あふれるペットボトル対策
昨日のNHKクローズアップ現代では、リサイクルができずに溜まってしまったペットボトルの問題を取り上げていました。これまでは回収されたペットボトルの多くが中国に買い取られて綿などにリサイクルされ、衣類やぬいぐるみの中綿などに利用されて輸出されていました。ところが世界的な経済危機でリサイクル商品が売れなくなり、ペットボトルが中国の国内でもダブついてきているとのこと。また、リサイクルでつくった綿よりも石油からつくった綿のほうが品質がよいのだそうです。このために日本のペットボトルは売れなくなり、山積にされているそうです。
リサイクルを中国に頼っていたツケがまわってきたということです。番組ではその解決策のひとつとしてペットボトルからペットボトルを再生する技術が開発されていることを紹介していました。
しかし私はこの番組を見て、ハタと考えてしまいました。廃棄されるペットボトルを減らすには、リサイクルする方法とペットボトルそのものを減らす方法があるはずです。しかし、ここではペットボトルを減らすという方策についてはなんら触れないのです。
昨年の春に北欧に旅行したのですが、北欧では日本のように多くの種類のペットボトル飲料がありません。清涼飲料の自動販売機などというものもほとんど見かけないのです。それに比べて日本はどうでしょうか? コンビニにはありとあらゆるペットボトル入り飲料が並び、自動販売機はいたるところにあります。自販機はかなりの電力を使って地球温暖化に貢献しているでしょう。また、最近では会議などでもお茶を淹れるのではなくペットボトル飲料をそのまま出すことも多いようですね。
ペットボトル飲料が生活に浸透し、私達はそれをほとんど抵抗なく受け入れることでペットボトル文化ができあがってしまいましたが、まずはここから見直すべきでしょう。
つまり、メーカーには「リターナブル容器の利用」、消費者には「自分で携帯用ポットなどにお茶を入れて持ち歩く」という呼びかけをすべきではないでしょうか? ちょっと前まではそれが当たり前でした。そういえば瓶入りのビールなんかも、すっかり見かけなくなりましたね。
国民に節約だとか節電をよびかけるなら、使い捨て容器に入った物を買わないことも呼びかけるべきです。NHKはメーカーから反発されるようなことは言えないのでしょうか。
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