裁判に発展か?
緑資源機構の解体によって大規模林道が「山のみち」と名前を変え、地方公共団体に引き継がれることになったわけですが、この道路の賦課金をめぐって裁判になりそうです。
この林道の事業費は国の補助金と地方公共団体の負担金、賦課金でまかなわれます。
賦課金とは、受益者負担のことです。森林整備のための林道事業ですから、受益者は林道の整備によって便益を受ける森林の持ち主になります。国有林であれば国、道有林であれば北海道、私有林であればその所有者です。
さて、問題となっているのは広島県廿日市市の大規模林道「大朝・鹿野線、戸河内・吉和区間」です。ここには西山林業組合の組合員の土地があり、西山林業組合が受益者となっていて賦課金を支払っていました。ところが、実際には地元の自治体が林業組合に賦課金分の助成金を支払うことで肩代わりしていたのです。公共性がなく営利を目的としている私企業に地方自治体が助成金を支出するなどというのは違法ではないか? そう思った廿日市市の住民らが、廿日市市に監査請求をしていたのです。
しかし、その監査請求は棄却されてしまいました。こういう理解しがたい棄却というのはしばしばあります。監査委員は何を考えているのか? 住民監査請求が棄却された場合、請求した住民らは裁判を起こすことができるんですね。住民訴訟です。私が原告となっている「えりもの森裁判」も、これと同様の住民訴訟です。
ということで、監査請求をした方たちは裁判を起こすべく張り切っているようです。詳しくは、以下をご覧ください。
http://hosomidani.no-blog.jp/jumintohyo/2008/11/post_2e19.html
実は、このように受益者が賦課金を支払わず、行政が肩代わりしているという例は他にもあるのです。私たちの税金が、営利を目的とした私企業に使われているのであればとてもおかしなことですよね。ところが、このようなことはこれまでほとんど裁判になってきませんでした。住民がそのような事実を知らないということもあるのではないでしょうか。
大規模林道問題はついに裁判に発展しそうです。そして、これは広島だけの問題ではないはずです。
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