久しぶりに原発記事に情報操作らしきコメントが
ツイッターやブログなどで反原発を主張している人たちには、しばしば「工作員」と呼ばれるような人たちが絡むことがある。私の場合はそのような人はそれほどいないのだが、あえていえば以下のブログ記事に取り上げた事例がそうだろう。
この記事で取り上げた「チロル」さんという方は、情報操作のためにコメントしたのだろうと私は考えている。いわゆる「工作員」である。
今回は、以下の記事に不可解なコメントが寄せられた。
不可解なコメントとは、この記事につけられた武田舞華さんという方だ。以下にこの方のコメントと私のやり取りを書きだしてみよう。
事故後2年経たないうちに、
>福島では甲状腺がんの子どもが3人甲状腺がんはチェルノブイリでは4年が定説だったと思うのですが、福島ではもう発生しているのでしょうか?
2011年の事故で、2011年に見つかったがんならば「晩発性」ではなく「急性症状」ですよね。
現状の一般論とかなり食い違う印象なのですが、その点についてのお考えを教えて下さい。投稿: 武田舞華 | 2013年3月 5日 (火) 15時21分
武田舞華さん、こんにちは。
甲状腺がんの発生時期については以下の記事で書いていますが、チェルノブイリでも事故の翌年から微増しており4、5年後から急増しています。
https://onigumo.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-e022.htmlまた、小出裕章さんもチェルノブイリの事故で4年後から甲状腺がんが出たという主張は誤りであると言っています。
http://hiroakikoide.wordpress.com/2013/03/02/radioforum-2013mar2/福島の甲状腺がんの発生率は尋常ではないことからも、被ばくによる影響でしょう。現時点では3人が甲状腺がんで7人も疑いが濃厚ということですが、これは福島の子どもの一部しか検査していない段階でのことです。福島ではチェルノブイリ以上に深刻になる可能性があります。以下もご参照ください。
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-2800.html投稿: 松田まゆみ | 2013年3月 5日 (火) 16時06分
>小出裕章 ワタクシはこの方を尊敬しておりますが、残念ながら日が経つにつれて厳しい立場に置かれてきているようにみえます。
『誤り』と聞けば「4年じゃなくて1年なんだ」と主張したようなイメージですが、小出先生は『4年に見えなくもないけど、確実にそうとも分からないから“結論を出す行為については”誤り』と言ってるだけです。これでは詭弁と言わざるを得ません。
この先生はしきい値仮説に対してLNT仮説を盾に「被曝はわずかでも危険」と主張しているわけですから、こんな内容では単なる逆御用学者です。>福島の甲状腺がんの発生率は尋常ではない
>ご参照ください。
すいません。何を比較に「尋常ではない」のかが理解できません。>福島ではチェルノブイリ以上に深刻になる可能性があります。
この言葉は、チェルノブイリ以下の可能性を否定したことにはなりません。私もどちらの可能性も考えますが、現時点ではチェルノブイリ以上が確定するような事例は一つもないと理解しています。
「こういうデータが出た」→「(判断つかずに)分からない!」→「チェルノブイリを超える可能性があるぞー!」では、一般論にはなりえないと思います。
もちろん「一つの貴重な意見」として否定されるべきではないでしょうけど。投稿: 武田舞華 | 2013年3月 6日 (水) 16時06分
連投で申し訳ないのですが、個人的には小出先生の「原発は事故が起きた時、火力などと比較して被害が甚大だからやめるべき」という考え方は共感できます。
しかし発現の節々に少なからず「原子力利権者の撲滅」という“私欲”が垣間見えてしまうところに怪しさもあります。東日本大震災を素直な目で振り返れば、今回最も反省すべきは原発ではなく、「なぜ海岸線の防波堤をもっと高くしなかったのか?」「なぜ海岸線沿いを住宅地にしたのか?」です。
原発が激しく叩かれる意味は安全性ではないと思います。それは叩きのネタであって、仮に100%安全だとしたって叩く人は理由をみつけて叩くのです。見せかけの正義感に騙されてはいけないと思います。そりゃ利権者みてれば腹立ちますけどね・・・
投稿: 武田舞華 | 2013年3月 6日 (水) 16時22分
武田舞華さん、あなたは何を主張されたいのでしょう。「そりゃ利権者みてれば腹立ちますけどね・・・」と言いながら、「『原子力利権者の撲滅』という“私欲”が垣間見えてしまうところに怪しさもあります。」と言うのは矛盾しています。利権者の撲滅がなぜ私欲なのでしょう。
また小出さんを評価する一方で「逆御用学者」と言うのも矛盾しています。あなたの発言はまるで原発推進者(工作員?)のように感じられます。
投稿: 松田まゆみ | 2013年3月 6日 (水) 17時00分
福島で甲状腺がんの子どもが3人確認されたことは全国ニュースにもなっており、調べればすぐにわかることだ。それにも関わらず、「甲状腺がんはチェルノブイリでは4年が定説だったと思うのですが、福島ではもう発生しているのでしょうか?」という質問は不自然かつ不可解だ。
私はチェルノブイリでも翌年から甲状腺がんが微増しているデータを示した記事を教えたが、不思議なことにそれには無反応である。そして小出裕章さんの発言だけを取り上げ、揚げ足取りをするかのように「逆御用学者」という意味不明な言葉で批判する。武田舞華さんは「チェルノブイリでは4年が定説だった」という認識だからこそ小出さんの発言を教えたのに、小出さんの以下の発言については無視だ。
「はい、え〜っとチェルノブイリの事故で、4年後から甲状腺ガンが出たという主張は、まずそれ自体が誤りです。」
「え〜、4年後には、もう明確に出て来たということなのであって、1年後から甲状腺ガンがあのもう発生していますので、経験から見ても、注意をしなければいけないということだと思います。」
肝心なところを無視して、別の話題に誘導するというのは典型的な「はぐらかし」だ。 小出さんのことを「私欲が垣間見える」とも言っているが、小出さんは「私欲」とは縁のない人だ。
結局、小出さんのことを「尊敬している」とか「・・・の考えは共感できる」と言って持ち上げる一方で、最終的に言いたいのは小出さんの批判である。武田舞華さんは「見せかけの正義感に騙されてはいけないと思います」と言っているが、私には武田舞華さんのほうがよほど「みせかけの正義感」を装っているように見える。
また、「原発が激しく叩かれる意味は安全性ではないと思います」と不可解なことを言う。原発に反対している人たちは、福島の事故が起こる前からずっと「原発は危険」と言い続けてきたことも知らないのだろうか。福島原発の事故でそれは確固たるものとなり、今まで原発に反対していなかった人たちまで反対を叫ぶようになったのだ。
情報操作員の言葉は、じっくり読むと矛盾だらけだ。武田舞華さんは原発推進派、あるいは推進派に雇われた情報操作員としか思えない。こういう輩に騙されてはいけない。
衝撃の意見書「福島の子どもたちはチェルノブイリより危険」 (日刊ゲンダイ)
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私は反原発を否定しているわけではありませんし、正しいことは正しいと言っております。
でもね、【間違いは間違い】だし【無知は罪】なんですよ。「危険だ危険だ」の狼少年はいらないのです。
この記事はあなたの理屈だともう日本全国放射能汚染で全員甲状腺がんですか?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130308-00000034-asahi-soci
投稿: 武田舞華 | 2013/03/08 19:16
もしかしたらココは私が思っている以上にレベルが低いブログかもしれませんので、これで分からないならもう書きませんので好きに頑張って下さい。
>チェルノブイリでも翌年から
>甲状腺がんが微増しているデータ
チェルノブイリ原発事故のときは、事故後に甲状腺がんが増えるとわかって検査を進めたのでしょうか?その結果が微増なのでしょうか?⇒違います!
>え〜、4年後には、もう明確に出て来たということなのであって、
>1年後から甲状腺ガンがあのもう発生していますので、
どこの土地を探しても小児甲状腺がんの子はいます。「小出先生の大きな誤り」は、これを原発由来だと証明する証拠を何一つ持ち合わせていないことです。彼ほどの人がそんな失敗をするとは大変遺憾です。
>それが明確になったのは4年後です。
これは「検査者」の数ではなく「患者」の数です。
【もちろんご存知のとおり!】チェルノブイリ事故直後は、甲状腺がんについて注意すら払っていません。だからヨウ素131が入ったミルクを飲んでしまったのです。福島がチェルノブイリ以上の被害になるわけがありません。どんな馬鹿でもわかります。
それが分からないというのは「被害が出ないとつまらない」「被害は出なきゃいけない」っていう強迫観念か野次馬根性にかられているからですよ(笑)
とりあえずは新聞記事読んでよ~くお考え下さいm(_ _)m
まさか全国的に被害が【同じように】出ていると主張しますか?
投稿: 武田舞華 | 2013/03/08 19:29
武田舞華さん、昨日環境省が発表した弘前市、甲府市、長崎市の子どもの甲状腺検査の結果からは、甲状腺ののう胞や結節が原発由来かどうかを判断することはできません。なぜなら、事故以前のデータがないからです。
また、弘前市、甲府市、長崎市の子どもは同じ高性能の超音波機器で検査したとのことですが、福島も同じ性能の機器を使っているということはどこにも書いてありません。もし精度が違っていたなら、福島と比較するのは不適切です。
仮に、弘前、甲府、長崎の子どもたちののう胞や結節が事故と関係がない良性のもので、そもそも日本の子どもはこの程度の割合でのう胞や結節を持っているのが普通だということであっても、福島ではすでに3人が甲状腺がん、7人が疑いがあるのですから、福島の場合は事故による被ばくが癌の発生と関わっているという可能性もあるわけです。
ちょっと考えればこの程度のことは誰にでも分かることです。
あなたは「チェルノブイリ事故直後は、甲状腺がんについて注意すら払っていません。だからヨウ素131が入ったミルクを飲んでしまったのです。」と言いますが、ミルクだけが甲状腺がんの原因とは言い切れないでしょう。少なくとも福島では4つもの原子炉や燃料プールから複数回にわたって放射性物質が漏れ出しています。しかも、放射性物質はチェルノブイリと異なって地表を這うように流れた可能性もあります。また、ヨウ素剤もほとんど配布されませんでした。呼吸によってかなりの放射性ヨウ素を取り込んだ可能性は否定できません。
「福島がチェルノブイリ以上の被害になるわけがありません。どんな馬鹿でもわかります」と断言されますが、今の時点でそんな風に言いきってしまうことこそ浅はかというものでしょう。
あなたが、「福島ではチェルノブイリ以上の被害になるわけがない」と思い込むのはご自由ですが、私は論理ではなく「思い込み」で発言される方を相手にする気はありません。
投稿: 松田まゆみ | 2013/03/09 09:34
上記コメントの2段落目「弘前市、甲府市、長崎市の子どもは同じ高性能の超音波機器で検査したとのことですが、福島も同じ性能の機器を使っているということはどこにも書いてありません。」については取り消します。環境省の報道発表資料によると、「県民健康管理調査と同等の水準の甲状腺超音波検査を対象者に実施します」となっていますので。
なお、今回の検査に関する私の考えを改めて記事にしました。
https://onigumo.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-459f.html
投稿: 松田まゆみ | 2013/03/09 15:34