ネット署名という意志表示の場を有効に
このところ立て続けにネット署名(オンライン署名)、メール署名のお知らせを掲載してきました。ネット署名がいつ、どこで始まったのか知りませんが、私の所属する十勝自然保護協会では士幌高原道路の反対運動で1990年代にネット署名に取り組みました。まだインターネットもメールもそれほど普及していなかった頃です。おそらくこれは先駆け的なものだったのだろうと思います。今ではあちこちでネット署名が呼び掛けられ、当たり前の存在になりました。こうして見ると、ネット署名がここ10年余りでしっかりと根づいてきたことを実感します。
しかし、その反面で気になるのは、まだまだネット署名に対する消極性です。かつては署名といえば署名用紙に書くのが当たり前でしたし、その署名用紙といえば友人や知人などを通じて依頼されるのが普通でした。つまり、「自主的に」というより、「知人の頼みだから」という感覚が強かったのではないかと思います。友人や知人が目の前に署名用紙を差し出したなら、断るには勇気がいるでしょう。こうしてみると、紙の署名というのはかなり受動的な要素が強いのです。
しかし、ネット署名で名前を書き込むというのは、もっと積極的な意志が必要になります。そのサイトにアクセスして趣旨説明を読み、署名フォームを開き、必要事項を書き込み、送信ボタンを押す。たったこれだけのことなのですが、実は以外とこれを実行できる人は少ないのではないかと思うようになりました。
署名の中には基本的に匿名のものもありますが、署名すると即座にそのサイトに名前などが表示される(匿名も選択できる)サイトもあります。そのようなサイトを見ていて感じるのが、「署名したい」という気持ちがあっても、実際には行動に移せない消極的な人が多いのではないかということです。その理由はどこからくるのでしょうか?
ひとつは、経験の少なさです。簡単に言うと「慣れ」でしょうか。私もネットの世界に慣れないときには確かに若干の抵抗感がありました。でも、何回か署名するうちに、とても気軽に意志表示をできる「優れもの」だということに気付きました。
また、個人情報の漏えいなどが心配という方もいるかと思います。自筆ではないネット署名の場合、名前や住所のほかにメールアドレスを組み合わせることで、個人の特定が可能になりますので、普通はメールアドレスの記入が必要です。これらの個人情報が漏れてしまうことを懸念する人も多いのかもしれません。
しかし、どうも過剰な警戒としか私には思えません。私はこれまで数々のネット署名をしてきましたが、だからといって迷惑メールが増えたということはありません。どうしても気になるのであれば、フリーメールを利用するのもひとつの方法だと思います。
今まで、ネット署名を敬遠していた方たちには、是非、ちょっとだけ勇気を出してトライしてほしいと思います。いちどやってみると「なーんだ、簡単だ!」と感じると思いますよ。
で、再度、これまでお知らせした署名を紹介します。
辺野古への基地建設断念と普天間基地の無条件返還を求める緊急署名(5月6日まで)
「いっせいのせ」でやめよう!! 辺野古移設と調査捕鯨!!(5月10日まで)
米海兵隊は撤収を―賛同署名(第一次集約5月20日)
八ッ場ダム事業見直しの署名(第二次締め切り6月末日)
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