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2015/04/11

日本文学館から自費出版した二人組のトラブル顚末記①

 「某自費出版会社との契約を巡るトラブル顛末記のブログ主が巻き起こしたトラブルについてはこれまでも何回か取り上げてきたのだが、この度、元文芸社社員のクンちゃんがこのトラブルに関する検証記事を掲載した。

約束のゼニを払わん、というケース(日本文学館の増刷ファイルより)① 
約束のゼニを払わん、というケース(日本文学館の増刷ファイルより)② 
約束のゼニを払わん、というケース(日本文学館の増刷ファイルより)③ 
約束のゼニを払わん、というケース(日本文学館の増刷ファイルより)④ 
約束のゼニを払わん、というケース(日本文学館の増刷ファイルより)⑤ 

 クンちゃんの記事で新たに分かったこともあり、私も改めてこの問題について経緯や問題点について総括しておきたい。二人にしか分からない部分に関しては推測の部分も多々あるが、大筋で間違いはないと思っている。もし当事者として異議がある場合は、コメントに書き込んでいただけたらと思う。

 まず二人というのは、本の著者であるkum*suk*2*14氏(クンちゃんブログでは雲助)と、kum*suk*2*14氏の代理人として日本文学館と契約をしたzih*s*uppan*氏(クンちゃんブログでは慈悲)のことである。はじめはzih*s*uppan*氏が私のブログにコメントしたり私やクンちゃんにメールで相談をしていたのだが、その後、ブログで騒ぎ始めたことでこの問題が露呈した。

二人の不可解な関係
 著者のkum*suk*2*14氏は自分の書いた原稿を書籍として出版することで作家デビューを目論んでいたようだ。しかし職業上の事情で自分自身が出版契約をすることはできないと判断し、知人であるzih*s*uppan*氏に仮の著者として契約をしてほしいと持ちかけ、zih*s*uppan*はそれを了解した。
【誤り1】

 私はkum*suk*2*14氏から内緒コメントでこのことを知らされたのだが、にわかには信じがたいというのが正直な気持ちだった。なぜなら職務上アルバイトなどを禁じられていても「原発ホワイトアウト」の若杉洌氏のように、ペンネームでの出版は普通に行われているからだ。しかし、クンちゃんが入手した契約書からもzih*s*uppan*氏が日本文学館と契約したことは間違いない。また、クンちゃんの記事によると、kum*suk*2*14氏は自分の本がもし売れてヒットでもすることになった場合のことまで考えていたらしい。すなわちメディアに露出するようなことがあれば、著者の身代りとしてzih*s*uppan*氏が登場することまで頭に入れてのことだったらしい。

 これが二人のはじめの誤りであるが、この「なりすまし」の件についてはクンちゃんが詳しく書いているのでここでは省略する。簡単に説明するなら、契約書には本の著者であるkum*suk*2*14氏の名前もペンネームも一切書かれておらず、zih*s*uppan*氏が著作権者として契約をしたということである。そして費用はzih*s*uppan*氏が立て替え払いをし、後にkum*suk*2*14氏から受け取った。また印税はzih*s*uppan*氏の口座に振り込まれることになっているそうだ。

 ただし、不可解なことに本の奥付にある著作権者の表示はkum*suk*2*14氏のペンネームになっている。だから私はkum*suk*2*14氏が著作権者だとばかり思っていた。しかし、契約書では間違いなくzih*s*uppan*氏が著作権者になっているそうだ。増刷においてもzih*s*uppan*氏が著作権者として自分の意思で契約をしている。ということは契約書の方が正しいといえそうだ。クンちゃんは出版社側の単純ミスではないかと推測しているが、私は「なりすまし」がバレないように恣意的に真の著者のkum*suk*2*14氏のペンネームにしたのではないかと疑っている。

 「なりすまし」という不可解な約束ごとに留まらず、二人とも著作権や出版権に関して知識がないまま悪質な自費出版社と出版契約を結んでしまったこともこの問題をやや複雑にさせている。 【誤り2】

 さらなる誤りは、二人の選んだ出版社である。kum*suk*2*14氏によると、どうやら二人は契約をする前から日本文学館の悪質商法や架空コンテスト問題などについてネットで調べて知っていたそうだ。そういう出版社との契約は避けるのが普通だと思うのだが、不思議なことにそうはしなかった。

 私は文芸社から契約を迫られて迷っている人から相談を受けたら、まず提携書店の棚買い方式のことや本の所有権について説明している。この説明で大半の人は真っ青になり、あわてて契約を断るようだ。クンちゃんに相談しても似たような説明をするのではなかろうか。二人はクンちゃんや私の記事で日本文学館の悪質商法を知ったのだろうが、なぜか二人ともクンちゃんや私に相談をすることはしなかった。 【誤り3】

 kum*suk*2*14氏はいくつかの自費出版社の見積もりをとった上で費用の安かった日本文学館での出版を決めたそうだ。一方、これは私の推測でしかないが、zih*s*uppan*氏はこの時点である企みが頭に浮かんでいたが故に日本文学館での出版に反対をしなかったのではないかと思えてならない。この企みについては後述する。

 そして、初版の230部(300部のうち著者贈呈が50部、出版社取分が20部)は数カ月で売り切れた。ただし、クンちゃんが書いているように出版社が報告する販売部数は実売部数とは限らない。なぜなら提携書店に配本された本(ふつう大半が売れ残る)は出版社が買い戻すために、形式的には売れたことになっているのだ。出版社が買い戻した本は、たいていは断栽処分されてしまうのだろう。

 文芸社から出版して「540部売れた」とか、「480部売れた」などと言って相談してくる人がときどきいる。しかし、第三者の私から見たら無名の素人が書いた本がとてもそんなに売れたとは思えない。つまり、提携書店から買い戻した本は「売れた本」としてカウントされているだろうことは容易に察しがつく。もちろん、こうした買取り費用も著者に請求する出版費用に入っているのだろう。まったく著者を馬鹿にした商法である。

増刷を巡る茶番劇
 さて、二人は日本文学館から初版完売の知らせを受けたが、kum*suk*2*14氏は買い取り条件を知って増刷を断念したという(といってもzih*s*uppan*氏に著作権を譲渡してしまったkum*suk*2*14氏にはそもそも増刷契約をする権利はない)。しかし、著作権者であり本の販売にも尽力してきたzih*s*uppan*氏は、買い取り条件に合意して増刷契約に踏み切ったのだ。この判断には、それなりに売れて買取りをしなくても済むだろうとの思惑が働いたのではないかと思われる。
 【誤り4】 ところが、増刷分は思ったようには売れず、出版社の報告によれば約200冊しか売れなかったという。もっともこの200冊というのも実売部数であるかどうかはかなり怪しい。

 契約期限が終了するとzih*s*uppan*氏のところには買い取りの請求がきた。ところがその請求金額は日本文学館のミスで誤ったものだった。誤りに気付いたzih*s*uppan*氏は、このときに恐らく前述した企みを実行する決意をしたのでないかと思える。つまり、こうしたミスをきっかけに日本文学館の悪質商法を利用して圧力をかけ、買い取り費用の大幅な値切りをしようと企んだのではないかと私は疑っている。そこで持ち出したのが、覚え書き(増刷契約)の解釈である。zih*s*uppan*氏が問題としている覚え書きの文言は以下である(ただし、zih*s*uppan*氏はブログで750部を700部と、75%を80%と虚偽の数値を記載していた)。

 (残部の買取り)甲は、本件書籍の増刷部数1000部のうち750部について、契約終了時点(平成26年2月28日)で残部があった場合、甲は残部すべてを定価の75%で買い取ることとする。 

 私はこの覚え書きを読んで、「750部を上限として売れ残りをすべて買い取る」という意味だとすぐに理解した。たいていの人がそう解釈するのではなかろうか。しかし、zih*s*uppan*氏はブログで「700部から販売部数を差し引いた部数を買い取る」と解釈して契約したのであり、自分の解釈こそが正しいのだと主張して買い取りの拒否をし始めたのだ。まあ、そういう解釈もできないことはないが、それはかなり無理がある解釈だと思う。その後(今年に入ってからだが)kum*suk*2*14氏は私に、実はzih*s*uppan*氏は出版社の買取り条件(出版社の解釈)を理解していたのに、いざ買取りをする段階になって違う解釈を持ち出してゴネはじめたのだと私に告白した。なるほど、それが事実ならその後の不可解な対応も納得できる。

 こうしてzih*s*uppan*氏は増刷契約についてブログで書き始めたのであるが、私はトラブルになっていることをブログに書くというやり方は基本的に賛同できない。文芸社(=日本文学館)の場合、裁判になっても勝てるように契約書に工夫を凝らしているのであり、出版社を訴えても著作権者が勝訴するのは困難だ。従って、トラブルになった場合は和解に持ち込む方が得策である。そして和解で有利な条件を勝ち取りたいならそのやりとりは公開するべきではない。ただし、zih*s*uppan*氏には思惑があったからこそブログで公開することにしたのだと私は考えている。 【誤り5】

 ゴネはじめたzih*s*uppan*氏に対し、日本文学館は会社の生産性を理由にzih*s*uppan*氏の解釈による買取り部数を認めてこの問題の決着を図った。当然の対処だろうし、普通の人ならここで和解する。ところがそれでは思惑が達成できないzih*s*uppan*氏は、「(zih*s*uppan*氏の)主張を覆るに足る根拠がある」という日本文学館の言葉尻を捉え、その根拠の開示を求めて買取り拒否を続けるという愚策に出た。 【誤り6】 

②につづく

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共同出版・自費出版」カテゴリの記事

コメント

>もし当事者として異議がある場合は、コメントに書き込んでいただけたらと思う。

了解しました。松田さんの統括が終わった時点でコメントさせて貰います。

同時に、雲助さんもぜひとも自身のブログで見解を表明して貰いたいと思います。ここまで内実が暴露された以上、いまさら何も隠すことはないはずです。

誤記がありました。訂正します。

(誤) 松田さんの統括が終わった時点で
(正) 松田さんの総括が終わった時点で

松田さんと同様に、クンちゃんさんも私が著者としてブログで問題提起していることを批判しています。

私は、ブログを開設する前に、ネットの相談サイトで相談しました。ネットの相談サイトで相談した上でその結果を提示して、出版事情に詳しいクンちゃんさんに意見を求めました。

私が著者として相談したのは、誰が著者であるかということは解釈の妥当性を検討する上ではまったく関係ないからです。そのために、ネットの相談サイトでも私が著者であるとして相談しました。出版に至る複雑な事情を説明する必要はまったくありませんでした。

本来なら、こと細かく出版に至った事情を説明すればよかったのかもしれません。しかし、それを説明するとなると相談内容が複雑になってしまいます。ですので、私は、私が著者であることにして相談しました。

確かに、私は、クンちゃんさんに「嘘を言っている」ということになります。そのことでクンちゃんさんの怒りを買ったとしたら詫びるしかありません。しかし、私は、クンちゃんさんを騙すつもりは毛頭ありませんでした。それは、ブログで訪問者(読者)を騙すつもりがなかったのと同じです。そもそも、私がクンちゃんさんや読者を騙す必然性はどこにもありません。私が読者であると主張したとしても私は何らのメリットもありません。

松田さんにもその点をご理解頂きたいと思います。それでも、「あなたが嘘を言ったことは間違いない」と言われれば、私としては何も言えません。

ずっと関連記事に注目していました。それで、今回のzih*s*uppan*さんのコメントを読んで、かなりおかしい、なにを言ってんじゃ、と感じます。本当にこう思っているのだとすれば、ちょっと怖い気がします。

まず、話の本筋と深いつなかりがないことなら何を言ってもよい、絵空事を言っておけばよい、言っても許される、という。人と人とのつながりって、そんなもんじゃないでしょう。しかし、こういう人は身の回りにけっこういます。虚言癖があるということになります。

嘘をつくメリットがないから、嘘はついてない。とんでもないっすよ。メリットもデメリットも関係なく、ぺらぺら嘘ばっかし言ってるのが、身の回りにけっこういます。虚言癖があるということになります。

以上から、zih*s*uppan*さんというのは虚言癖著しいお方と診断、鬼蜘蛛松田さんには本当にご苦労様としか言いようがありません。お疲れ様でした。

クンちゃんさんは、「黙ってりゃバレんかったのに!貴様!と言ってるのだ」と言っています。しかし、私は、そういうことは言っていません。

確かに、雲助さんが告白したことで「真相」は明らかになりました。しかし、「真相」は、解釈の妥当性を究明する上で何の影響力もありません。誰が著者であろうとも、出版社の解釈が不合理であることは変わりません。

私が言いたいのは、「雲助さんが意味のない告白をしたことで、売れなかった本の著者が誰であるかということが白日の下に晒された」ということです。「それは、社会的に何の意味もないばかりか、墓穴を掘るような愚かなことである」ということです。

そもそも、私がクンちゃんさんやブログの読者を騙す理由はありません。結果として騙したことになったとしても、そのことで何の実害も生じません。

道で出遭った見知らぬ人に「私は医者です」と虚偽の話をしたとしても、話を聞いた人がそれを信じない限り何の実害も生じないのと同じです。

もっとも、私が著者であるとして本をブログで宣伝して、読者がそれを信用して本を買ったというのなら、私は読者を騙したことになるでしょう。

しかし、実際にはそういう事実はどこにもありません。私のことを「虚言癖がある」とか、「被害妄想の疑いがある」とか言っている人がいますが、その人こそ「統合失調症の疑いがある」と言えます。

私に統合失調症の疑いがあるなんてよくわかりましたね。疑いじゃないんですが。虚言癖のある方らしく、あてずっぽ言ったら、偶然的中したんですかね。

それはそうと、誰それがどうこう言ったのとかいうのはとても困ります。その発言を探すのに一苦労なんですから。
虚言癖さんはここのコメントで次のように書いてますね。
(クンちゃんさんは)「黙ってりゃバレんかったのに!貴様!と言ってるのだ、と言っています。しかし、私は、そういうことは言っていません。」
このくだりがどこにあるのか、見つけんのが大変でしたよ。連載③の下のほうにありました。虚言癖さんが次のように書いたのを引っ張って、クンちゃん(さん、というべきか、さっきから迷ってんですが?)が短く要約してるんです。コピーしました。

*****
 雲助さんは墓穴を掘りました。黙っていれば当事者(著者と私と出版社)以外にはわからなかったのに、「売れなかった本の著者は私です」と自ら告白したのです。滑稽この上ありません。ましてや、私が読者を騙しているとか、出版社を脅迫しているとか、とんでもないことを言っています。呆れて言葉がありません。その言っていることの馬鹿馬鹿しさは、私の文章表現能力では容易に記述することはできません。(2015/4/7(火) 午後 0:00アップの慈悲ブログより)

  黙ってりゃバレんかったのに!貴様!と言ってるのだ。
*****

というわけです。「黙ってりゃバレんかったのに!貴様!と言ってるのだ。」(もちろん、虚言癖さんがですが)というクンちゃんの要約は、ご本人は「そうは言ってない!」とむかついてるようですが、別に大はずれでもないと思いますけど。虚言癖さんの内心について、的を射た要約だと感じている人も多いと思いますよ。

 そこで、ご本人が言いたいことはこれだよ、とおっしゃってる部分をくっつけてみました。

「黙ってりゃバレんかったのに!貴様! 売れなかった本の著者が誰であるかということが白日の下に晒されちまったじゃないか、アホ!」(少し加筆)

ということになって、結構どんぴしゃじゃないですか。

とにかく、「実害のない嘘、論点の外に位置する嘘ならかまわない」というのが、虚言癖さんの言いたいことのようです。意味のない嘘ならかまわん、と聞こえます。それこそが、虚言癖というものなのです。自分じゃ、わからんのですよ。よく、それで警察だかなんだか知りませんが、役所に勤められましたね。もうおっつきませんが、とんでもない採用ミスでした。

 虚言癖さんの「著者は俺だ」っていう嘘は、たとえばメールでやり取りしている相手が「女だというのでそう思っていたけど、会ってみたら男だった」とか、「27歳だというから信用してたら、実は49歳だった」とかいうのと、似たようなもので、自分で思っているほど、どうでもいいのとちゃいますよ!

 このコメントコーナーには鬼蜘蛛おばさんはお出ましにはならないらしいので、これ以上、虚言癖さんとやりあっててもしょうがないですね、もうやめましょう。ばっははーい!

クンちゃんさんは、出版社が「明文のある覚書一本でいけばいいものを、採算点がどうとかいうくだらない話を持ち出したためにこういう騒ぎになった」と言っています。

しかし、その事実認識には誤りがあります。採算ラインを根拠にして異を唱えたのは私です。出版社は、採算ラインについて明快な説明はしていません。それについては極力避けようとしています。なぜ避けるのか。それは、明快な説明ができないからです。無理に説明しようとすると、その解釈の不合理なところが明らかになるからです。

私は、出版社の解釈が不合理であることを問題にしています。ですので、出版社がその解釈の根拠を開示しようとしないのは当然なのです。出版社は、根拠があると言っているのですが、その根拠は存在しないのです。存在しないからこそ開示できないのです。

すなわち、出版社は、顧客である私に虚偽の説明をしているのです。これが法的に許されないのは明白です。契約行為における信義則に反しているということで契約の有効性が問われることになって当然です。

今月中には提訴します。

心底あきれるお人ですね、虚言癖さんという方は。

あなたは、車買いに行くときに、このハンドル部分はいくらなんや、このシートの裏貼りはなんぼや、採算点はいくらなんや、っていちいちて聞くのか?

豆腐屋に朝、豆腐一丁とガンモ2枚買いに行って、どうもちょっと高いんやないか?採算点をはるかにこえているんやないか?って聞くんか?

採算点なんていうのは、ちょっとやそっとで公式に出すもんやないんや。いわば社外秘なんだよ。

いったいあなたは何歳なんだ。よくまあ、生きてきましたね。あきれはてて、黙っていられなくて、カキコしてみました。

鬼蜘蛛おばさんへ
虚言癖さんのカバさ加減にあきれはて、夕方送った画像付きカキコは、やっぱダメでしたか。没になったようですね。この自費出版という人の真実の姿、自分の姿を自分のサイトにアップするんなら、いっそ実名でやったらどうかと思うんですが。あれは、ぜひみなさんに見てもらいたかったんですが、ずわんねんですう。

でも、このサイトの見識というか、良識というか、そういうものを垣間見た気がします。大変、失礼いたしました。

クンちゃんさんは、「払うべきものを払って紛争を終結したらどうか」と言っています。それは、多くの人が抱く良識的な見解かもしれません。

しかし、私は、出版社が虚偽の説明をしていることがどうしても容認できません。契約の相手方の質問に誠実に応えないということは、契約行為における信義則に反しています。それは、法的に非難されるべきことです。

これに対して、出版社が「虚偽の説明はしていない」と言うのなら、私が要求している「根拠」を素直に開示すればいいはずです。それをしないということは、開示できない事情があるということになります。不都合な事実を覆い隠すために開示できないということです。

ある整体院の経営者(整体師)が10万円の経費の損金算入を要請したところ、「そんなものは認められない。屁理屈なんかこねてないで、さっさと税金を払って終わらせたほうが身のためだ」と、国税調査官から言われたといいます。それは、まさに、クンちゃんさんの言っていることと通じます。

そこで、その経営者は、知り合いの弁護士に相談しました。しかし、弁護士も「そんなものはさっさと払って、いっしょうけんめい仕事したほうがいいんじゃないの」と言ったといいます。

以下、「臆病者のための裁判入門」 (橘 玲・著)より転載します。

 これが法律家の典型的な考え方で、私はそれが間違っているとは思わない。しかし、それだけでは納得できないこともあるだろう。

 その整体師は細かなことを気にするひとで、税務署員とのやりとりもすべて録音していた。そこで私は、所轄の税務署長宛に手紙を書いてみることを勧めた。

 そもそも申告納税制度の原則は、納税者(市民)の申告を尊重することだ。調査官の仕事は、納税者の説明を聞いたうえで、それが税法の誤解によるものであれば、次回以降、同様の間違いをしないようにていねいに教えてあげることだ。善意の納税者を罵倒するような調査が論外であることはいうまでもない。

鬼蜘蛛ねえさん、おはようございます。

あまりにくだらないやりとりになっているので、横から口をはさみます。ご容赦ください。それぞれの書き込み趣旨を「 」内に記したものは要約です。

zih*s*uppan*さん(以下、「慈悲」と略、敬称略)は、自分が問題になっている本の著者だと偽って表示していたことについて、「騙すつもりは毛頭なかった。読者だと主張しても(「著者だと嘘を言っても」の誤記らしい)なんのメリットもない。ご理解を」と、嘘をついたつもりはない、嘘ではないと述べている。

これに対し、 興信所勤務経験者さん(以下、「興信所」、敬称略)は、「嘘をつくメリット、デメリットなどの存在、不存在は、慈悲が嘘をついていないという言い逃れの根拠にはならん。そんなものぬきで、嘘をつくやつがいる。それが虚言癖というものだ。」

慈悲、「結果的に私や慈悲ブログの読者を騙したことになったとしても、実害はない。実害がなければ問題にならない。」

興信所、「実害のない嘘、意味のない嘘ならかまわん、というのはそれこそ虚言癖というべきものだ。」

慈悲、「採算ラインを持ち出して異を唱えているが、出版社は、顧客である私に虚偽の説明をしている。4月中に提訴する。」

興信所、「企業は採算点などあきらかにするはずがない。一般に採算点がいずこにあるかによって消費行動を決定する者は少ない。」

慈悲、「出版社が虚偽の説明をしていることがどうしても容認できない。」

というようなわけで、虚偽の説明の張本人が、相手方の説明を虚偽だと強ーく糾弾しているわけです。ながめていると、とにかく、論点がどんどんすりかえられていって、論議がほとんどかみあっておらず、これ以上つづけても、いたずらに慈悲の弁明をずらずら垂れ流すだけですね。

慈悲はまもなく提訴するというんですから、これ以上ここへの書き込みを承認せず、いずれ慈悲から裁判結果を報告してもらうってことで、どうでしょうか。余計な口出しですが、ご勘弁を。

(ひとつ慈悲に確認ですが、訴状には相手会社の登記簿謄本を必ず添付してくださいね。それと提訴は電車賃をかけてわざわざ霞が関まで行くより、ウォーキングで行ける近場の地裁支部へ出すのトクですよ。これも余計な口出しですがね。)

ご指摘ありがとうございます。

>私が読者であると主張したとしても私は何らのメリットもありません。

うっかりしていました。「読者」は「著者」の間違いです。まったく気付きませんでした。何度も読み返しているのですが。

>訴状には相手会社の登記簿謄本を必ず添付してくださいね。

ご親切にありがとうございます。民事調停の時にそのことは経験しています。

>それと提訴は電車賃をかけてわざわざ霞が関まで行くより、ウォーキングで行ける近場の地裁支部へ出すのトクですよ。

霞が関に行くときは、その他の要件を兼ねています。国会図書館に行くとか・・・に行くとか。

クンちゃんさん
コメントありがとうございます。おっしゃる通り、zih*s*uppan*氏のコメントは論点逸らしの典型かと思います。

zih*s*uppan*さん
私はこの記事の冒頭で「二人にしか分からない部分に関しては推測の部分も多々あるが、大筋で間違いはないと思っている。もし当事者として異議がある場合は、コメントに書き込んでいただけたらと思う」と書きました。つまり事実誤認があればコメントで承りますということです。この記事に直接関係のないことや論点逸らしによる自説の主張はご遠慮ください。

それから、ご自分のブログで執拗にクンちゃんのコメントやブログ記事を取り上げて反論もしくは言い訳を展開していますが、第三者から見ると嫌がらせ(ストーカー的行為)にしか見えません。

zih*s*uppan*さんの主張の大半はご自分のブログですでに何十回と繰り返されています。近いうち提訴するとのことですので、あとは裁判に委ねるべきことではないでしょうか。

なお、zih*s*uppan*氏のブログでの引用の仕方は著作権法に抵触すると思います(質的にも量的にも自分の文章が「主」で引用部分が「従」という関係であることが必要)。
http://www.asahi.com/policy/copyright.html
http://www.fujix.co.jp/varietyfootball/copyrights.html

>私はこの覚え書きを読んで、「750部を上限として売れ残りをすべて買い取る」という意味だとすぐに理解した。たいていの人がそう解釈するのではなかろうか。

「すぐに理解した」とは、本当に恐れ入ります。「お見事です。さすがは松田さん」と言いたいところですが、その解釈は誤っています!!

確かに、かつて頻繁にコメントを頂いたitoshiki_Yanさんも、最初は松田さんと同じ見解でした。しかし、私が出版社のメールを提示したところ、見解を変更しました。また、私が相談した弁護士も、覚書の文言は解釈が分かれると明言しました。

私が問題としているのは、出版社の解釈では損失補填という買取りの目的と整合性が取れないということです。すなわち、出版社の解釈は不合理であるということです。

松田さんは、出版社の解釈が合理的であることをどう説明できるというのでしょうか。次の点において説明して頂ければと思います。

質問 ⇒ 900部売れ残った(100部売れた)場合、出版社の解釈では900部のうちの750部を甲は買い取らなければなりません。900部-750部=150部は買い取らなくていいのですが、なぜそういう解釈が成立する覚書を作成したのでしょうか。買取りが損失補填のためであるとすれば、出版社の解釈は成り立たないのではありませんか。

>その後(今年に入ってからだが)kum*suk*2*14氏は私に、実はzih*s*uppan*氏は出版社の買取り条件(出版社の解釈)を理解していたのに、いざ買取りをする段階になって違う解釈を持ち出してゴネはじめたのだと私に告白した。なるほど、それが事実ならその後の不可解な対応も納得できる。

私が「出版社の買取り条件(出版社の解釈)を理解していたのに、いざ買取りをする段階になって違う解釈を持ち出してゴネはじめた」というのは、事実と相違します。私がどういうふうに理解していたかということをkum*suk*2*14さん(雲助さん)は、何をもって断定できるのでしょうかね。私が理解したことをその通りに彼が理解したとはとても考えられません。そこにはかなり憶測が入っているはずです。憶測に基づく情報を簡単に信用していいものでしょうか。

彼は、先々月(2月)、私を警視庁○○署の訳のわからない部署の担当者に告発したといいます。それから2ヶ月経ちますが、捜査は進んでいるのでしょうかね。○○署としても他の事件を抱えて対応に困っているのではないでしょうかね。

zih*s*uppan*さん

私はあなたのような解釈を完全に否定しているわけではありませんよ。ただ、あなたの解釈は一般的な解釈とは思えないと言っているだけです。なお、私があなたの解釈のような覚え書きを書くとしたなら「750部から販売部数を差し引いた部数を買取るものとする」と表現すると思います。出版社の覚え書きのような文章は考えられません。

質問について
増刷契約では費用を出版社が負担し著作権者に印税を支払うのですから、買取り条件のついた商業出版契約です。出版社は売れる可能性が低いと考えていたので、赤字を回避するために買取り条件をつけたのです。それを損失補填と表現したのではないかと思います。あなたの論理では「損失補填=利益を得てはいけない」ということになります。しかし、それなら増刷に気乗りしない出版社が「利益が出ない仕事(タダ働き)をする」ということになってしまいます。しかも本の保管費用もかかりますし、残った150部の断栽処分もタダではありません。そんな条件なら出版社は増刷に応じないでしょう。

したがって、出版社の解釈が間違いだとか不合理だとは思いません。むしろあなたの解釈の方が妥当性を欠くと思います。

いずれにしても、出版社があなたの解釈による買取り部数を認めている以上、あなたにとって不利益はありません。ですので問題は解決していると私は考えます。

kum*suk*2*14さんの告白については裁判になれば証言するとのことですので、恐らく裁判で争われることになるでしょう。ここで第三者がこれ以上どうこう言うことではないと思います。

虚言癖さん、とうとう引っ込みがつかなくて訴状を出したそうですね。新宿の会社を訴えるのに、いくらなんでも立川行っちゃダメですね。被告と原告のいずれかの管轄地じゃないとだめなんですよ、あれは。虚言壁さんなら、所沢だか川越に行かんとね。

もう、こうなったら裁判所に決めてもらうしかないですけど、それでも納得しないでしょうね。こういうのは、だれの言うことも聞かない、飼育員の言うことしか聞かない、そういうタイプの動物なんです。

それはそうと不採用になったカバの画像入りカキコですが、「くんちゃん」に送ったら、部分的にさいようしてくれたみたいです。ご報告まで。

興信所勤務経験者さん

引き延ばしもそろそろ限界でしょうから、払いたくないなら提訴するしかないでしょうね。さもないと詐欺になりかねません。あとは裁判で思う存分主張されればいいでしょう。

もっとも私には「訴えの利益」があるとは思えませんけれど・・・。

>もっとも私には「訴えの利益」があるとは思えませんけれど・・・。

私が出版社を訴えたのは、出版社が顧客に対して虚偽の説明をしているという事実を認定して貰うことを意図しています。つまり、私は、契約行為における信義則に出版社が反していることを「請求の原因」の一つとして提訴しました。

私の訴えが認められるならば、契約の効力は失効するはずです。私が相談した弁護士は、契約が無効になることはなくても、契約の一部が無効になる可能性はあると言っていました。もし、そうなった場合、契約内容を見直すことになります。そうなれば当然、私にとって有利な形の契約にならざるを得ません。

私としては、私の訴えの一部でも認められれば十分なのです。出版社は、私が異を唱えた時、「弊社の対応には何らの瑕疵もございません」と反論していました。瑕疵がないはずはありません。解釈が不合理であることに気付かなかったこと自体が瑕疵であり、私が異を唱えたことに対して真摯に対応しなかったことも瑕疵と言えます。

私の訴えの一部でも認められるということは、私にとって利益となります。それだけでなく、他の顧客(契約者)の利益にもなります。訴えに利益がないなどと言うことはあり得ません。

訴えの利益
http://homepage3.nifty.com/office-wada/edu/minso/standing2.html

民法第1条第2項(基本原則)
http://www.minnpou-sousoku.com/category/article/1/1_2.html

あなたが今まで一貫して主張していたのは「自分の解釈こそ正しい」「覆すに足る根拠を開示せよ」です。その確認を求めて提訴するとも書いていました。ならば、出版社があなたの解釈による支払いを認めた時点で訴えの利益はなくなっていると私は思いますので「訴えの利益があるとは思えない」と書きました。

今になって唐突に信義則による無効を持ち出すのなら、引き延ばし作戦と批判されても仕方ないでしょう。

いずれにしても却下か棄却か審理に入るかはもうすぐはっきりします。何度も言っていますがあとは裁判所が判断することですから、ここで意見を言い合っても意味がありません。したがって、これ以上の自己主張のコメントはお断りします。

なお、ご自分のブログでの私に対する批判も、裁判でご自分の主張が認められてからにしてください。裁判所の判断に委ねられたことに関し、自分の主張こそ正しいといって私への批判を何回にも分けて執拗に繰り返すのは、嫌がらせ以外の何物でもありません。常識を欠く行為です。

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