2026/03/11

科学や倫理では原発は止められない

 東日本大震災から15年が経った。津波被害からの復興はそれなりに進んだのだろう。しかし、原発事故はずっと続いているし、いつ廃炉にできるかも分からない。

 

 福島の原発事故のあと、日本の原発はすべてストップした。そして、原発の安全神話は完全に崩れ去った。過去の原発反対裁判はことごとく負けてきたが、その判断が誤りだったことがはっきりと示された。私は、これからはそう簡単に原発を動かすことにはならないだろうし、再稼働阻止の裁判では勝つこともできるのではないかと何となく思っていた。

 

 しかし15年経った今、原発裁判は思うようには勝てず、原発は次々と再稼働に舵を切っている。原発の敷地内や近くに活断層があると指摘されても、活火山からの火砕流が到達する可能性があると指摘されても、事故のときの避難体制に問題があると指摘されても、原発を止めて廃炉にするという判断にはならない。

 

 こんな状態を見ていると、この国では科学や倫理では原発を止めることができないのだとつくづく思う。結局、何が原発を動かそうとしているのかと言えば、電力会社の採算であったり、電気の需要であったり、産業界の意向だ。消費者も電気代が安くなるなら再稼働もやむを得ないという人が増えてきた。つまり、お金が再稼働をさせているのだ。裁判長も恐らく圧力に抗えないのだろう。もともと日本の裁判長は「ヒラメ裁判官」といって、お上の意向を伺う人が大多数だ。国の方針が再稼働賛成なら、裁判でノーを突き付けるのは難しい。

 

 人類は、エネルギーをまだしばらくの間、石油などの化石燃料に頼ることになるだろう。しかし、それとて有限だし、石油の掘削にお金がかかるようになってきている。掘削のコストが高くなれば、原油の値段も上がらざるを得ない。これからは、石油の値段が上がることはあっても下がることはないだろう。地球温暖化の問題もある。そうすると、ますます再生可能エネルギーや原子力に頼らざるを得なくなる。しかし、原発はもちろんのこと、再生可能エネルギーも問題が山積している。

 

 東日本大震災のとき、東京では計画停電なるものが実施された。私はあの年の3月下旬に東京に行ったが、スーパーや電車の照明が暗くなり、ネオンサインが消え、街路灯もわずかになった。そして、駅などのエスカレーターも半分くらい止まった。それでも、何とかなっていた。現代人は電気を湯水のように使ってきたのだ。しかし、いつの間にかまた元にもどってしまった。節電は一時のものでしかなかった。それだけではない。これからAI推進でさらに電気が必要だと言っている。

 

 恐らく、これから私たちはエネルギーに大きなコストをかけることになるだろう。原発もすっと使い続けることはできず、やがて廃炉に多額の費用がかかることになる。使用済み核燃料の保管や処理にもお金がかかる。「ワクチンで人口削減が企てられた」などということが囁かれているが、これから訪れるであろうエネルギー不足、エネルギー高騰のことを考えれば、人間の数を減らしたいと思う人がいても何ら不思議ではない。

 

 エネルギー不足が深刻化したら、3.11のあとの東京のように、計画停電も実施されるかもしれない。大型農業機械は石油で動かしているが、燃料が高騰したら農作物の値段も高騰せざるを得ない。こんな状況なのに、湯水のようにエネルギーを使い続けていていいのだろうか? AIなど本当に必要なのだろうか? そして、地震や火山噴火のたびに、私たちは原発におびえなければならない。

 

2026/03/10

キアゲハ

 北海道ではもっとも普通に見られるアゲハチョウで、平地から高山まで生息している。考えてみたら私は北海道でアゲハ(ナミアゲハ)を見たことがない。生息はしているのだが、道東ではほとんど見られないようだ。キアゲハの食草はセリ科植物で、ニンジンなどの栽培植物も食べる。セリ科植物なら何でも食べるのかというと、やはり好き嫌いはあるようで、とってきた幼虫にミヤマセンキュウを与えたことがあるが、あまり好みではなさそうだった。

 

 だいぶ前のことになるが、子どもたちとキアゲハの終齢幼虫を4~5頭ほど持ち帰ったことがある。蛹化が近くなると食草から離れて蛹になる場所を求めて歩き回るようになるので、紙箱に入れておいた。ところが、翌日に蓋を開けてみると一頭もいない。どうやら蓋を持ち上げて逃げ出してしまったらしい。しかし、どこを探しても見つからず、そのうちに忘れてしまった。

 

 2~3月頃だったろうか、まだ外は雪景色の時期に、ハラリとキアゲハが舞い降りてきた。そして、数日の間隔をあけて4頭ほどのキアゲハが家の中を飛び交った。屋内で冬の寒さに当たらなかったために十分に休眠できず、春になる前に羽化したのだ。しかし、結局どこで蛹になったのか分からずじまいだった。

 

 我が家の周辺ではエゾシカの食害によってせり科植物がとても少なくなってしまった。そういえばキアゲハも以前より減った気がする。

 

 アゲハチョウ科アゲハチョウ亜科。

P1080141

2017年7月27日 北海道十勝地方

 

2026/03/08

ヒメギフチョウ

 若い頃、見たいと思っていたチョウの一つにギフチョウやヒメギフチョウがある。ちょうど桜の花が咲く頃のほんの一時期にしか見られないチョウということもあり、東京に住んでいた頃は近くに生息地がなく見られずじまいだった。
 北海道にはヒメギフチョウのみが分布し、カタクリやエゾエンゴサクなどの春植物の花で吸蜜をする姿が見られる。とはいっても、北海道のどこでも分布しているわけではなく、十勝地方ではほとんど見ることができない。私が初めてヒメギフチョウを見たのは旭川の郊外で、次は新十津川町のピンネシリ岳だった。カタクリやエゾエンゴサクの花で吸蜜している写真が撮りたかったのだが、あいにく撮れずじまいだった。その後は出会えていない。
 アゲハチョウ科ウスバアゲハ亜科。

Dscn1912

2007年5月28日 北海道空知地方

 

Dscn1888

食草のオクエゾサイシン

 

2026/03/04

有機農業への移行を

 今日の北海道新聞に「有機農業がもうかる時代に」という記事が掲載されていた。ごくかいつまんで言うと、化学肥料や農薬を使う慣行農業とそれらを使わない有機農業を比較したところ、経済面でも作業面でも有機農業の方が優位だという結果になったという。ただし、これは小麦栽培での比較なので、他の作物の場合も当てはまるのかどうかは分からない。しかし、肥料や農薬が高騰している昨今は、有機農業がもっと注目されていいのではないかと思う。

 

 私自身、農業のことは詳しくないが、農業を経済面や作業面だけで考えるのはもちろん誤りだ。農薬は健康面でも環境面でも悪影響しかない。たとえば、輸入小麦の場合、グリホサートという農薬が使われており、発がん性などの健康リスクがあると指摘されている。グリホサート問題についてはこちらの記事参照。

 

 日本は2017年にグリホサートの残留基準値を大幅に緩和したこともあり、国内に流通している輸入小麦にはグリホサートが残留していると考えて間違いない。小麦に含まれるグルテンのアレルギーなどを理由に小麦は食べるなという人がいるが、私は輸入小麦に含まれるグリホサートがアレルギーを増やしているのではないかと考えている。

 

 幸い、日本の小麦からはグリホサートは検出されていないようで、パンの好きな私は、道産小麦でパンを焼いている。薄力粉、ホットケーキミックス、パン粉なども道産小麦を使ったものを選んでおり、輸入小麦を使っていそうな製品は極力避けている。

 

 もちろん農薬の害は人間の健康だけの問題ではない。昆虫などの小動物やそれを食べる野鳥などにも蓄積されるだろう。ミツバチなどの訪花性昆虫が減ってしまえば、作物の受粉に影響する。また、化学肥料の多用は作物に含まれるミネラルやビタミンなどを低下させることが分かっている。農薬や化学肥料によって、土壌菌の働きが低下してしまうことで、土壌がどんどん痩せていってしまうのだ。詳しくは、こちら参照。

 

 農薬も化学肥料も作物の収量を増やすことに貢献したが、健康被害や環境汚染、土壌の劣化を考えるなら使わない方がいいのは言うまでもない。

 

 さらに、経済面、作業面で有機農業が慣行農業より優れているのなら、有機農業に移行させていくというのが当然の成り行きではなかろうか。国は有機農業を行っている農家こそ支援すべきだと思う。

 

2026/03/03

シロアヤヒメノメイガ

 自宅の玄関灯に来たシロアヤヒメノメイガ。濃褐色の翅に、白い外横線や複雑な白い斑紋をもつ。写真の個体は前翅長約10mm。ツトガ科ノメイガ亜科。

P8130020

2025年8月13日 北海道十勝地方

 

2026/03/02

クロフキマダラノメイガ

 褐色の地に濃褐色の横線があるノメイガで、色彩には濃淡があるようだ。写真の個体は前翅長15mm。ツトガ科ノメイガ亜科。

P7200028

2023年7月20日 北海道十勝地方

 

2026/02/27

キモンウスグロノメイガ

 翅は黒味を帯びた褐色で、前翅の外横線は中ほどで外側に大きく湾曲し、外側は淡黄色の帯で縁取られる。写真の個体の前翅長は約14mm。ツトガ科ノメイガ亜科。

P7080018

2025年7月8日 北海道十勝地方

 

2026/02/23

マメノメイガ

 前翅は褐色に白い斑紋があり、後翅は白く後縁沿いに褐色の斑紋があるコントラストの美しいノメイガ。幼虫はマメ科植物を食べる。写真の個体は前翅長10mm。ツトガ科ノメイガ亜科。

P8260031

2022年8月26日 北海道十勝地方

 

2026/02/21

「青い池」の不可解なオーバーツーリズム対策

 今日の北海道新聞に、美瑛町にある「青い池」の駐車場利用税と宿泊税に関する記事が出ていた。美瑛町はオーバーツーリズム(観光公害)対策としてこれらの税の導入を目指しているのだが、町民に課税しない方針を転換して町民も課税対象にするという主旨の記事だ。

 

 そもそもこの「青い池」は天然の湖沼ではない。美瑛川に造られた堰堤に水が溜まったものだ。水が青く見える理由はウィキペディアでは「この付近の湧水には水酸化アルミニウム (Al(OH)3)など、主に白色系の微粒子が含まれており、美瑛川本流の水と混ざることによって分散され一種のコロイドが生成される。水中に差し込んだ太陽光がコロイドの粒子と衝突散乱して水の吸収による青色の透過光が加わり、美しい青色に見えると言われている」と説明されている。

 

 私もこの近くは何度か通ったことがあるが、そもそも人工の池など興味がないのでわざわざ見にいったことはない。しかし近年の観光客の増加によってゴミの増加や交通渋滞などのオーバーツーリズムによる問題が生じているという。SNSなどへの写真の投稿と拡散もオーバーツーリズムに拍車をかけているのだろう。その対策として駐車場利用税や宿泊税を導入し、その収入によってトイレの整備や渋滞対策、案内板の設置などに充てるとのこと。川をせき止めてできた人工の池の見学に駐車料金をとることだけでも驚きだが(私ならこれだけで行かない)、さらに利用税をとるという。駐車料金だけでもかなりの値段になるわけで、近隣の迷惑駐車が増えることにはならないのだろうか?

 

 オーバーツーリズム対策というのなら、まず観光客の制限をするのが筋ではなかろうか? 来る人が多すぎるから「オーバー」が生じているのだ。たとえば駐車場の空きの有無や混雑状況をネットで確認できるようにしたり、道路に設置した電光掲示板で知らせるなどそんなに難しくないはずだ。近くの「道の駅」でも混雑状況を確認できるようにしたらいい。ところが「青い池」を観光地として宣伝してきた地元にとってはそういう発想にはならないらしい。観光客を制限してしまったら収入も減るということなのだろう。観光客を制限せずにオーバーツーリズム対策をしようとすること自体に無理がある。

 

 上高地や乗鞍岳もマイカーを禁止することでオーバーツーリズム対策をしているが、そのようなやり方は交通渋滞を緩和することはできてもバスやタクシーでやってくる観光客を減らすことにはならない。結果、観光客が溢れ、ゴミは減らないしトイレ等の設備の管理にもお金がかかることになる。上高地のトイレは以前は無料で利用できたが、今は協力金を要求される。河童橋付近は観光客が溢れ、昔の面影はなくなってしまった。

 

 「青い池」では秋から春にかけてライトアップまでして観光客を誘致している。もちろん冬は凍って雪が積もるので青い水など見られない。白い池にライトアップしてまで観光客を誘致するなど、私には馬鹿げているとしか思えない。そもそも人工の池であり昔は無かったものだ。それが人気スポットとなったことで観光地化を目論見、お金を落としてもらうことばかり考えるさもしさにちょっと辟易としてくる。

 

2026/02/20

ヨツボシノメイガ

 前翅は黒地に白い斑紋が四つあり、後翅は白色で後縁が黒い帯になる。幼虫の食草はイケマやガガイモなど。写真の個体は前翅長16mm。ツトガ科ノメイガ亜科。

P7270006

2022年7月27日 北海道十勝地方

 

«マエアカスカシノメイガ

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