原発震災という現実
福島第一原子力発電所の事故が人災であることは事故が起こった直後から指摘してきた。これについて的確に解説しているのが以下のJ-CASTニュースだ。
福島第一原発事故は二重の人災だった 日本共産党・吉井英勝衆院議員に聞く(上)
地震による原発事故の危険が指摘されていたのに、無視を続けた政府と電力会社。菅首相は今になって「安全神話」は誤りだったと認めたが、大事故を起こしてからではどうしようもない。
地震と原発事故が重なった場合、国が破滅することにもなりかねないと指摘してきたのが石橋克彦氏だ。石橋氏は大地震と原発事故が重なった災害を「原発震災」と称して警告していた。それが現実となってしまったのだ。
以下は、地震と原発震災についての記事だが、今の日本はほんとうに恐ろしい状況に直面している。原発がとても安全などといえる代物ではないことは、今回の地震ではっきりした。福島第一原子力発電所だけに欠陥があったというわけではない。日本のどこの原発でも地震や津波で全電源が喪失したり原子炉が壊れたりする可能性があり得ることもはっきりした。福島の危機が去っていないうえに、もし大地震でさらに同じような原発事故が重なるようなことになれば、日本中が放射能汚染され逃げるところもない。日本滅亡といっても過言ではないだろう。地震大国に54基も原発が建っていることは、世界にとっても大きな脅威だ。日本は世界中から厳しく批判され相手にされなくなるに違いない。
現実味を帯びる首都圏壊滅の危険(1)-東北沖は茨城沖を通じて関東直下、東海にまで連動する
現実味を帯びる首都圏壊滅の危険(2)-首都圏直下地震が起きたら一体どんなことになるのか?
現実味を帯びる首都圏壊滅の危険(3)-もし浜岡原発が爆発したら?
こんなことは本当に考えたくないのだが、原発震災が実際に起きた以上、日本人はこういうことも頭に入れて覚悟しておくべきかもしれない。
以下のYouTubeを見ていただきたい。活断層の上に原発を造っているのは、日本しかないのだ。
4/4原発直下に活断層“日本以外にない”新たな計画やめるべき 吉井議員が追求
福島の事故を受けてドイツは脱原発に舵をきった。地震があまりない国ですら大規模なデモが起き、反原発の声が高まっている。ところが、福島の事故を目の当たりにしても日本政府は脱原発を表明しない。国民の多くも危機感がない。どこまで能天気なのだろう。
東電も国も事故対応や保障で大変なことになっているのに、なぜ他の電力会社は原発廃止を真剣に考えないのだろう。事故のリスクを考えたら廃炉を選択するのが普通の思考だろう。廃炉の費用を気にしているのか、安全神話という過ちを認めたくないのか・・・とにかく正気とは思えない国に私たちは住んでいるのだ。
« お金で築いた「原発安全神話」という虚構 | トップページ | 高杉晋吾氏が語る八ッ場ダムの中和システム・ヒ素問題 »
「原子力発電」カテゴリの記事
- 大地震に警戒を(2024.01.04)
- 二つの大罪(2023.08.24)
- 汚染水を海に流すという犯罪(2023.08.14)
- 原発事故から10年(2021.03.11)
- 被ばくによる健康被害を「風評」にしてしまう人たちを信じてよいのか(2019.04.19)
« お金で築いた「原発安全神話」という虚構 | トップページ | 高杉晋吾氏が語る八ッ場ダムの中和システム・ヒ素問題 »
コメント