署名10万筆を目指して!
一昨年の12月5日に発足した「日本の天然林を救う全国連絡会議」(代表 河野昭一氏)が、「国有林内の天然林を環境省に移管し保全する改革に関する請願書」の署名をはじめて一年余がたちました。
この署名には、作家のC.W.ニコルさん、池澤夏樹さん、加藤幸子さん、野田知佑さん、評論家の佐高信さんなどなど、多くの著名な方々が呼びかけ人に名前を連ねてくださいました。また週刊金曜日では本多勝一さんが紹介してくださいました。昨年末までに約8万筆の署名が寄せられています。ご協力くださいました皆様には、厚くお礼申し上げます。
このブログの森林問題やえりもの森裁判でも森林伐採の問題を書いてきましたが、日本の天然林は本当に無惨な状況になっています。50年前には40パーセントほどあった原生的天然林が、乱伐ともいえる伐採によって今は10パーセントを割り込んでいるのですから、恐るべきことです。それと同時に、日本固有の希少な動植物の多くが激減しました。今なんとかしなければ、今後も破壊が進んでいくことになります。
著名活動は、目標の10万筆を目指してまだ続けていますので、ご賛同いただける方は是非広めてください。署名用紙は日本の天然林を救う全国連絡会のHPからダウンロードできます。
一口で10万筆といっても、これだけの署名を集めるのはとても大変なことなのです。
私たちは、大雪山国立公園に計画された士幌高原道路の建設中止を求めて、署名活動を展開したことがあります。この頃は、道路に反対する人たちが集まって署名用紙の山を全国の自然保護団体に発送しました。手間も郵送料もかかる大変な作業でした。
十勝自然保護協会は月に一回、帯広の藤丸デパートの前で署名を集め、その回数は77回にも及びました。札幌で集会があれば会場や街頭でも集めました。思い出せば、あの頃は、どこに行っても署名集めをしていましたねえ。
この署名は1992年の11月から93年3月までに10万筆を集めることを目標にして始められ、93年8月に10万3千筆、その後ルート変更などがあったために署名用紙を作り直し、最終的には1999年5月までに20万6千35筆を集めたのです。
6年半かけて20万6千筆です。今のようにインターネットもあまり普及していない時代でしたから、各地の自然保護団体の会報などで広めてもらったり、とにかくいろいろしました。
士幌高原道路では地元の町は一丸となって建設を推進していましたが、街頭で署名を集めているとそんな地元の町の人でも署名をして激励してくださることもあるのです。そんなときは、とても心が温まるものです。
苦労して署名を集めたところで、大きな影響などないと思う方もいるかもしれませんが、誰にでもできる署名のような小さな意思表示の積み重ねこそ、大切な行動ではないでしょうか。
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