説明責任を放棄して恫喝する木下黄太氏
昨日の「木下黄太氏への公開書簡」という記事に書いたが、木下黄太氏へ講演会の会計問題のことでメールを送信したところ、以下の返信があった。
松田様
そもそも、カルディコット講演は主催団体も違います。僕が主催していません。
関連団体では常識の話です。基本的なことも確認せずに、中傷を続けるなら、告訴しますので、覚悟されて下さい。
木下黄太
そこでカルディコット氏の講演会について調べてみると、「みんなのカルテ」主催であるが「放射能防御プロジェクト」や開催地域の団体などが共催となっているようだ。
【放射能問題を無視する医者とメディアにどう対抗するか/ヘレン・カルディコット医師講演会/官邸前行動で「白衣デモ」を(MDS)
したがって、関連する過去記事に説明を加えた。ただし、カルディコット講演会の告知、宣伝は主催団体である「みんなのカルテ」だけではなく木下氏のブログでも行っており、講演会開催には木下氏が深く関与していることが示唆される。
ヘレン・カルディコット博士一般向け東京講演は、申し込み開始後18分で定員になりました。 (木下黄太のブログ)
私が木下氏に説明を求めたのは講演会の収益の私的流用に関してであるが、これについて木下氏は一切回答をしておらず、説明を放棄した。私の記事が名誉毀損とならないためにも本人に事実確認を求めたのに、会計に係る事実については何も説明せず「基本的なことも確認せずに、中傷を続けるなら、告訴しますので、覚悟されてください」と言うのだから呆れるほかない。
どうやら木下氏は「批判」と「中傷」の区別がつかないらしい。批判とは「物事に検討を加えて、判定・評価すること」である。また中傷とは、「根拠のないことを言いふらし、他人の名誉を傷つけること」である。
私はインターネット上で公開されている内部告発記事を基に、具体的に理由を示して(検討を加えて)自分の意見を表明(判定・評価)しているのであり、中傷ではなく批判をしているのである。もし、私が基にした告発サイトの記事が事実と異なり名誉毀損だというのであれば、木下氏は私に対して「告訴する」という前に、このサイトの管理人に修正や削除を求めたり、民事訴訟や告訴などの法的手段に訴えるのが筋だろう。また、自分のブログに反論を掲載すべきだと思うが、そのようなことはやっていない。
自分自身に投げかけられた問題について説明もせず、批判記事に対して「告訴しますので、覚悟されてください」というのは脅しに他ならない。いったいどの部分が名誉毀損なのだろう? このような脅しに私が怯えるとでも思っているのだろうか。馬鹿馬鹿しい限りだ。告訴したければ、どうそご勝手に。
彼は批判されて都合が悪くなると、すぐに名誉毀損、法的手段に訴えるといって脅すようだ。
木下カルト的恫喝!「名誉毀損、法的手段に訴えます」 (「木下黄太のネットカルト」を考えます)
木下氏が講演会の会計に関し何も答えないということは、私的流用が事実である可能性が極めて高いといえるのではなかろうか。講演会で利益が出ていないのならそう説明すればよいし、利益を会の資金としているならそう説明できるはずだ。図星を突いた指摘だったのだと思う。講演会の利益を木下氏が生活費に流用しており、それが何ら問題がないと思っているなら正々堂々とそう主張すればいいのに、それができないということはやましさを感じているからではなかろうか。
質問に答えずに告訴するという木下氏のメールで、私は木下氏の本性を見た気がした。彼の主張する関東地方の放射能汚染や健康被害について私は大きな異論はないし、バンダジェフスキー氏やカルディコット氏の講演会開催に尽力し実現したこと自体は大きな意味があると思っている。しかし、疑惑に関して事実説明もできずに恫喝する木下氏は、信頼に足る人物だとは思えない。
私は木下氏が本当に不特定多数の人の命のためだけに活動をしているとは思えなくなった。原発が爆発して避難した当時は、たしかに被ばくを懸念して多くの人の命のために行動していたのかもしれない。しかし、今はそれ以上に、自分が避難したことの正当性を裏付けるために活動しているように思えてならない。
首都圏が汚染されていれば、あるいは首都圏で健康被害が生じれば、自分が西日本に避難したことの正当性を証明できる。だから福島からの避難以上に首都圏からの避難を主張するのではないか。また講演会活動で生活費が得られれば、職を失っても自分の正当性を証明する活動が続けられる。日本テレビに対しても、避難を認めてもらえず職を失った(退職しているかは確認できていないが)不当性を主張できるかもしれない。そのために新たな職を探さないのなら、彼の行動も納得がいく(ここまで想像を逞しくすると妄想と言われるかもしれないが・・・)。この私の想像が当たっているのなら、彼の活動は他者のためというより自分のためである。
温厚な日本人はとかく同じ目的で活動している同志を批判することを好まないし、内部紛争が表に出ることを嫌う。しかし、私はたとえ同じ脱原発の立場から行動している人であっても、多くの支持者を持つ者の不可解な言動に関しては黙認すべきではないと考えている。仲間とトラブルばかり起こして告発されるような独善的人物は市民団体のリーダーの資質があるとは思えないし、いつまでも信頼を保てるとは思えない(私の今までの市民活動の経験からそう言える)。しかも、講演会のチケット販売に関しては不実告知(虚偽説明)の疑いすら持たれる。このようなことを続けていたなら、脱原発運動の信頼を低下させることにもなるだろう。残念なことである。
最後に木下氏に一言アドバイスをしておこう。木下氏が放射能防御の活動で生活費を得ているのなら、市民団体を笠に着て活動をするのではなく、自分自身で事務所でもつくって個人で活動するべきだ。自分の利益のためにボランティアの市民を巻き込む手法は、良識ある人間のやることとは思えない。
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回答に窮すると『告訴する』ですか…。『言論の自由』『無視』『個人ブログで反論しろ』と比べればいくらか横暴ですね。
まあ、目くそ鼻くそには変わりませんけどね。でもレスポンスあっただけマシですね。
ワタシも『地球温暖化防止を唱える方が火力発電推奨の摩訶不思議』に関して、僅かでも回答して欲しいくらいですよ。
投稿: 同じ穴のむじな | 2013/07/23 19:48