チョウセンゴヨウと動物たち
近くの園地に散歩に出かけたら、あちこちの木の下にチョウセンゴヨウの球果(まつぼっくり)がころがっていた。といってもすでに球果は齧られて中の種子は動物に食べられてしまっている。ただ、周囲に数粒落ちているのもある。
チョウセンゴヨウはとても大きな球果をつけるゴヨウマツで、その種子は「マツの実」として食用にもされる。人間も食べるくらいだから、動物たちにとっても貴重な食糧になる。
たしかに園地の近くにチョウセンゴヨウが植えられているのだが、何十メートルも離れたところに球果がころがっているということは、動物が食べるために落ちた球果を運んできたのだろう。この大きな球果を運べる動物はエゾリスに違いない。木の下ばかりに落ちているということは、エゾリスが木の上まで球果を運びあげ、そこで齧りついたのだろう。
今日はひっそりしていてエゾリスは見られなかったが、大きな球果を一生懸命齧ったり、貯食のためにせわしく走り回る姿が目に浮かぶようだ。そこで、ちょっとネット検索してみたら、まさにそんな様子を写真で紹介したページがあった。
チョウセンゴヨウのマツボックリ(今日のショット【エゾリスとともに~】)
リスの森からの便り(エゾリスと森の仲間たち)
「オニグルミの不作とエゾリス」に今年はどんぐりもオニグルミも不作だと書いたが、チョウセンゴヨウはそれなりに実をつけたらしい。餌の乏しいこの秋には貴重な食糧に違いない。
チョウセンゴヨウの実は、エゾリスだけではなく野鳥たちの餌にもなる。ただし種皮が厚いので、これを割って食べられる野鳥はキツツキ類やゴジュウカラなど一部に限られる。彼らは、樹皮の割れ目に種子を嵌めこんで固定し、嘴で割って食べるのだ。下の写真は樹皮の割れ目に残されたチョウセンゴヨウの種皮。
ところで、下から覗くとまるで笑顔のようなキノコがあったので、こちらも写真を一枚。
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