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2008/11/30

納得できない裁判員制度

 マスコミ報道によると、28日に裁判員の候補者に選ばれた有権者への通知の発送が行なわれたそうです。裁判員制度についてはこれまでも新聞などで取り上げていましたから、ある程度の関心を持っていましたが、今回の報道ではじめて知ったことがあります。

 裁判当日に「裁判所で裁判長と面接し適任かどうか判断する」ということです。面接するということについては以前の報道でも書かれていました。しかし、そこに書かれていたのは「辞退(事件と関係がある、仕事や家庭の事情で裁判長が認めた人など)」ということだけでした。

 ところが、29日の北海道新聞では面接の内容として「辞退理由が認められる」という人のほかに「不公平な裁判を行なう恐れがある人」つまり不選任の決定というのが書かれていたのです。これはいったいどういうことでしょうか?

 候補者は有権者から無作為に抽出するとしています。ところが公判の直前(当日)に裁判長が面接によって不適切と思う人を避けてしまい、その中からさらにくじで裁判員を選ぶのです。裁判長の判断基準というのがまったくわかりませんから、恣意的な判断がなされる可能性もあります。こういう重要なことが、今頃になって知らされるということに大きな疑問を抱かざるをえません。

 また、事前に辞退を申し出ても辞退が認められなかった人は、この面接を受けなければなりません。体調が悪いなどという場合は裁判所に出向いて辞退を伝えることなどできないでしょう。新聞には「『仕事が忙しい』などの場合は、裁判官が個別に判断することになりそうだ」と書かれているのですが、辞退を申し出るためにも裁判所に行かなければならないとはおかしいとしか思えません。辞退を柔軟に認めるといっても、その判断も裁判官の裁量ということになります。

 私の居住地は釧路地裁の管轄なのですが、釧路まで行くとなったら何時間かかることか・・・。車で行けない場合は半日近くかかるでしょう。裁判員に選ばれるかどうかもわからないのに、とにかく裁判所に行かなくてはらないというのはとても納得いきません。さらに、従わなければさまざまな罰則があるのです。どう考えてもおかしなシステムではないでしょうか?

 自分が候補者に選ばれたことを公表することも違法だというのです。この守秘義務規定は「不当な圧力などから候補者を守るためのもの」という理由なのだそうです。他人が勝手に「○○さんは裁判員に選ばれた」などと公表したら確かに問題が生じるかもしれませんが、自分自身が公表するのであれば本人の責任ではないでしょうか?

 ところで、裁判員は裁判所に出向いた当日に、事件のことを知らされるようなのです。いったい裁判所からはどれだけの情報が提供されるのでしょうか? 検察による捏造事件、冤罪事件は今でもあるのです。そのような状況のなかで、法のことが分からない人がどれだけ適切な判断ができるのでしょうか?

 制度についての具体的かつ重要なことをマスコミが知らせるのは、いつも決定してしまってからです。これでは市民は制度の是非すらきちんと考えることもできません。マスコミはなぜもっと早い段階で知らせないのでしょうか? 市民はデメリットをどれだけ知らせてきたのでしょうか? 

 裁判員制度については、納得できないことだらけです。

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