ヘリキスジノメイガも大発生
先月、朱鞠内湖に行ったときのことです。芝生を歩いていると、足元からおびただしい蛾が飛び立ちました。こんなことは初めてです。どうやら大発生しているようでしたが、種名がわからないので写真に撮りました。
そのあと留萌地方から石狩地方に行ったのですが、同じ蛾をあちこちで見かけました。こんなに多いのだから普通種だろうし、帰ってから図鑑で調べればすぐに分かるだろうとたかをくくっていたのです。
ところが、愛用している「札幌の昆虫」(木野田君公著、北海道大学出版界)を見ても出ていません。仕方がないので北隆館の分厚い図鑑を取り出したのですが、それでも分かりません。あれだけ沢山いるのに???
さて、昨日の北海道新聞の夕刊に「幼虫大発生 広がる食害」とのタイトルで、ヘリキスジノメイガが大発生し、幼虫が作物を食い荒らしていることが書かれ、幼虫の写真が掲載されていました。そこで思い出したのが、朱鞠内湖で撮った蛾の写真です。
ネットでヘリキスジノメイガを調べてみると、やはりこの蛾でした。道内のあちこちで大発生しているようですが、もともと北海道にいたというより大陸から気流に乗ってきた可能性があるようです。オオモンシロチョウもすっかり広がってしまいましたが、これも大陸から渡ってきたといわれています。
オオモンシロチョウもヘリキスジノメイガも作物の害虫です。害虫退治にまた農薬が使われるのかと思うと、ぞっとしてしまいます。
今年はマイマイガやクスサンが大発生しています。さらに、蛾のことに詳しい知人に問合せたところ、道南ではブナシャチホコが大発生しているとのこと。マイマイガもブナシャチホコも、昨年は東北地方で大発生していました。
そういえば、昨年はあちこちのカラマツ林が丸坊主になっていました。カラマツを食害するハバチの仕業だとばかり思い込んでいたのですが、本当のところはどうだったのでしょうか?
昆虫にはときおり大発生する種がありますが、不思議なことにそのような種は同時に大発生する傾向があるそうです。今年はいろいろな蛾が大発生して多くの卵が産卵されたはずですから、大発生はおそらく数年つづくでしょう。今後、どのように推移していくのか興味深いところです。
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