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2013/04/26

レイバーネットTVで報じられた文芸社のパワハラ

 昨日はレイバーネットTVに文芸社社員の小川秀朗さんが登場し、文芸社での退職勧奨、パワハラが本人の口から詳細に語られた。先日のフジテレビなどとは比較にならない衝撃的な告発だ。

 小川さんのパワハラの経緯については「クンちゃん」のブログで以前から報告があったので、だいたいのことは分かっていた。以下がその関連記事。小川氏ははじめのうちは実名ではなく「西瓜谷南瓜」というハンドルネームで登場している。

カテゴリー:日本文学館=文芸社の労働問題 

 しかし、やはり本人の口から実態を聞くというのは一番迫力がある。番組では彼がパワハラを受けるようになった経緯について順を追って話をされたわけではないが、ここでは分かりやすいようになるべく順を追って彼の話しの概要を報告しておきたい。

 小川氏は自費出版を行っている文芸社の営業職の社員で、営業成績も良いという自負もあった。しかし、退職勧奨に従わなかったところ、関連会社である日本文学館(同じ自費出版の会社)へ出向で行かされ、「追い出し部屋」での単純作業をさせられている。

 ことの始めは、2012年2月10日に部長から呼び出され「来月からあなたの活躍する場がなくなる」と言われたこと。「移動ですか?」と聞いても違うという。それで「辞めろということなのか・・・」と察したそうだ。会社側は「社長が特別に計らいをし、派遣の会社を紹介する」と言い、その会社の書類まで用意していた。ただし、それを受け取ってしまうと認めることになると思い、書類は受け取らなかった。

 退職勧奨であるが、理由が分からない。会社も理由について答えようとしない。しかし、小川氏は生活もあるので会社の要求を拒否した。通告を受けた2月10日は夜から食べ物が喉を通らなくなり、一日で体重が4.5kgも減り、一週間で7.5kgも減ってしまった。この頃は精神的に非常に追い込まれた。

 いろいろな人に相談し、「ユニオン」に行ってみたらと言われた。会社相手に個人で闘っても負けるが、組合(集団)対会社にすることが必要。労組に入って文芸社支部を立ち上げ、ホームページもつくった。文芸社ではこれまで労組がなく、団体交渉などは会社にとってもはじめての体験だった。労組に入ることで、退職勧奨されても嫌だという権利があるということが分かった。これまで団体交渉を7回やっている。また会社前でビラまきもした。

 2012年7月に第二子が生まれたが、その日に移動の辞令があった。このタイミングは嫌がらせとしか思えない。8月6日に管理部に異動になった。「原稿管理課」という新設部署で、自分一人だけだった。そこで、廃棄予定の原稿(1カ月数百本)のデータ化の仕事をさせられた。

 入力の仕事をしていると、二人の部長から後ろでストップウォッチ片手に監視された。背面監視である。

 しかし、一日中原稿入力作業をしていたら指が腫れてしまった。医者に行ったところ関節炎とのことで、診断書を書いてもらった。

 会社(日本文学館)に診断書を提出すると地下二階の倉庫に連れていき、原稿(半年保管して廃棄する予定のもの)のリサイクル分別作業に従事させた。地下室は段ボールが積み上げられ、空調もなく、湿度は70%を超えることもある。室温は冬は23度くらい、夏は30度手前までになる。はじめは机もなく、段ボールで机をつくって作業をした。また、廃棄物の入った段ボールを1階まで運び上げるという仕事もしていた。

 このような仕事は、それまではリサイクル業者に依頼していた。ある日、リサイクル業者に尋ねると、小川さんがやっているような細かい分別までやる必要がないと言われた。

 トイレなどで、社員から「応援している」と言われることもあり、以前にはなかった状況になってきている。自分の働く環境を良くしていきたい。

 同じようなパワハラにあっている人たちには、まず相談をしてほしい。また、小川さんは、労働審判の申立を行うとのこと。

 以上が小川さんの話し。小川さんはとても骨のあるタフな方に思えたのだが、会社から退職勧奨を受けたときには食べ物が喉を通らずに、体重が激減したという話しには身がつまされた。今はだいぶ元気になられたようだが、応援してくれる人がいるからだろう。

 私は文芸社の悪質商法をこれまでずっと批判してきた立場だが、会社が倒産するのが良いとは思っていない。倒産はさまざまな悲劇を生むが、それでメリットがあるのはライバル会社くらいだろう。文芸社や日本文学館は、契約形態、労働問題ともに批判されないような健全なものに変えていってもらいたいと思う。

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謹啓、自由主義経済ですから適度な競争と適度な格差は是認致しますが
行過ぎた競争は貧富の差を生み貧民と犯罪の遠因に至ります。出版社や新聞社は非上場の閉鎖性が災いし日本経済新聞でも天皇と称された鶴田何某元社長の恐怖政治が横行致しました。アベノミクスで金融資産を濡れ手に粟で増加させたブリジストン大株主の石橋氏は関連企業のファイアーストーン社のタイヤが走行中に破裂し200名近い死者が出ても「空気圧のチェックを怠ったドライバーの責任」と非を認めず人間の屑と糾弾されました。敬具

文芸社のパワハラで何よりも問題なのは、不当な退職勧奨です。本人は理由が思い当たらないわけですし、会社側も説明しない。しかも従わなければエスカレートするパワハラ。こんなやり方に納得できる人はいないでしょう。経営者の資質が問われます。

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