春のガンの渡り
3月20日、十勝川河口付近にガンを見に行ってきた。いつもは三日月沼周辺に大きな群れがいることが多いのだが、この日はガンやハクチョウの群れはだいぶ分散しているような感じで、数百羽の群れはいても千羽以上の大群は見られなかった。オオハクチョウ、ヒシクイ、マガンが何か所かの畑に群れて休んでいるという感じ。しかも大半が頭を翼の中に突っ込んで休んでいる。いつもとちょっと違う光景だった。残念ながらハクガンは見られなかったが、帰りがけに少し内陸の方の畑にマガンとシジュウカラガンの群れがいた。
ハクガンもシジュウカラガンも私が若かった頃はとても珍しいガンで滅多に見ることができなかったのだが、日露米の共同チームによる羽数回復計画が実を結び近年は大きな群れが見られるようになった。十勝川河口周辺はハクガンやシジュウカラガンの渡りの中継地になっており、運がいいと春と秋の渡りのシーズンに見ることができる。数百羽のハクガンやシジュウカラガンが日本で見られるようになるとは夢にも思っていなかったので、2019年にハクガンの大群を目の当たりにしたときはただただ感動した。絶滅の危機に瀕している動植物が増える一方で、地道な努力が実り個体数が回復するというのはほんとうに喜ばしいことだ。
シジュウカラガンとハクガンの羽数回復計画については以下を参照していただきたい。
写真は2019年と2021年撮影のもの。
2019年3月23日 ヒシクイ
2019年3月23日 マガン
2019年3月23日 ハクガンとシジュウカラガン
2021年3月20日 シジュウカラガン
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