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2011/08/10

原発がないと北海道の電力は不足するのか?

 泊原発3号機の営業運転再開を巡って、高橋はるみ知事が不満を示している。といっても高橋知事は再開を容認する姿勢を崩してはいない。

 高橋知事は、「3号機の営業運転再開が再稼働に当たらない」ということについて国から納得できる回答があれば営業運転再開を認めるという無責任な態度をとってきた。そして、その回答が9日にあったのだ。

 ところが、北電は知事の最終判断を待たずに9日に原子力安全・保安院に対して3号機の最終検査を申請した。こういう姿勢に知事は不満を露わにしたというわけだ。つまり、手続き上の問題で気分を損ねたということに過ぎない。

 泊原発の3号機については、道内の住民38人が営業運転再開差し止め訴訟を起こしたばかりだ。ところが知事は道民の意見を聞いて判断しようという姿勢がまったくない。高橋知事は原発がなければ電力が不足すると言っているのだが、本当にそうだろうか?

 以下のサイトをご覧いただきたい。

今朝の北海道新聞にエネルギー問題を考えると云う特集が載っていました

 これによると北海道電力の場合、原発を除く電力供給量は624万kWであるのに対し、最大需要電力は547万kWなのだ。

広がる「原発不要論」==北海道では、泊原発がなくても、冬場の需要もOK==焦りの中で既成事実化を急ぐ北海道電力=

 この記事にあるように、北海道新聞は泊原発がなくても企業が所有する自家発電を総動員すると十分賄える、という記事を書いているそうだ。

 さらに以下の記事をお読みいただきたい。

北海道電力浮遊の需給仮に泊原発全停止でも問題がないとのこと

 この記事を書かれたご本人が北電に電話で確認したところ、「北海道のピークは12月となっています。仮に泊原発が全部止まったとしても問題なく電力を需給できるだけの余力があります」と答えたそうだ。

 北海道電力では、東北・東京電力に海底送電線経由で60万kWの電力を提供しており、さらに夏場は30万kWの追加支援を実施しているのだが、この90万kWというのは、泊原発3号機の発電量に等しい。つまり、北海道民は本州の人たちのために危険な原発を押し付けられているようなものであり、福島原発と同じ構図だ。都市の電力が足りないというのなら、地方に原発を押し付けるのではなく都市に原発を建設してもらいたい。

 そもそも北海道では人口が減少している。太陽光などの自然エネルギーのほか、天然ガスやバイオガスの利用を進めれば、原発などまったく必要ないだろう。それに、節電意識はまだまだ低い。高橋はるみ知事は電力不足を原発容認の根拠としているが、勉強不足であり努力不足だ。というより、高橋知事にとっては「はじめに原発ありき」なのだろう。

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コメント

自然エネルギーの電力ってのは逆変換器を介して交流系統と繋ぐわけですが、周波数調整や同期化力の授受に関してはどのようにお考えですか?系統規模と同量まで自然エネルギー発電を連系できるとお考えなのでしょうか。自立運転する分には何ら問題ありませんが、まさか自然エネルギーで発電した電力で同期発電機を回して発電するなんて効率悪すぎですしね。

それと624万Kwとか547万Kw
キロは小文字で記述するルールですよ
逆にワットは大文字です
それに発電可能な量が最大需要電力より大きければ大丈夫ってのは安直ですよね。予備力なんかはどうするんですか?石油だけに頼らない電源を目指して日本は原子力も保有してきたんじゃないですか?

新聞記者さんは電気を始めとして色々な工学に関する知識はほとんど無い、いわゆる文系なので、なんだかんだで間違いだらけで安易に信じないほうが良いと思います。
新聞やニュースでも平気で高圧電流、1万ボルトの電流など完全に間違った表現が使われていることからも明らかです。

キロワットの表記を修正しました。

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