エゾシカは減ってきたのか?
いつもこの季節になると悩まされるのが、エゾシカによる庭荒らしです。雪が融けて間もない頃は、エゾシカが餌となる植物を求めて市街地にまで出てくるのです。公園などの芝生や、庭に植えられた園芸植物・樹木が彼らのごちそうになります。人家の庭先のわずかな植物まで食べなくても・・・と思うのですけれど。
といってもエゾシカが庭先にまで現れるようになったのは、十数年ほど前からでしょうか。はじめはチューリップが狙われました。何とチューリップが大好物なのです。それからクロッカスやヒヤシンス、ムスカリなども食べられました。どうやらユリ科の植物は特に好きなようです。
ある年などは、プランターに植えて並べたばかりのビオラの花が一晩できれいになくなっていました。朝、窓から庭を眺めてそれを見つけたときには、ビオラの花だけがきれいに消えていたので目を疑ったものです。
さらにエスカレートしていって、オニゲシやアイスランドポピー、フロックスなどの宿根草もことごとく食べるようになりました。最近では食べないのは毒のあるスイセンやサクラソウなどの一部の植物くらい。食性もどんどん変わっていくかのようです。
樹木ではイチイの樹皮が齧られるほか、ツリバナやサクラの幼樹、バッコヤナギの枝もバリバリと食べられてしまいました。イチイとツリバナは大好物です。
夜になると、本当にシカさんたちが家の周りを闊歩しているのです。20メートルくらい近づくとさすがに逃げますが、車に乗っているとかなり近くでも逃げません。時には昼間でも出てきていました。毎年、「今年こそ数が減って庭に来ないで欲しい」と思っていましたが、必ず来るのです。
一時は庭の周りに網を張ったり針金で柵をつくって侵入できないようにしたこともありますし、懐中電灯を持って夜回りをしたことも。で、最近はもうあきらめて何もしていませんでした。どうぞ勝手に食べてくださいとばかり、そのままにしていました。
ところが今年は来ないのです! 雪が多い年はエゾシカも餌がとれず、餓死して個体数が減るのです。でも今年は雪がすごく少なくて雪融けも早かったので、エゾシカにとっては餌がとりやすい年だったはずです。それなのに、来ない・・・。どうやらエゾシカの個体数が減ってきているようですが、どうして減ってきているのかが今ひとつわかりません。
世界遺産に指定された知床半島では、エゾシカが増えすぎて食害が深刻な状況になっており駆除もしているようですから、場所によって違うのでしょうね。
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