国土交通省の呆れた看板
先日、紋別方面に出かけたのですが、諸滑川にかかる橋を渡るときに目を疑うような看板を見つけました。あまりにびっくりしたので、引き返して写真を撮ってきました。
この看板があったのは橋のたもとの堤防の上です。河川管理者の国土交通省が設置したもののようですが、この看板、いったい何をいいたいのでしょうか?
看板にはコスモス、ルドベギア、ナデシコ、矢車草など6種の花の写真が並べられ「川を飾る花たち」と書かれています。どれも園芸植物です。ということは、河川の周辺を園芸植物で飾りましょうということなのでしょうか?
このあたりでこれらの園芸植物の種を蒔いているかどうかは知りませんが、もしそんなことをしているのであれば河川に外来種を積極的に導入することになるのですから穏やかではありません。そうでないなら、どういう意味なのでしょうか?
十勝の札内川では、河川敷にムシトリナデシコが入り込んで花の季節にはピンク色に染まっているところがあります。また、音更川では河川敷にルピナスの種を蒔いた人がいました。種を蒔いた人は観光名所にしようと思ったのでしょうけれど、人為的に外来種を持ち込むというのは河川の生態系、生物多様性を破壊する行為です。北海道では両種ともあちこちで野性化していて問題視されています。
園芸植物を楽しむのは結構ですが、それは個人の庭や公園など、きちんと管理できる範囲に限定すべきでしょう。とりわけ繁殖力が旺盛で簡単に野生化してしまうような植物は、自然の中に逃げ出さないようにしなければなりません。ルドベギアなどは北海道の気候によく合って繁殖力も旺盛ですから要注意植物です。
日本は生物多様性条約を締結し、それに基づいて「生物多様性国家戦略」「新・生物多様性国家戦略」を策定しました。このために河川法が改正されて、国土交通省も環境の保全を図らなければならないことになっています。生物多様性を破壊する外来種などは、駆除の対象といえます。
このようなことがまったくわかっていないような看板に、驚き呆れてしまいました。
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