タイリクユウレイグモ
北海道に生息しているユウレイグモの仲間はたぶんこれ一種。「CD日本のクモ Ver.2022」では、私の作成した北海道産クモ類目録をもとにユウレイグモも北海道に分布することになっている。しかし、その記録は私が確認したものではなく、斎藤三郎氏の「Spiders from Hokkaido」(Saito, S. 1934)に記されているもので、誤同定の可能性が高い。標本が失われている誤同定の可能性の高い過去の記録をどう扱うのかは悩ましい。
タイリクユウレイグモは、北海道では建物の内外の薄暗いところでよく見られる。住宅に入り込み天井の隅などに網を張ったりもする。乳白色の体に細くて長い脚という容姿は、なんとも弱弱しく見える。背甲には1対の黒斑がある。体長は5mm前後。写真の個体は雌。
サハリンに行ったとき海岸の岩影に初見のユウレイグモがいた(未同定)。タイリクユウレイグモも本来の生息地はそんな場所なのかもしれない。
2021年6月3日 北海道十勝地方
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