トムラウシ地区の地熱発電計画に自然保護団体が反対を表明
大雪山国立公園のトムラウシ地区に電源開発が地熱発電を計画していることについては1年ほど前に記事を書いた。
この時点では、地元合意が得られれば年内にも調査に着手したいとの説明が電源開発からあった。しかし、地元の自然関係の団体等は難色を示し、地元住民の合意も得られない状況にある。
地元の自然保護団体である十勝自然保護協会と地元新得町の自然関係団体は、トムラウシ地区での地熱発電開発について議論を重ねてきた。そして、計画の中止を求める要望書を関係省庁および電源開発に送付した(新得町には手渡し)。
今回の要望には北海道の6団体(新得おもしろ調査隊、大雪と石狩の自然を守る会、十勝川源流部を考える会、十勝自然保護協会、北海道自然保護協会、北海道自然保護連合)のほか、日本自然保護協会も名を連ねている。以下が要望書。
自然保護団体がトムラウシ地区での地熱発電計画中止を要望(十勝自然保護協会活動速報)
何と言っても、予定地は国立公園の第2種および第3種特別地域で、すぐ近くに原生自然環境保全地域がある。このようなところに巨大な排気塔やパイプラインなど大規模な工場ともいえる地熱発電所を建設するということ自体が容認しがたい。景観破壊はもとより、自然破壊、生物多様性の破壊につながるのは言うまでもないし、環境汚染や騒音なども懸念される。
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