検察官適格審査会への期待と裁判所の実態
検察審査会というのは知っていましたが、検察官適格審査会というのを知ったのは最近です。「検察の暴走と三井環氏の告発」に書いたように、元大阪高検公安部長で検察の裏金を告発しようとして口封じ逮捕をされた三井環氏が審査申立書を出したことで、そういう機関があることを知りました。その検察官適格審査会が本日16日に開催されるとのことです。
この検察官適格審査会というのは、どうやら60年以上ほとんど何もしておらず実態がないに等しい存在だったようなのですが、最近になって国会で委員の入れ替えがあり、事情が変わったようです。というのは、これまでの委員は検察とうまくやりたいような議員などが多かったのに、今回の入れ替えで検察に批判的な民主党議員が加わったとのこと。さらに、日弁連会長の宇都宮健児氏がこの審査会の会長代理を務めているとのことですから、どんな会議になるのか気になりますね。
小沢一郎氏の事件で、検察審査会がいかにいい加減なものであるかが露呈してしまいましたが、この検察官適格審査会の方はどうやって委員を選んでいるのかもよくわららない検察審査会よりは期待できそうです。もちろん相手は強大な権力を持つ検察ですし、必死に抵抗するでしょうからからあまり過大な期待をしないほうがよいとは思いますが、しかし裏金を隠し、組織ぐるみで違法捜査を行い、冤罪を生み出してきた検察を何とかするには、ジャーナリストや市民が批判するだけではなく、こういった機関がしっかりと役目を果たすことも必要でしょう。何しろ、検察官適格審査会は検察官の罷免という絶大な権限を持っているそうですから。この機会に、どうしようもなく堕落した検察を手厳しく追及してもらいたいものです。
ところが、この検察官適格審査会について、東京新聞以外のマスコミは報道していないそうです。マスコミは村木事件では検察批判もしたのに、どうしてこういうことを報道しないのでしょうか。
なお、検察官適格審査会については、以下の記事を参照してください。
眠れる獅子、検察官適格審査会開催へ(保坂展人のどこどこ日記)
11月16日に検察官適格審査会開催。これ、民意を示すひとつの機会では?(篠田博之の「メディアウオッチ」)
そうそう、裏金は警察・検察だけではなく最高裁にもあるとのことで、生田暉雄弁護士が最高裁判所を訴えています。ヒラメ裁判官が多いからこそ、検察の暴走を食い止めるどころか、検察の主張をそのまま支持して平然と不当な判決を出してしまうのです。この国の堕落は、捜査機関だけの問題ではありません。
検察と裁判所の実態や関係を詳しく説明し、小沢氏攻撃の裏舞台まで言及しているのが以下。一般の人には目が飛び出るような検察官の給与のことまで書かれています。こうしたことこそ、私たち国民は知る必要があります。この記事は是非、読んでいただけたらと思います。
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