労組支部長に対し露骨な嫌がらせをしている文芸社
文芸社の社員である小川秀朗氏が会社による退職勧奨と闘い、この7月に労組(東京管理職ユニオン文芸社支部)を立ち上げたのだが、文芸社は酷い嫌がらせを続けているようだ。
東京管理職ユニオンの機関紙に小川氏の記事が掲載されている。以下の3ページ目をご覧いただきたい。
ここで驚くのが以下の部分。
現在は、朝から夕方まで一日8時間、廃棄予定の原稿をワードに打ち込んでおります。
「廃棄予定原稿をデータ化する、合理的理由を聞かせてください」との問いに会社は「業務命令です。説明の必要はありません」とのこと。
この新設部署……私一人です。
なんと廃棄予定の原稿をデータ化しているという。文芸社には、著者から送付されたが契約に至らなかった原稿、あるいはコンテストに応募し採用されなかった原稿など、廃棄しなければならない原稿が多数あるはずだ。廃棄すべき原稿をわざわざデータ化してどうするつもりなのだろう?
私も時々、著者の方から「契約はしなかったが、原稿を悪用されないだろうか」といった質問を受けることがある。いくら会社側から「原稿は廃棄します」と言われても著者は確認のしようがないのだから、そんな不安を抱えてしまうのも無理はない。こんな情報を耳にすればさらに疑心暗鬼になるだろう。まったく不可解なことをする会社だ。
小川氏はエアコンも扇風機もない地下二階の倉庫で、一人で作業をさせられているという。この猛暑に信じがたいことだ。熱中症にでもなったらどうするつもりだろう。しかも、段ボールの運び上げを指示されて不調をきたし、診断書まで出されている。労災ではないか。
以下が彼の職場の様子だ。
http://www015.upp.so-net.ne.jp/office-o/news/index.htm#tikasitu
これは組合活動をする社員への嫌がらせ以外の何物でもない。嫌がらせをすることで疲弊させ組合活動を止めさせようという意図なのか、他の社員の労組加入を阻止するための見せしめなのか分からないが、こんなことをするようではとてもまともな会社とは思えない。
こういう実態が労組のホームページで次々と明らかにされてしまうことを考えるなら、こんな対応はマイナスにしかならないだろう。小川氏のような気骨のある人物に対し、このような陰湿な嫌がらせをするのは逆効果としか思えない。
いずれにしても、こんなことを続けていたのなら会社の評判は低下する一方だろう。ブラック企業大賞にノミネートされてもおかしくない。それに、社員を大事にしない出版社で、いい本作りができるとは思えない。
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