ワカバグモの交接
今日はワカバグモの交接(交尾)を見ることができたので、その様子を紹介したい。クモの雄は触肢に精子を吸い取って持ち歩き、雌の腹部下面にある外雌器と呼ばれる生殖器に挿入して交接をする。このために、雄の触肢の先端は複雑な形態をしている。
橋の欄干にワカバグモの雌雄がいるのを見つけた(10:25)。右が雌で左が雄。雄は雌の後方から近づき、第1・2脚を雌に接触させている。雌の腹部の上に丸く見えているのが雄の触肢。雌に食べられないように後ろから接近するのだろう。
しばらくすると、雄がすごい速さで雌の前に向き合うように移動し(10:27)、あっという間に欄干から落ちた。
2頭のクモは欄干からぶら下がり、交接の態勢に入った(10:27)。雌雄が向き合い、雄は第3脚で雌の第3脚と第4脚を抱え込み、第4脚で雌の腹部後端を押さえている。糸にぶら下がったまま交接をするのが普通なのかどうかは分からないが、向き合ったと思ったら目にも止まらないような速さで落下したので、この態勢が一般的なのかもしれない。ぶら下がった態勢は、雌に捕食されるのを防いでいるようにも見える。
雄の触肢の動きは陰になってよく分からない。雌はじっとしていてほとんど動かない(10:28)
すると、風が吹いてきて2頭のクモがクルクルとすごい勢いで回転し、揺れた反動で欄干の錆びた柱に触れると雌はそこに前脚をかけて静止した。雄は右(向かって左側)の触肢を外雌器に挿入しているように見える(10:30)。
交接を終えて2頭が離れたのが10:32頃。交接の時間はおよそ5分くらいだった。
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