2025/02/18

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(3)

日本がまず取り組むべきこと

 脱成長への取り組みをしている間にも温暖化は進み、エネルギー危機や食糧危機になるかもしれない。ただ、それは人類の招いた負の遺産として受け入れた中で対策を講じるしかないだろう。でも、できることはまだまだある。日本は森林の国なのだから、里山の二次林を復活させて薪(ペレット)や炭などのバイオマスを暖房などにもっと活用するべきだ。河川や水路、上下水道の流水を利用した小規模発電も増やすことができる。太陽光も発電ばかりではなく、できるだけ日差しを取り入れる住宅にして室内を温めたり、水を温水にすることもできる。化石燃料を減らす取り組みはまだまだできると思うし、生活スタイルを変えることで節電もまだまだできるのではなかろうか。

 

 今の農業は石油を動力にした大型機械に頼るようになってしまったが、石油や農薬、化学肥料に頼らない循環型農業への取り組みも必要だろう。なんでも機械化すればいいというわけではない。若者の農業就労を増やし、政府が農家を助成することで健全な農業を育てていくことも可能だ。現に、欧州では有機農業への転換が進められている。日本でも無農薬無肥料で立派な野菜を育てている農家がある。やればできるのだ。食料自給率を100%に近づけてできるだけ地産地消にすれば、輸送の燃料もかからない。

 

 何も大規模な太陽光発電や風量発電だけが再生可能エネルギーではない。むしろそれらは環境破壊や健康被害を招いている。私は「再生可能エネルギー」という言葉が好きではない。かつて使われていたように「自然エネルギー」の方が自然のエネルギーをそのまま取り入れるというイメージがありより適切だと思っている。AIなどというものも全く歓迎しない。それよりも脱デジタルのほうがよほど人間らしい生活ができると思っている。

 

 

狂気のググローバリストを生み出した資本主義

 さて、米国ではトランプ政権となり、グレート・リセットを目指すディープ・ステートの動きが封じられようとしている。コロナワクチンも中止する州が増えていきそうだ。そしてロバート・ケネディJr.氏が保健福祉省長官に就任した。彼は国民の健康のためにすべてのワクチンや食品添加物などを精査すると言っている。ようやく、これまで放置されてきたワクチンをめぐる嘘が明らかになるだろう。

 

 私は思想的には左派だが、今回の大統領選では心からトランプ氏に勝利してほしいと思っていた。民主党のやってきたことがあまりに酷すぎるからだ。トランプ氏やマスク氏、ケネディJr.氏には、グレート・リセット阻止で頑張ってもらいたい。

 

 とは言うものの、米保守党は当然のことながら資本主義の政党であり、私が支持する脱成長路線ではない。だから、トランプ氏もマスク氏もずっと支持するなどということはあり得ないだろう。トランプ氏のパリ協定離脱とかガザの米国所有などはとても賛同できない。それに、イーロン・マスク氏のやっている電気自動車や脳へのチップの埋め込み、宇宙開発には以前から大きな疑問を抱いていて、彼が何を考えているのかよく分からない。

 

 米国はAIも推進するようだが、危険としか思えない。マスク氏の率いるDOGE(政府効率化省)は、USAIDの解体につづきNED(全米民主主義基金)の資産凍結、CIAの全職員の解雇を打ち出した。NEDもCIAのフロント組織であることが分かったからだ。これらの改革は評価するが、それ以外は首をかしげるようなことが多い。さらに、イーロン・マスク氏という大富豪の実業家が大統領と組むことに問題はないのか? 冷静に見守りたいと思う。

 

 グレート・リセットという狂った発想は資本主義で莫大な資産を築いたグローバリストが生み出した怪物に他ならない。だからこそ、トランプ政権で暴露されつつあるグローバリストらの思想は、世界中の人がこのまま資本主義を続けるべきかどうかを考えるきっかけになるのではないかと思う。

 

 さて、日本はどうなのか? 日本の首相官邸に巣くう約3000人のスタッフこそ国内のディープ・ステートだ。彼らは選挙で選ばれたわけでもないのに、実質的に日本の政治を牛耳っている。ここ数年でワクチンを日本の国策にしたのもこのスタッフたちだろう。トランプ米大統領が自国第一主義を掲げディープ・ステートの排除を実行しているのなら、日本も米国追従から抜け出し、官邸のディープ・ステートを解体するいいチャンスではないか。今まで騙されていた国会議員たちも立ち上がってほしい。

 

 ワクチンを打った人も打たなかった人もみな被害者だ。まずは、国民の大多数が騙され支配されていたことを認めることが先決だ。そうでなければ、一歩も前に進めない。そして、一人ひとりが今後どうしていくべきか考えてほしい。

 

 狂気のグレート・リセットや限界を迎えた資本主義に代わる新しいシステム、新しい方向性を探るためにも、斎藤幸平氏の『人新世の「資本論」』(集英社新書)や『ゼロからの「資本論」』(NHK出版新書)を多くの人に読んでもらいたいと願っている。これらの本には、失敗した社会主義ではなくその失敗を乗り越えた新しい社会主義が示されている。(終)

 

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(1)

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(2)

 

2025/02/17

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(2)

グローバリストがグレート・リセットに突き進んだ理由は何か?

 あくまでも私の個人的考えだが、一部のグローバリストがグレート・リセットなどという究極の支配構造に突き進んだ理由は、資本主義が引き起こした環境問題(含温暖化)、人口増加、エネルギー危機から脱するための、支配による持続可能な社会の実現だったのではないかと思えてならない。

 

 おそらく彼らも資本主義はすでに限界であると悟っていたのだろう。経済成長を目指し人口が増え続けたなら、地球は持ちこたえられないと。ならば、資本主義を終わらせて定常経済に移行させれば良さそうなものだが、世の中の大半の人は資本主義や経済成長を支持しており、民主的な合意形成を経てそれを実現させるのは至難の業だ。しかも時間がかかる。温暖化阻止は待ったなしだ。それに、何よりも資本主義で莫大な資産を築いた人たちは資本主義も資産も手放したくないだろう。

 

 ならば、強引にでも人口を減らせば環境負荷も減るし食料危機やエネルギー危機も乗り越えられるし、最も手っ取り早い方法だ。その後は徹底した管理・支配体制によって人口増加も抑え、持続可能な体制を作り出そうとしたのではないか? その計画を叶えるために各国の官僚を支配下に置き、人工ウイルスを利用したパンデミックとmRNAワクチンが使われたのだろうと私は想像している。

 

 しかし、こんな発想はどう考えても正気の沙汰ではないし、人が人を支配するなど自然の摂理に大きく逆らう行為に他ならない。ならば、私たち人類はどういう社会システムを選ぶべきなのか?

 

斎藤幸平氏の提唱するコミュニズムによる社会主義

 以前にも紹介したが、それを提示しているのが日本の若き経済思想家の斎藤幸平氏だ。斎藤氏の提案する民主的で搾取のない協力的なコニュニティによる社会システム(これは晩期マルクスの思想を元にしている)こそ、資本主義に代わるシステムとして選択すべきではなかろうか。

 

 資本主義で高度経済成長を経験した私たちの多くは、今も資本主義に拘泥し、左派といわれる人たちですら、資本主義の枠内での平等や福祉の実現を考える人が多い。しかし、利潤を追求し労働者を搾取し、格差を拡大させるのが資本主義だ。また、戦後の高度経済成長は安い化石燃料があったから実現できた。化石燃料が有限で高騰を続けるのなら、いつまでも成長を続けることはできない。極端な富の偏在や今起きている様々な問題も資本主義を終わらせることでしか根本的な解決はできない。

 

 資本主義体制であっても、北欧のような福祉国家があるではないか、と言われそうだ。私も以前は北欧のような社会を目指すべきだと考えていた。しかし、斎藤氏は、再配分政策での福祉国家は高度経済成長が必要であること、先進国はグローバルサウスからの搾取によって支えられてきたことなどを理由に限界があるという。その通りだろう。

 

 若い頃から資本主義に疑問を持っていた私は、斎藤氏の提言に大賛成だ。人類が数百万年も生き延びてきたのは、平等で協力的なコミュニティを長期間維持してきたからだと思う。狩猟採集時代の人々は、協力しあって狩りをし、得られた食料をコミュニティの中で平等に分け合っていたに違いない。搾取の構造がある限り、平等も平和もない。結局は、搾取のない協力的なシステムに回帰することでしか人類が生き延びる道はないのではなかろうか。そういう社会は過度な競争もないし、ストレスも少ないだろう。アドラー心理学でも「共同体感覚」を重視し、人が他者と協力しあう関係にこそ幸福があるという。協力的な共同体こそヒトという種が持続していく鍵なのかもしれない。

 

 人類は発展を求め続けることで、あまりにも自然の摂理を無視し、経済成長という欲にはしてしまった。そして、様々な危機に直面することになった。経済成長を続けた結果、生物は激減し、もはや地球の自然環境は悲鳴を上げている。日頃、自然と接し、生物を観察している人なら誰もが生物の激減を実感しているだろう。人々はレジャーとか趣味と称して休日になると山や海や公園などに出かけたりキャンプを楽しんだりする。それは人という生物の「内なる自然」が自然との関わりを求めているからだろう。

 

 人も自然の一員である以上、自然環境を大切にし、自然の摂理に背いた経済成長を止めなければならない。きれいな水も空気も自然がもたらしているし、食べるものも自然が育んでいる。衣類や住居の原材料も自然から得ている。人は自然なしには生きていけない。かつて(といってもひと世代前くらい)は今よりはるかに自然が身の回りにあり、子どもたちは夕方まで外遊びをしたものだ。そうした遊びを通じてさまざまなことを学んできた。そんな環境を取り戻さなければならない。

 

 しかし、資本主義はその自然を破壊し汚染しつづけている。ITだとかAIだといかいうけれど、それに必要な半導体も大量の電力や水を消費し、有害物質で水質汚染を招いている。北海道の千歳ではラピダスが工場を建設しているが、半導体生産のために原発を稼働させたり環境汚染を招くことになるのならやはり立ち止まらなければならない。持続可能な社会を取り戻すというのなら、自然を大切にして資本主義から脱するしかないのだろうグレート・リセットと思う。

 

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(1)

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(3)

2025/02/16

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(1)

USAID(国際開発庁)解体とグレート・リセット

 先日、米国のUSAID(国際開発庁)の解体が報じられた。USAIDは、国際支援が目的のアメリカの政府機関だ。ところがトランプ政権になり、イーロン・マスク氏がUSAIDの資金の流れを掴み、その大半が国際支援どころか悪の巣窟であることが判明したとして解体を進めている。マスク氏は、「虫の沸いたリンゴどころか虫そのものだった」という。国際支援などというのは名目だけで、やっていたことは海外での工作活動だったようだ。とすれば、マスク氏の言う通り、とんでもない機関ということになるだろう。

 

 米国ではこのUSAID問題でてんやわんや状態らしい。トランプ氏やマスク氏のいう通りの機関であるなら大スキャンダルであり、国民が騒ぎ出すのは当然のことだろう。日本や西欧諸国ではUSAIDの解体については報じられたが、マスク氏が暴いた肝心の資金の流れは報じられていない。なぜなら、マスコミやジャーナリストなどに「虚偽情報対策」との名目で巨額の費用を投じて言論統制をしたり、米国に有利な情報を流していたとされるのだ。

 

 例えばウクライナ戦争についても一方的にロシアを悪と報道し、コロナワクチンではワクチンが危険だとする情報を検閲していたとされる。資金の流れを報じないメディアは、直接的あるいは間接的にUSAIDからお金をもらっていたのだろう。もちろんNHKをはじめとした日本のメディアもそうだろう。だから、マスコミは海外支援に支障が出ると、閉鎖を打ち出したトランプ大統領やマスク氏を批判するような論調になっていて、マスコミ報道しか知らない人たちは今も騙されている。

 

 では、USAIDはいったいどんなところに資金を提供していたのか。Xなどで流れてくる情報では、マスコミやジャーナリストなどの他、世界経済フォーラムや新型コロナウイルスを作成したといわれている武漢研究所、mRNAワクチンを販売したファイザーにも資金提供していたという。また、パンデミックの研究に対しても資金提供をしていたらしい。要は、巷で言われているディープ・ステートの一員に他ならないし、資金の流れから考えれば、世界経済フォーラムの提唱するフレート・リセットを推進していたといえるだろう。結局、「陰謀論者の言っていたことが真実である」と証明されつつある。

 

 世界経済フォーラムが目指すグレート・リセットとは、世界統一政府をつくり、人々を支配・管理することが目的だと(陰謀論者といわれる人たちの間で)言われている。人工ウイルスによってパンデミックをつくりだしワクチンを打たせたのは、人々を病気にしたり不妊にすることで人口減少を目指したり、ワクチンに入れたナノチップなどで人々をコントロールするためではないかと。これについては中村篤史医師が指摘しており私もほぼその通りだろうと考えている。以下を参照していただきたい。

 

コロナ騒動とは何だったのか

 

既存の社会主義や共産主義だけが左派ではない

 グレート・リセットが目指す体制は中国共産党と変わらないから「中共=極左」なのだという人たちが一定程度いる。彼らは社会主義や共産主義は独裁であり悪であるという考えに固執しているかのようだ。そしてグレート・リセットを進めてきた米国の民主党も極左だという。

 

 私は、右派か左派かと問われたら左派だ。しかし、もちろん旧ソ連や中国のような社会などとんでもないと思っている。それは私だけではなく、左派、リベラルなどと言われる人たちの多くも同じだろう。ソ連の社会主義は失敗だったからこそ解体されたのであり、間違った改革だった。ソ連や中国などの社会主義国は平等でもなければ自由も制限されるし、何よりも労働者が搾取されるシステムだ。中国を見ればよく分かるが、その実態は「国家資本主義」だ。

 

 そもそも右派(右翼)とか左派(左翼)とは何を指すのか? 右派とは保守的な価値観や伝統を重視する立場であり、「保守」とも呼ばれる。政治的には自由市場経済を支持し、民営化や規制緩和を推進する立場だ。一方で、左派は改革を進める立場で、個人の自由や人権を尊重するリベラルも左派といえるだろう。政治的には平等や福祉を重視し、富の再分配を強化したり福祉の充実などを求める立場だ。

 

 米国では共和党が右派で、民主党が左派とされている。その民主党政権が推進してきたグレート・リセットは、一握りの権力者(富裕層やグローバリスト)がそれ以外の人たちを管理・支配・搾取する社会システムだと言われているが、富の公平な分配や平等を求める左派の思想とは正反対だ。しかし、ソ連や中国、北朝鮮などの社会主義国と同じだから米民主党は極左だと主張して非難する人たちが一定程度いて困惑している。現代において、左派を自称しながらソ連や中国などの社会主義国を目指す人たちなどほとんどいない。だから、米民主党がグレート・リセットを進めていたとしても、それを極左だと言って非難することに私はどうしても抵抗がある。私は民主党が極左というより、グレート・リセットを目指す官僚に民主党政権が取り込まれてしまったのではないか?と疑っている。

 

 資本主義を否定した共産党の一党独裁政治が左派(改革派)だったからといっても、それだけが左派ではない。資本主義はすでに限界であり、経済成長ではなく定常的経済の民主的な社会システムを目指すべきだという主張を支持する人たちは、少数とはいえ確実にいる。ソ連や中国のたどった道ではなく、資本主義と決別する別のシステムを求める思想こそ真の左派だと私は思っている。ただ、「左派=共産党が独裁する社会主義国」という考えに固執する人がいる以上、左派とか右派などという分け方は混乱を招くだけではないかとも思う。

 

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(2)

グレート・リセットの失敗と資本主義の終焉に向けて(3)

 

2025/02/13

エゾクビグロクチバ

 日本では北海道にしか生息していない。前翅の腎状紋が三角形をしているのが特徴。幼虫はマメ科のクサフジを食べるとのこと。写真の個体は前翅長18mm。ヤガ科シタバガ亜科クビグロクチバ族

P8290009

2022年8月29日 北海道十勝地方

 

2025/02/11

クビグロクチバ

 クビグロクチバの「クビグロ」は首のあたりが黒いこと、「クチバ」は朽葉色に由来するものだろう。前翅の中央付近に黒い腎状紋がある。幼虫の食餌植物はイネ科やカヤツリグサ科。前翅長は27mm前後と大型のクチバ。ヤガ科シタバガ亜科クビグロクチバ族。

P8030035

2024年8月3日 北海道十勝地方

 

2025/02/10

エゾシロシタバ

 自宅の玄関灯にきたエゾシロシタバ。シタバガ亜科のなかでは比較的小型で、前翅長は23ミリ前後。幼虫はミズナラやカシワの葉を食べる。ヤガ科シタバガ亜科。

P7310142

2024年7月31日 北海道十勝地方

 

2025/02/09

科学技術で人類は幸福になれるのか

 最近つくづく思うことがある。私たち人類は利便性を求め続けてきた。その結果、確かに以前に比べ物にならないくらい生活は便利になった。私などはもうこれ以上便利にならなくてもいいと思うのだが、資本主義社会ではそうはならない。まだまだ科学技術によって利便性を追求し続けるつもりのようだ。しかし、私たちは科学技術によって幸福になってきたのだろうか? 私はそうは思わない。なぜなら、科学技術の発達の裏側には必ず負の側面があるからだ。

 

 私が子どもの頃はまだプラスチック製品は非常に少なかったし、包装などにもほとんど使われていなかった。主婦は買い物篭を持って買い物に行き、野菜などは八百屋で新聞紙に包んでくれた。肉や魚などは確か経木(木材を薄く紙のように削り出したもの)に包んでくれたと記憶している。豆腐は鍋を持って近所の豆腐屋に買いにいった。醤油などは量り売りで、ビンを持って買いにいった。ジュースなどの清涼飲料も瓶入りだった。ポリ袋などがない時代はこんな生活をしていたし、スーパーマーケットができた当初は商品を紙袋に入れてくれたものだった。

 

 ところが、今は食品の包装の大半はポリ袋や発泡スチロールのトレーなどプラスチック製品にとって代わってしまった。その結果、大量のプラごみが出るようになった。衣類も化繊が普及した。そして、今になってマイクロプラスチックが問題になり、削減が叫ばれ始めた。利便性の裏側で、プラスチック汚染が深刻になっている。

 

 家電製品もずいぶん増えたが、それによって私たちは大量の電磁波にさらされるようになった。とりわけパソコンや携帯電話などの電磁波は健康被害が懸念されるし、携帯電話のアンテナがそこら中にあり、避けたくても避けられない。AIの発達も私はちっとも歓迎していない。自動車まで自動運転が登場したが、あれも5Gの電波を利用しているのであり、私はとても乗る気になれない。電磁波だらけの生活が健康にいいわけがない。

 

 パソコンも普及し、大半の人がスマートフォンを所有するようになった。確かにインターネットは便利だが、個人情報の漏洩が絶えない。ネットやメールはコンピュータウイルスとその対策のイタチごっこだし、詐欺メールなどの犯罪もある。スノーデン氏が日本にマルウェアを仕掛けたと言っていたが、そうやって他国の脅迫や支配にも使える。これでは便利どころの話ではない。

 

 自家用車も普及したが、当然ながら石油が大量消費され、地球温暖化の加速に繋がっている(二酸化炭素温暖化説には懐疑論もよく耳にするが、私は現時点では二酸化炭素は温暖化に大きな影響を与えていると考えている)。温暖化対策としてソーラーパネルや風力発電が広まってきたが、それらは自然破壊を招いたし様々な問題点を抱えている。もちろん原子力発電は危険すぎる。

 

 農業も機械化が進んだが、農業機械も石油で動かしている。乳牛の搾乳もすっかり機械化された。私たちの食べ物は石油でできていると言っても過言ではない。しかし、大型の農業機械によって土壌は固まって水はけが悪くなり、大量の化学肥料や農薬によって土壌の微生物層は破壊され土壌が劣化している。こんな農業を続けていて大丈夫なのだろうか?と心配になる。もちろん、農薬は環境汚染にもなり私たちの健康を蝕む。

 

 ほんの数十年の間に、私たちの暮らしは豊かになり便利になった。しかし、その一方で様々な問題が浮上しているし、それを科学技術で解決することはできていない。こんなことを続けていたら、リスクが雪だるまのように大きくなっていくだけだろう。そろそろ限界がきているのではなかろうか。そう思えて仕方ない。

 

 こんなことを言っても、大半の人はまだまだ経済成長を望み、より便利な社会を望んでいるようだ。いったいどこまで利便性を求め続けるのかと首を傾げてしまう。しかし、自給自足に近い生活を目指して田舎に移住する人たちもいる。恐らく、私と同じような疑問を抱いたのではなかろうか。石油や電気に頼らなければ何もできない社会というのはとてももろいし危ういと思う。今年は太陽フレアの影響で日本各地でオーロラが見られたが、大規模な太陽フレアは通信障害や大規模停電が起きることもある。

 

 私の生きてきた間のほんの数十年に科学技術は大きな発展を遂げたけれど、それと反比例するようにこれまで人がやってきた仕事を機械やAIがやるようになり、人間らしい生活が少しずつ失われていっているような気がして仕方ない。そろそろ立ち止まって根本から見直すべきではなかろうか。

 

2025/02/07

ベニシタバ

 後翅は紅色と黒の帯模様があり非常に派手な色彩なのだが、なかなか後翅を見せて止まってくれない。幼虫の食餌植物はヤナギ類。写真の個体の前翅長は35mm。ヤガ科シタバガ亜科。

P9020002

2024年9月2日 北海道十勝地方

 

2025/02/05

オオシロシタバ

 「シタバ」とは下翅、つまり後翅のことを指す。シタバガ亜科の蛾は、後翅に白、黄色、紅色、紫などの目立つ斑紋がある。翅を閉じて止まっていると後翅の派手な模様が見えないが、たまに開いて止まるとどっきりするような斑紋が見える。オオシロシタバの後翅は2本の白い帯がある。前翅長は40mm前後ある大型の蛾。ヤガ科シタバガ亜科。

P8030020

2024年8月3日 北海道十勝地方

 

2025/02/03

キタエグリバ

 夏になると何回かは見かけるキタエグリバ。金色を帯びた特徴的な色彩と斑紋をしていて目を引く。外横線は直線的。幼虫はケシ科やキンポウゲ科(カラマツソウ類)の葉を食べる。前翅長は22mmくらい。ヤガ科エグリバ亜科。

P8250017

2022年8月25日 北海道十勝地方

 

«クロミツボシアツバ

フォト

twitter

2025年2月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28  

最近のトラックバック

無料ブログはココログ