都会に集まる野鳥たち
札幌の大通公園でミュンヘン・クリスマス市をやっています。この催しは今年で7回目とのこと。大通公園の2丁目の一角をイルミネーションで彩り、クリスマスの飾りやドイツの食べ物などの出店が並んでいます。今年は11月28日からクリスマスイブの12月24日まで開かれているそうです。先週、札幌に行ったときに大通りに用事があったため、ちょっと寄ってみました。
あたりは薄暗くなっていたのですが、会場の公園に入ったとたんに頭上から鳥の声が降り注いできました。キュルキュルという鳴き声から、公園の木がムクドリのねぐらになっていると直感しました。暗くてよくわからないのですが、葉が落ちているはずの街路樹に葉がついているように見えます。あれが全部ムクドリ?!とすると、すごい数です。札幌近郊にこんなにたくさんのムクドリがいたとは驚きです。
あたりはどんどん暗くなっていくのですが、公園はイベントの明かりとイルミネーション、そして集まってくるお客さんの声でとても賑やか。そしてときどきムクドリたちが「キュルキュル」と大騒ぎしているのですね。よくまあこんなところをねぐらに・・・、これでは出店が閉店するまで眠れないだろうに・・・と、他人事(他鳥事?)とはいえ気になってしまいました。
大通公園は広いのですから、なにも明るくて騒々しいイベント会場にこだわらず、少し移動して別の木をねぐらにすればいいのにと思ってしまうのですが、ムクドリさんたちはいつも同じ2本のプラタナスをねぐらに利用しているようです。野鳥がねぐらにする木というのは、とてもこだわりがあるようなのです。
以前、我が家の近くにカラスのねぐらがあったのですが、カラスのとまる針葉樹の枝は葉が落ちてスカスカになっていました。止まる木や枝が決まっているのです。
ムクドリが別の木に移動しないなら、イベント会場を移動させることはできないのでしょうか? なんともムクドリには気の毒なイベントのように思えてしまいます。もっともムクドリたちはそれほど気にしていないのかも知れませんが。
そういえば昨年東京に行ったときも、交通量が多い街中の街路樹がスズメのねぐらになっていて、夕刻時には街路樹全体がザワザワ、チュンチュンしていましたっけ。なかなか壮観でした。それに、数年前に長野県に行ったときも、とある駅前の街路樹にムクドリが鈴なりに集まっていました。スズメもムクドリも車や人の往来は全く気にならないようです。
昨日の北海道新聞の夕刊に、札幌の都心部のカラスやムクドリのねぐらのことが記事になっていました。大通公園のムクドリは数千羽なのだそうです。もっとも、雪祭りの頃にはどこかへ移動してしまうとのこと。今の季節の風物詩でしょうか。
« 企業の利益・企業の倫理 | トップページ | トヨタのテストコースは必要か? »
コメント