東京電力という嘘と隠蔽で塗り固められた企業
昨日の原子力資料情報室のUstream中継は、後藤政志さんによる非常に衝撃的な内容だった。前回の記事では、田中三彦さんの圧力容器の配管が破断し冷却剤喪失事故が起きたのではないかというレクチャーについて報告した。しかし、今回の後藤さんの話によると、何と圧力容器の底に穴があいていて水が全部漏れてしまっている状況だという。制御棒の部分から漏れている可能性が高い。しかも1号機から3号機のすべてが同じような状況になっているそうだ。格納容器が危険な状態になれば、ベントによる放射性物質の大量放出もあり得る。
圧力容器の損傷を大変懸念していた後藤さんも、まさかすでに底の部分に穴が開いてしまっていたとは思っていなかったとのこと。後藤さんは、いつもは東電に対する怒りを抑えているように見えるのだが、昨日はこのことを隠していた東電に対する憤りがはっきりと伝わってきた。案の定、プルトニウムも検出された。最悪の事態も考えておかねばならないだろう。
後藤政志さんはブログをつくられたそうだ。原子力資料情報室や後藤さんのサイトは、事実を知るためにきわめて重要だ。多くの人に見てほしい。
信じたくはないのだが、山岡俊介さんによる以下のような情報もある。
これが事実なら、東電が放射線のデータを何回も訂正するという信じがたい状況も理解できるというものだ。東電はどこまで国民に嘘をつき、裏切るつもりなのだろう。原発利権というのはよほど「おいしい」に違いない。温暖化防止を謳って原発を推進するのは完全に誤りだ。
以下は今回の原発問題をまとめている伊藤孝司さんのサイトだ。
http://www.jca.apc.org/~earth/
以下は浜岡原発のストップを呼び掛けている浜岡原発、巨大地震対策虹のネットワークのサイトだ。
また、以下は2005年の衆議院予算委員会公聴会で石橋克彦さんが原発震災を強く警告したときの内容だ。
http://www.stop-hamaoka.com/koe/ishibashi050223.html
東電も保安院もまったく信じられない。国民を騙し原発を推進してきた政府の言うことも信用できない。自分自身で情報を収集し、最悪の事態に備えて行動するしか自分の身を守ることはできない。
今日の北海道は青空で春の気配が漂っている。大地震や原発事故の大惨事は嘘のようだ。しかし、北海道にも泊原発がある。現職の高橋はるみ知事は、脱原発を唱えない原発擁護論者だ。泊原発を考える北海道民の会では北海道知事、道議会議員候補者にアンケートを実施している。投票の参考にしてほしい。
地震の被災地や原発事故現場周辺は穏やかな日常は完全に失われ、死の灰が降っている。この深刻な事態がどうして起きたのか、ひとりひとりが真実を知って真剣に考えねばならないだろう。
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