これが小動物の溺死防止策?
先日、大規模林道の「茂足寄・上螺湾」区間を視察した際、沢に取り付けられた排水口の枡に、写真のような丸太が設置されていました。どうやら、この中に落ち込んだ小動物が脱出するための工作のようです。
なぜって、「様似・えりも」区間では、環境への配慮って何?に書いたように、このような排水溝の溜め枡にエゾアカガエルとエゾサンショウウオ落ちて出られなくなっていたのですから。とすると、緑資源機構の関係者は私のブログを読んでいて、このような対策を講じたのでしょうか?
写真ではわかりにくいのですが、この枡はかなり深いので、丸太はとても勾配がきついのです。昆虫ならともかく、エゾアカガエルやエゾサンショウウオが落ちても、この急勾配の丸太を上手につたって脱出できるとは思えませんけど・・・。
それに、大雨などで土砂や落ち葉、枯れ枝などが流れ込んだら、ここに埋め込んであるパイプはすぐに詰まってしまうのではないでしょうか? パイプが詰まれば、雨水は路面上を流れることになりますが、路肩が弱い部分があればそこから崩壊します。
このようなことは、崩れる!壊れる!大規模林道で書いた台風による被害で実証されています。
もちろん、どうしても必要な道路なら、自然環境に対する配慮はしていかなければなりません。しかし悪質な談合の温床となった大規模林道に関しては、それ以前の道路の必要性について、もっともっと議論されなければなりません。
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