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2008/01/06

弁護士によるインターネットメディア

 最近の裁判所の判決って、「ええっ!」と思うものが多いですよね。いったいこの国の司法はどうなってしまったのかと思うようなことがしばしば・・・。いま日本の裁判所でどのような裁判が行われていてどのようになっているのかでしょうか? マスコミではふつう提訴や判決しか報道されず、一般の人には裁判の中身がほとんどわからないのが現状です。

 そうした中で、昨年11月に弁護士さんたちが中心となって社会的に意義のある裁判情報などを市民の視点から発信することを目的に、インターネットメディア News for the people in Japan をはじめました。

 このサイトは発足当時にいくつかのメディアでニュースになっていたので私もときどき覗いています。要請・声明、政治・国会情報、平和、憲法、お薦め論評・HP/ブログなどのテーマに分けて紹介されているのですが、環境というテーマは見当たりません。環境問題に関する裁判は「自然の権利」で紹介されているからかしら・・・と思っていました。

 ところで、年末に環境法律家連盟の事務局から「環境と正義」という会報が送られてきました。昨年の10月5日に札幌で開催された環境法律家連盟主催の講演会「日本から天然林が消える日」で、大雪山国立公園で行われている伐採についての話をちょっとだけさせていただいたのですが、このときに弁護士さんたちに「えりもの森裁判」や大規模林道の工事現場を見ていただこうとツアーも企画されました。その報告記事が会報に掲載されたのです。

 「環境と正義」にも、News for the people in Japan が紹介されており、自然の権利訴訟もいくつか紹介しているとのことでした。「あれっ、どこに出ているんだろう?」と思って探してみました。

 ありました、ありました。「訟廷日誌」に自然関係の裁判も紹介されていて、「えりもの森裁判」についてもちゃんと出ていました。次回期日は2月8日です。

 この「訟廷日誌」というのは、裁判の内容と期日が紹介されているコーナーですが、ちょっと見つけづらいのです。できれば「環境」というテーマも設定して取り上げてもらえると嬉しいのですけれど・・・。

 思えば、このようなサイトが今まで自然の権利くらいしかなかったことのほうが不思議かもしれません。

 日本は国策捜査などといわれるでっちあげの刑事裁判や、冤罪が後を絶ちません。民事訴訟も不可解な判決に愕然とさせられることがあります。とても法治国家とは思えない状況になってきており、背筋が寒くなることもしばしば。そうした中で、弁護士さんや市民が自ら声を上げていくことは大きな意義があるでしょう。

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