。内横線と外横線の間(腎状紋の端)に黒点があり、その後縁側に筋状の白斑がある。写真の個体は前翅長16mm。ヤガ科ヨトウガ亜科。
2024年7月19日 北海道十勝地方
最近はあまり本を買わなくなった。そろそろ断捨離をして蔵書を減らさなければならなくなっていることが大きい。しかし、本を読まなくなったわけではない。私は、学校や職場に行くときも、必ず本を持ち歩いていた。電車の中とか、ちょっと時間ができたときに本を読めるように。旅行のときも文庫本をもっていくことが多い。高齢になった今も、全く本を読まない生活は考えられない。
本を増やしたくない(減らしたい)し、図書館も遠い。そこで最近は家にある本を再読している。正確には、家族が買った本などで読んでいなかった本も含めて読んでいる。そうやって再読をしていると、人は実に忘れやすい生き物だということを実感する。読んだはずなのに、覚えていないことばかりなのだ。本というのは、やはり2度、3度読まないと記憶に残らない。
最近読んだ本は、例えば夏目漱石の作品を何点か。かなり前に読んだものは、すっかり忘れていて一部を朧気にしか覚えていない。漱石の作品を続けて読んでみると、以前はあまり考えていなかった彼の思想などが浮かび上がってきて興味深い。漱石の作品の登場人物の大半は漱石自身を強く反映している。そして、彼は実業家が大嫌いだ。つまり、お金儲けばかり考えているような人物を嫌悪していた。資本主義のなれの果てのような今の社会を目の当たりにしたら、どんな風に思うのだろう・・・。
自伝と言われている「道草」を読むと、妻の鏡子さんとはずいぶんすれ違いがあったようだ。明治時代が男尊女卑が当たり前の社会であったとしても、女性の私としては、鏡子さんの肩を持ちたくなる。「門」の主人公「宗助」夫妻の貧しくも助け合って暮らす様は、漱石の望む夫婦像だったのだろうか。漱石は神経衰弱だとか胃潰瘍を患っていたが、おそらく彼はHSPという敏感体質だったのだろう。登場人物の心情の描写などもそれを感じさせる。明治時代の作品とはいえ、今読んでも味わい深い。
サル学者の河合雅雄氏の本も好きで、少年時代のことを書いた「少年動物誌」や「小さな博物誌」などはそれぞれ2回は読んでいるが、また読んだ。何度読んでも描かれている光景が瞼の裏に浮かぶ。今はほとんど失われてしまった自然の中での体験がどれほど人の成長に大きな影響を与えているのかと思うと、そんな遊びがなくなってしまった現状に心を痛める。
河合氏は動物学者の中でも特段に文章が上手い。彼の研究対象のサルに関する本もいくつか読んだが、やはりだいぶ忘れていた。動物学などは研究が進んでどんどん新しい知見が増えてくるが、それでも過去の本の価値がなくなった訳ではなく、楽しく再読した。
文章が上手いといえば、福岡伸一氏もそうだ。科学の専門的なことも巧な文章でつづられるとぐんぐん引き込まれていき、ミステリー小説を読んでいるかのようだ。「生物と無生物のあいだ」は、野口英世のことや、すい臓の細胞で作られた消化液が細胞の外である消化管に出ていくシステムのことなどは覚えていたが、忘れてしまったこともいろいろあった。
たとえばPCR検査。コロナ騒動ですっかりおなじみになったが、本書にはPCR検査のしくみや、開発したキャリー・マリスに関する逸話も書かれている。ところが、コロナ騒動のときには、すっかり忘れていた。コロナでPCR検査が始まったときに読み返していたら、ずっと理解が早かっただろうと悔やまれた。
今はチンパンジーの研究者であるジェーン・グドールさんの本を読み返している。彼女の自伝である「チンパンジーの森へ」では、甘やかされて育ったチンパンジーの子どもが、妹が生まれても母親から離れることができず、母親が死んでも自立できずに後を追うように死んでしまったという話が書かれている。まるで自立できずに親に依存しつづける人間の子どもと変わらない。
まだまだ再読したい本は山のようにある。いったい、どれだけ読めるのだろうか? そんなことを考えながら少しずつ読み進めている。
昨今は読書離れが著しいと聞く。多忙で本を読む時間がないのならなんとも寂しいが、そもそも本を読みたいと思わない人が増えているなら嘆かわしい。本は「心の糧」に他ならないのだから。
明るい褐色のヨトウガで、内横線は直角に曲がる。また、前翅中央の白斑と腎状紋が接していてL字型に見える。幼虫はイネ科植物を食べるとのこと。前翅長は16mm前後。ヤガ科ヨトウガ亜科。
2023年8月3日 北海道十勝地方
本種は、内横線と外横線の間にある腎状紋は大き目の淡色影となる。フタオビキヨトウの仲間としては大型で、写真の個体は前翅長27mm。ヤガ科ヨトウガ亜科。
2024年8月9日 北海道十勝地方
フタオビキヨトウの仲間は同定に悩むことがあるが、本種は内横線と外横線が波状で、その間にある白紋は「へ」の字状。色彩斑紋に変異があり、内横線が消失していることもある。前翅長は24mmほど。ヤガ科ヨトウガ亜科。
2022年7月24日 北海道十勝地方
2022年7月24日 北海道十勝地方
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