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2025/02/21

家事に定年はいらない

 今日の北海道新聞に「調理定年」のことが書かれていた。私は初めて聞く言葉だったが、調理定年とは「手作り主義をほどほどにし、外食やテイクアウト、スーパーのお惣菜などを上手に取り入れながら必要な栄養をとること」で、東京家政大学の樋口恵子名誉教授の提案だ。

 

 樋口さんはこんなふうに言っている。
「男性の仕事には定年があるのに、女性はいつまでも衣食住を整える仕事から解放されません。掃除は3日くらいしなくても死にませんが、料理はそうもいかないので疲れながらもしている。女性も60代を迎えたら調理定年を考えてもいいのではないでしょうか」(女の人よ、「調理定年」を考え、もう料理はそこそこに。

 

 私は、ちょっと考え込んでしまった。確かに、定年になって退職しても食事作りはずっとしなければならない。そして、食事作りの多くは女性が担っている。だから女性にも定年があってもいいのではないか? 夫が定年の年齢になったら女性も夫と同様に自由になりたいというのはわかるが、平等感がないのは女性ばかりが家事や育児を担ってきたからだ。家事や育児、介護は女性の仕事という思考・習慣を改めるのが先ではないかと思う。

 

 高齢になれば夫婦のどちらかが体調を崩すことも増えるだろう。パートナーは必然的に家事を担わなければならない。掃除や洗濯はさほど難しくないし時間もかからないが、調理は若いときからできるようにしておかないと、突然うまくできるわけではない。高齢の夫婦が助け合って暮らしていくためにも、まずは男性が料理をできるようにするのがベストだろう。夫と平等になるように調理定年を設けるよりも、夫も平等に調理をするよう提唱すべきだと私は思う。

 

 それから気になるのが市販の総菜や冷凍食品などの勧めだ。これらには、しばしば添加物が使われている。添加物だらけのものを毎日にように食べるのは私なら御免だ。また、これらは電子レンジで温めて食べることになるが、これも私は疑問に思っている。

 

 電子レンジの危険性についてはさまざまな意見がある。ファクトチェックなるもので「問題がない」としている記事もあるが、私は信用していない。そもそもファクトチェックなるものは不都合な真実を隠すために行われている場合も多々あるからだ。こちらの記事に書かれているが、マイクロ波は分子構造を変化させ変質をもたらすという。また、プラスチックの容器ごと温めれば化学物質を体内に取り入れることになる。これが問題ないとはとても思えない。冷凍食品や宅配、市販の総菜などを電子レンジで温めるような食生活が健康に問題がないとはとても思えない。

 

 それから調理というのは認知症予防になるのではないかと思っている。栄養バランスを考えながら献立を決めて材料を買い、料理をするときも手順を考えながらやらなければならない。けっこう頭を使う作業だ。味付けもレシピに頼るのではなく、経験や好みで調整が必要だ。時間に余裕ができた高齢者こそ、認知症予防もかねて料理を楽しむべきではないか? 今まで料理をほとんどしてこなかった男性も、料理に関心を持ってほしい。

 

 ただ、手間暇がかかる料理は私もほとんどしない。例えば、コロッケは揚げないスコップコロッケにするし、酢豚も薄切りの材料を使って炒めてつくる。千切りにはスライサーも使うし、みじん切りにチョッパーを利用することもある。こういう時短料理はどんどん取り入れていけばいいと思う。

 

 私は正直いって食事作りを含め、家事に定年はいらないと思っている。定年というのなら、病気になったり体力的に無理になったときではなかろうか。家事というのは人が暮らすために欠かせないものであり、とりわけ食事は人が健康に生きていくためにも大事だ。だからこそ、性別や年齢に関係なく誰もが卒なくできるようにしておくのがいい。妻に頼っている限り、平等ではないし自立しているとはいいがたい。

 

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