道南の天然林伐採が取りやめに!
昨日、札幌市内で北海道森林管理局による「生物多様性検討委員会」が開かれたのですが、その席で、北海道森林管理局は、道南の渡島、檜山管内の天然林約6300立米(直径40センチの木、約6000本)の伐採計画を取りやめる方針を明らかにしたとのことです。
渡島・檜山は、ブナやヒバの北限ですが、ここでもブナやヒバの天然林が伐採されているのです。上ノ国町のブナ林伐採では自然保護団体によって越境伐採が発覚し、盗伐などの疑いで刑事告発もされています。
今回の天然林の伐採中止は、このような市民の行動が行政に歯止めをかけたといえるでしょう。北海道新聞では、この問題が大きく報道されましたから。
上ノ国のブナ林の伐採現場には、私も行きました。ここでも作業道によって表土が大きく削られ、申請よりはるかに大きな土場が造られていました。伐根が沢に落とされたり埋められたりで、無惨な状態になっていました。伐区を越えて伐採をしており、隣接する道有林の木まで伐っていたことが明らかになっています。
ところで、北海道森林管理局が設置した「生物多様性検討委員会」ですが、北海道で森林伐採に取り組んでいるメンバーには声がかけられず、東京大学の先生や東京の日本自然保護協会の方が委員となっています。わざわざ東京から委員を呼んでいるのです。なぜ北海道の森林伐採の問題に取り組んでいる自然保護団体を入れないのでしょうか? このような人選に、何やら意図を感じてしまうんですよね。
またまたJANJANの記事の紹介ですが、上ノ国町のブナ林の伐採については以下の記事をお読みいただけたらと思います。写真も掲載されています。
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