90ヵ所も皆伐
今日の北海道新聞の社会面に、北海道の国有天然林で2004年から2006年までの2年間で90ヵ所も大規模な皆伐をしていたことが大きく報道されました。そのうち国立公園内が24ヵ所もあるそうです。
私も「皆伐地あれこれ」で取り上げたように、大雪山国立公園だけではなくあちこちで同じことが行われていることを知っていたのですが、全道で同じことをやっていたわけです。しかも90ヵ所も。その大半が保安林です。
北海道新聞社が情報開示請求をして判明したそうですが、記事によると被害報告書に施業前の写真が添付されていないそうです。風倒木処理をするに当って写真を撮らないなどということはあり得ないことですし、6月5日の現地合同視察でも写真はあると認めていました。ただし、場所が特定できる写真ではないから見せられないそうですけれど。
写真が出せないのであれば、倒れていない木も伐っているという疑惑が強まるばかりですね。伐採関係者の「被害のない立木は高く売れる。森林ごとに割り振ってもらっている」とのコメントは、風倒被害を受けていない木まで伐っていることを物語っています。
風倒木は、高く売れないのです。「民有林に税金投入?」にも書きましたが、洞爺丸台風の風倒処理のときもそれにかこつけて健全な木を伐り出したといわれています。今でも、風倒被害の処理のついでに高価な健全木まで伐ってしまうということが常態化しているのではないでしょうか?
北海道新聞が伐採問題に関心を持ったのも、道内の自然保護団体が動いたから。こんな実態も、自然保護団体が黙っていたならそのままにされていたところです。
天然林の管理を林野庁から環境省に移し、天然林での伐採はやめるべきでしょう。
http://www.geocities.co.jp/tennenrin461/
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