フクジュソウに群がるキタヨツモンホソヒラタアブ
今年は雪解けが早く、3月20日にはフクジュソウが咲き始めた。私の居住地にあるフクジュソウ(たぶんキタミフクジュソウ)は自生しているものではなく、人が庭に植えたものやそれが実生で広まったものだと思う。雪解けが早い南斜面にあるフクジュソウから順に花が開いていく。花が咲くのはフキ(アキダブキ)より早い。
フクジュソウは晴れた日しか花を開かない。つややかな黄金色に輝くフクジュソウの花は春の始まりを告げる花だ。そして、この花が咲くと同時に小さな黒いアブが集まってくる。
ハエの仲間は同定が難しいこともあってスルーしていたのだけれど、どうやらムツモンホソヒラタアブ属のアブらしいと分かった。この仲間は「札幌の昆虫」(木野田君公著、北海道大学出版会)に同定のポイントが書かれている。そこで昨年採集して同定をしてみたのだが、キタヨツモンホソヒラタアブのようだ。同書によると4~5月に平地から山地のヤナギの花などで見られると書かれている。
当地ではまだヤナギの花は咲いていない。だから春一番に花をつけるフクジュソウに集まってくるのだろう。もしこの小さな虫たちがいなければ、フクジュソウは受粉することができず絶えてしまうかもしれない。自然はこうした小さな命のつながりによって維持されている。
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