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2011/12/20

匿名による虚偽コメントに思う

 北海道新聞朝刊に弁護士のエッセイを掲載する「閑話余話」というコラムがある。20日付のコラムは、匿名掲示板に虚偽の悪評を書き込まれた病院院長からの相談についての話題だった。その掲示板の書き込みにより、問い合わせの電話が殺到して受け付けの事務員が精神的に参ったり、患者が通院を敬遠するなどの被害が出たという。

 典型的なネットによる業務妨害だ。このような場合の対処として、書き込みをした人物を特定するために、プロバイダ責任制限法の発信者情報開示請求の制度を利用して、プロバイダ業者に情報開示を求めるか、刑事告訴をして捜査してもらう方法があると書かれている。

 私は刑事告訴しか手がないと思っていたのだが、プロバイダ責任制限法も利用できるようだ。こうして書き込みをした人を割り出したところ、院長から自転車の二人乗りを注意をされた少年の逆恨みによる書き込みだったという。軽い気持ちでの書き込みでも犯罪になってしまうのだから、ネット上の発言にはくれぐれも注意が必要だ。

 ところで、昨日、ココログの方の「危機感の薄い日本人」という記事に、「オレンジ」さんというハンドルネームの方からコメントがあったのだが、そこには憶測に基づいた虚偽が書かれていた。以下がそのコメント。

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松田まゆみ様

今更ながら過去のエントリー、大変興味深く読ませていただききました。いやはや何とも。ある意味圧倒されました、読んでいたら最初から書き込みなどしませんでした、スミマセン。

ところで、菊地誠氏のところのコメント欄には、時々とんでもないトンデモさんが現れては論破されて、最後には捨て台詞と共に去ってゆくのですが、あの中の一人があなただったとは・・・。まあHNまでは伺いますまい。

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 前半の部分は感想だから問題はない。虚偽というのは後半の部分だ。私が菊池誠さんのブログにハンドルネームでコメントしたと決めつけているのだ。呆れてしまった。

 私は自分が特定できるように名前や所属を明らかにしているし、ブログのコメントにおいてもハンドルネームは使わない主義だ。また、連絡を取りたい人のためにブログからメールを送信できるように設定している。オレンジさんは軽い気持ちでこういうことを書いたのだろうが、非常に失礼なことだ。匿名で根拠もないことを平気で書くとは何と責任感がないのだろう。この程度の虚偽はことさらに騒ぐようなことではないが、内容によっては犯罪にもなりかねないし、それがツイッターなどで拡散されたなら被害は深刻になる。

 日本ではブログでもツイッターでも匿名発言が主流だ。匿名そのものを否定するつもりはないが、本来、匿名というのは企業や権力者などの不正や悪質商法などの告発の際、嫌がらせや弾圧を避けるために使われてきたという側面がある。そのような事情で匿名を使うのは当然のことだろう。しかし、告発的な発言をする目的でもないのに日本のインターネットの世界では匿名が当たり前になっている。

 個人情報を隠すことによって身の安全を守りたいとのことかもしれないが、これも程度問題ではなかろうか。プライバシーに関わることを書かなければそれほど気にすることではないように私は思う。

 私のブログでの経験では、多くの人は匿名コメントでもまじめなやり取りをしている。しかし批判的なコメントをする人は必ずしもそうではない。結局、匿名であるがゆえに無責任な発言が多くなると思えてならない。安易に根拠のない発言をしたり、暴言を吐く人はまず匿名だ。それがエスカレートするとストーカーのようになる。こうなるとハラスメントでしかない。たとえブログのコメントでも、内容によっては犯罪にもなり得ることを十分認識してほしいと思う。

 私は、ブログのコメントにさまざまな意見が入るのは当然だと思っている。賛成の意見だけではなく反論も入るだろう。実名で反論コメントをされる方の大半は、まず暴言的なことは書かないし、自分の発言に対して責任を心得ていると思う。それが本来のやりとりだろう。

 ただ、ブログのコメント欄というのは議論をする場には向かないと思う。賛成・反対を含め自分の意見を述べるのもよし、誤りや不適切な部分を指摘するのもいい。しかし、認識の違いはともかく、意見の違いというのはたいていの場合、コメントで指摘したところでそう簡単に変わるものではない。だから、異なる意見の人とやりとりしてもたいてい平行線に終わる。時間の無駄だ。自分の意見や批判を広めたいのであれば、自分のブログでやるのが筋だろう。誰の意見を支持するかは読み手が決めればいいことだ。

 いずれにしても、匿名で無責任なコメントをいれることは止めていただきたい。  

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コメント

HNですが、誰だか判るでしょう。
本当にHNにはひどい目にあわされてます。
しかも知り合いがそれを最初に平然とやり、私の周囲にいる人間しか知らない内部情報というやつを平気で書きこみましたからね。

人間不信に陥りました。

それ以降どれれほど、やられたことか。

むしろ「しならない人間はやらない、知ってる人がやっている」が私の持論となっております。

負けませんけどね。

それでも法整備は早くしてほしいです。
じゃないとどんないい加減なことでも平気で書けます。取り返しのつかない内容もあります。

本当に注意が必要です。

クリスティーヌ様

実名では書けないようなことも、ハンドルネームでは平気で書いてしまうということもあり得ますね。いずれにせよ、ブログのコメント欄とて公開されている場ですから、表現や書きこむ内容には十分な気配りが必要だと思います。それこそ犯罪になりかねません。

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