露になった派遣法の実態
非正規労働者の大量解雇で、路頭に迷う人々が死と直面する状況になっています。15日に放送されたNHKスペシャルは「非正規労働者を守れるか」でした。そして、昨日のクローズアップ現代は、非正社員のうつの問題。
自動車や電機メーカーなどの派遣社員、非正規労働者の大量解雇が大きな問題になり、行政もあわてて支援策に乗り出したようです。企業側もマスコミで問題にされ、一部の企業がようやくすぐに寮を追い出さないような対応策をとりはじめました。
こうした報道で思い出したのは、一ヶ月ほど前にJANJANに掲載されていた以下の記事です。
http://www.news.janjan.jp/editor/0811/0811120363/1.php
会社の寮を追い出された非正規労働者は、寝るところもなければ相談するところもなく、大勢の人が行きかう街中で行き倒れてしまうのが今のこの社会の現実なのです。とても先進国とはいえず、空恐ろしいことです。
非正規労働者が、クビを切られ所持金がなくなったと同時に死と直面する、そんな状況はもうだいぶ前から起きていたといえるでしょう。ネットカフェ難民の問題はだいぶ前から知られていたのですから。身寄りのない人にとっては、解雇は死活問題です。
小泉政権時代にできた派遣法の真の姿が、今回の非正規労働者の大量解雇によって露になったということです。派遣労働者が解雇されたなら路頭に迷ってしまうことくらい、分かっていたはずです。ネットカフェ難民やホームレス、貧困問題は今にはじまったことではないのに、これまで政府は何の対策もとってきませんでした。
行政がほったらかしている中で、JANJANの記事にでてくる「もやい」のようなNPO法人が頑張っていました。その「もやい」も支援していた企業の協力が得られなくなり一時は危機的な状況に陥ったのですが、カンパで頑張っています。なんという情けない国なのでしょうか。政府と企業の横暴にほかなりません。
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