大樹海?
写真は、大雪山国立公園の三国峠の十勝側にある展望台からの写真です。
中央の平らな部分はかつての爆裂火口で、その昔は湖があったといわれています。山のなかにこんなふうに盆地になっているところがあるのですね。そして、トドマツやエゾマツ、ダケカンバなどの森林が広がっています。
こんな風に雄大な森林が広がっている光景を見渡せるところはそれほど多くはありません。
でもこの大樹海、実は上からみるととんでもないことになっています。林道が網の目のように山奥まで張り巡らされ、裸地化した土場(丸太を積み上げたところ)が点々としているのです。樹海とは名ばかりのスカスカの森林になっているのです。
森の中にはいると、直径が1メートルくらいの苔むして崩れかけたような切り株を見つけることができますが、かつてはそんな巨木があちこちにある鬱蒼とした森林だったのでしょう。今は細い木ばかりで、明るくなった林床にはササが生い茂っています。
観光客の多くは、この広大な光景をみて原生林が広がっていると思うのでしょうけれど、原生林と呼べるような人の手の入っていない森林はほとんどありません。
北海道には「日勝樹海ロード」とよばれる道路があるのですが、そこも樹海とは名ばかりのみすぼらしい森林しかありません。
巨木の茂る、本当の樹海はどんな光景だったのでしょうか・・・。
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