文芸社と弁護士、法律関係者
文芸社の新聞広告に「弁護士の『品格』」という本の宣伝が載っていました。「またか・・・」と思ったのは私だけでしょうか?
ネットで「文芸社 弁護士」などと検索してみるとわかるのですが、文芸社から本を出している弁護士や司法書士が何人かいます。たとえば、以下のような本。
坂和章平(弁護士)「ナニワのオッチャン弁護士、映画を斬る!」「がんばったで!3年―ナニワのオッチャン弁護士評論・コラム集」「津山再開発奮闘記―実践する弁護士の視点から」
佐藤順太(弁護士)「鉄道事故と法」
西山国顕(司法書士・行政書士)「渉外相続法(韓国・台湾・中国・北朝鮮)とその登記手続き」
植田忠司(弁護士)「騙されて泣き寝入りしている消費者たち―不当な債務、悪質な商法から抜け出すために」
田邉信好(弁護士)「これでいいのか裁判員制度」
田中正人(弁護士)「弁護士の品格」
共著では
蒲 俊郎(弁護士)・林 一浩・信濃義明「第三ネットビジネス 成功する法務・技術・マーケティング」
ちょっと調べただけでこれだけ出てくるのですが、確か他にもありました。元警察官の本なんかもありますね。まあ、これだけ法律の専門家の本を出していれば、信頼できる出版社だと思ってしまう人も少なくないでしょう。広告塔としての効果は抜群でしょうね。
ところで、「第三ネットビジネス・・・」という本の序文では、蒲俊郎弁護士が田宮甫弁護士から出版を持ちかけられ、文芸社関係者の方からの強い後押しがあったことが綴られています。
法律とは関係のない本なのですが、小堀宗慶氏の「もう一輪の花」(文芸社刊)という本があります。この本の序文では田宮甫弁護士が小堀家の顧問弁護士であり、親戚筋に当たることが記されています。そして、小堀氏は田宮氏から本を書くことを勧められたとのこと。
文芸社と田宮甫弁護士の関係については、「著作者保護制度で思い出した名誉毀損裁判」にも書きましたが、どうやら田宮弁護士は知り合いの弁護士や懇意にしている知人などに文芸社を紹介しているようです。文芸社は外部からの応募原稿や持込原稿の大半に流通出版を提案しているようですが、田宮弁護士から紹介された方の本は企画出版(商業出版)で出されているのでしょうか? それとも著者が費用負担する協力出版(流通出版)なのでしょうか? とても興味のあるところです。
さて、文芸社から本を出している法律関係者の方たちは、文芸社の商法が批判されていることを知っているのでしょうか? 被害者の声を聞いているのでしょうか? 文芸社についてネットなどで調べたことがあるのでしょうか? 全く知らないというのであれば、とても不思議です。
不思議といえばすぐに著作権法を持ち出す柴田晴廣氏も不思議、というより不可解、いえいえ疑惑の多い人物です。「柴田晴廣 偽書」で検索すると興味深いウィキペディアの記事が出てきました。どうやら彼の書いた本は偽書だとされているようです。
ウィキペディア 偽書
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%81%BD%E6%9B%B8
そして、こんなのも。
ウィキペディア 利用者―会話:故城一片之月/過去ログ
ここには、「全部同一人物または、同一団体による複数ハンドルネームによるもの。論点がすべて、牧野氏は凄い、という前提の上に成り立っている。牧野氏を批判する論者および牧野氏の事跡を史実に沿って記述している論者は存在せず、そのため反論が登場すると一斉に蜂起する。あなたたちは、おそらく大学や出版社などの専門知識を有する集団のようですが。ひょっとして穂国幻史考作者の柴田晴廣さんですか?」などという書き込みがあります。そして柴田晴廣氏が登場するのです。
さらに「2大グループによるWIKI工作活動により、一般人が理解しがない文章が完成している」などとの記述も・・・。
柴田氏の本が「偽書」だという解釈と合わせて考えるなら、なるほど・・・と思える節もあります。「大学や出版社などの専門知識を有する集団」というのが気になりますね。
柴田氏はご自身のブログで「ウィキペディアは、テンプレートがあるだけの2ちゃんねる」だといってウィキペディアを批判し、「私はこうしたまやかしがもてはやされるネット社会というものに疑問を感じます。これもインターネットの受動的利用者及び不完全能動的利用者が完全能動的利用者と比べ絶対的に多いことが背景にあるのでしょうね」と書いているのです。ところが、実は彼自身が「まやかし」だというウィキペディアに書き込みをしているのです。
どうやら柴田氏は頻繁に検索をしてネット上の情報をチェックしているようですが、いったい何者なのでしょうか? 彼こそ「偽」の字が似合うのではないかと思ってしまいます。
* この記事へのコメント 「com081121.doc」をダウンロード
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