アカケダニ
体長が2、3mmの小さな生き物は多くの人の目には入らないものだが、この真っ赤なアカケダニは嫌でも目に入ってしまうのではなかろうか。倒木の上を歩き回っていた2頭、大きさがずいぶん違うけれどどちらもアカケダニだと思う。肉食性で小さな昆虫や他のダニなどを捕食するとのことだが、マダニのように刺したりはしない。体長は大きい方で3mmくらい。全国で普通に見られる。
2023年5月1日 北海道十勝地方
体長が2、3mmの小さな生き物は多くの人の目には入らないものだが、この真っ赤なアカケダニは嫌でも目に入ってしまうのではなかろうか。倒木の上を歩き回っていた2頭、大きさがずいぶん違うけれどどちらもアカケダニだと思う。肉食性で小さな昆虫や他のダニなどを捕食するとのことだが、マダニのように刺したりはしない。体長は大きい方で3mmくらい。全国で普通に見られる。
2023年5月1日 北海道十勝地方
昨年の6月、散歩コースの傍らにあるウダイカンバ(マカバ)の葉の一部が赤くなっているのに気付いた。
2021年6月13日
拡大してみると粒状のものが付着している。
菌類などがついているのか、それとも虫こぶ(虫えい)なのか分からず、道立林業試験場に問い合わせてみたところ、いくつかの参考サイトを示してダニの虫こぶであろうと教えていただいた。
以下のサイトで紹介されているのは、リバーバーチというカンバの葉についたフシダニの虫こぶ。色も形状もウダイカンバの虫こぶと非常に良く似ている。
http://www.seejanedig.com/pink-velvet-leaves/
以下のサイトはサトウカエデの葉の例で、やはりフシダニ科のダニとのこと。
https://bugguide.net/node/view/1227358/bgimage
これらの事例から、ウダイカンバのものもフシダニ科のダニの虫こぶと思われるのだが、ダニの種名までは分からない。「フシダニ 虫こぶ」で画像の検索をしてみたが、同じようなものは出てこなかった。日本ではカンバ類の葉に虫こぶをつくるフシダニはあまり知られていないのかもしれない。
今年も同じ木にまた虫こぶがついていた。一度発生すると同じ木に何年も棲み続けるのだろうか。
2021年6月12日
夏から秋にかけて、よく目にするようになるのがザトウムシだ。先日、ムレサラグモを探しに行ったときも、シラカンバの幹などでたくさんのザトウムシを見かけた。少なくとも4種はいた。
上の写真はPlalangium opilio か?
こちらはたぶんトゲザトウムシOligolophus aspersus
こちらはタマヒゲザトウムシLeiobunum globosum
これは不明なのだが、大型の種。
ザトウムシは乾燥に弱いために、主として森林に生息している。あの異様に細くて長い脚を見ただけでゾッとする人も多いと思うが、足が長くて細いのにはもちろん理由がある。
あの長い脚で音や匂いを感知できるそうだ。また長い脚は外敵より有利な態勢をとれるとのこと。そして、いざとなったらトカゲのように自分で脚を切り離すこともできる。以下の動画を是非ご覧いただきたい。
2泊3日で道南の狩場山に行ってきた。十勝からだと登山口まで1日みなければならない。週間天気予報を見て日程を決めたのだが、目的地に近付くにつれ天気が怪しくなってきた。目指す狩場山は雲で覆われている。宿泊予定の賀老高原キャンプ場は小雨が降っていた。翌日も朝から雨が降っていて、どうにも山に登る気にはなれない。道路脇に車を止めて中で寝ていると、2台ほど登山口に向かう車が通り過ぎた。この天気でも登る人がいるらしい。
日帰りの山ならこういう天気の日はまず登らない。雨具も靴も泥だらけになるし、景色も見えない。暑さに弱いので、雨具を着ての登山は極力避けたい。しかし、一日かけてやってきたこともあり、小雨になったころを見計らって登ることにした。
賀老高原から登山口まではブナやダケカンバなどの広葉樹林が続いている。かなり大きなブナもあるが、針葉樹はたまにトドマツがあるくらいでほとんどない。アカハラやキビタキ、ツツドリ、コマドリなど、雨降りだというのによく鳴いている。登山口の標高は700メートルくらいだが、登り始めて間もなくするとブナは見られなくなる。ここは多雪地帯なのだが、ミズナラは雪の重みで垂直に伸びられず、幹が這うように伸びている。
湿度100パーセントの雨の中、歩き始めて間もなく汗が噴き出し雨具の内側もびしょびしょだ。しかも山は霧に包まれ展望はまったくきかない。しばらくすると、登山道の脇にフギレオオバキスミレが花をつけていた。とてもスミレとは思えない形の大きな葉に鮮やかな黄色い花がよく目立つ。
サンカヨウやシラネアオイも咲いている。マイヅルソウも花盛りで7月の山とは思えないのだが、それだけ雪解けが遅くて花が咲くのも遅いのだ。
狩場山といえば真っ黒いブドウマイマイが有名だ。このカタツムリ、殻だけでなく体も真っ黒だ。これを見られただけでも狩場山にきた甲斐がある。マイマイは移動能力が低いため固有種や地域変異が多いのだが、なぜここのブドウマイマイはこれほど黒くなったのだろう? 地面の色と似ているために注意しないと踏みつけてしまいそうになるが、この色は隠蔽色なのだろうか?
霧雨の中をだらだらと登っていると、しばらくして登山者が下山してきた。雪渓まで行って戻ってきたそうだ。前日の雨で雪渓の上の足跡が消えているし、霧で雪渓の先が見えないという。ハイマツ帯に出ると風も強くなり、雨が横殴りになってきて嫌な雰囲気だ。軽アイゼン持参のグループも登頂を断念して降りてきた。この天気では何も見えないし、お花畑はまだ雪の下・・・。軽アイゼンは持参してきたが、1200メートルほどの地点で引き返すことにした。どうやらこの山は雪渓が小さくなる7月下旬ないしは8月に登るのが良さそうだ。
下山して賀老高原キャンプ場まできたら雨は上がっている。どうも山だけ雲がかかっているらしく、なんとも恨めしい。時間があったので、賀老の滝の見物にでかけることにした。キャンプ場から舗装された道を500メートルほど歩くと滝への遊歩道の入口があるのだが、川は深い谷の底でまったく見えない。滝を見る展望台に行くには、140メートルほど下らなければならない。道はウッドチップを敷き詰めて整備されているが、これだけ標高差のある滝見物コースもあまりないだろう。ところどころに見事なブナの大木があるが、ブナの純林というわけではない。
しかし、宣伝に違わず高さも幅もある雄大な滝だった。
賀老高原キャンプ場までの道は舗装道路になっているし、滝の周辺には遊歩道も整っている。島牧村はかなり整備にお金をかけたようだ。しかし、滝見物するだけでも1時間はかかる。これでは一般の観光客を呼び込むのは難しいだろう。地元が観光資源にしたいのは分かるが、こういう場所の整備はほどほどがいいように思えてならない。
12・13日は石狩市で開催された北海道自然史研究会の研究発表と巡検に参加した。興味深い発表がいろいろあったのだが、発表で石狩砂丘のカシワ林の中の融雪プールにキタホウネンエビ(Eubranchipus uchidaii)という甲殻類が生息していることを知った。日本の固有種で、今のところ青森県の下北半島と石狩湾の海岸林でしか生息の記録がない。
石狩海岸には海岸線に沿って石狩砂丘があり、その内陸側に幅500メートルほどのカシワの海岸林が広がっている。雪が解ける4月頃になると、この海岸林の中に「融雪プール」と言われている水たまりがいくつもできる(写真参照)。キタホウネンエビはこの融雪プールにだけ生息している希少な生物だ。しかも、林内にできる融雪プールならどこにでも生息しているというわけではなく、一部のプールにしかいないという。
エビという名前がついているが、いわゆるエビの仲間ではなく大形のプランクトンの仲間である。プランクトンといっても成体の大きさは2センチくらいある。雌はすでに卵を持っていた。
下の写真は薄型の透明容器に入れて腹面から見たもの。
こちらは背面から見たもの。
興味深いのは、一年中水があるような沼などではなく、夏になると干上がってしまう雪解け水によってできた池に生息しているということだ。このために、水が溜まっている春の2カ月程度の期間に孵化して成熟、産卵するという特異な生活史を持っている。卵は0.4ミリメートルほどの大きさで、乾燥や寒さに強い。プールが干上がると卵は休眠し、春にまたプールができたときにふ化する。融雪プールという非常に不安定な環境に適応し、生き続けてきた生物なのだ。
融雪プールは一時的な水たまりなので水生生物はほとんどいないと思ったのだが、トンボのヤゴや小型のゲンゴロウの仲間なども見られた。しかし融雪プールにしか生息していないのはキタホウネンエビだけだ。こんな不安定な水溜まりを生息の場として選び、青森県と石狩海岸に細々と生き続けている生物がいることに、進化の不可思議さを感じてしまう。
このような海岸林は、かつては石狩浜に沿って広く続いていたのだが、開発によってかなり減少してしまった。また、石狩湾新港に近い海岸林では放水路や埠頭の建設によって水が抜けやすくなり、融雪プールができなくなっているそうだ。人間の開発によってキタホウネンエビの生息域も狭められている。
キタホウネンエビは、何の変哲もない身近な自然にも希少な生物がひっそりと暮らしている可能性を、そして安易に自然を壊したり改変してはいけないことを教えてくれる。
昨日のニュースで、ニュージーランド・クライストチャーチを襲った大地震で行方不明になっていた28人の日本人のうち、平内好子さんの死亡を確認したとの報道があった。その報道で、平内さんが土壌性のダニの研究者であったことを知った。
ダニというと動物の血を吸うダニを思い浮かべる人が多いと思うが、吸血性のマダニ類のほかに、植物などについて農業害虫となるハダニもいれば、食品などにつくコナダニもいるし、土壌に生息しているササラダニもいる。日本ではすべてひっくるめてダニというのだが、英語ではダニの総称がMiteで、マダニ類をTickという。中国語でも、マダニ類とそれ以外のダニを区別している。日本人は、生物の分類に関してはあまり細かいところを気にしないようだ。
ダニはクモと同じ「クモ鋼」に属するが、クモとは体つきがちょっと違う。クモの場合は体が頭胸部と腹部に分かれているが、ダニでは頭胸部と腹部が一体となっている。脚はクモもダニも4対だが、ダニの幼体は3対しかない。
土壌性のダニといえば、ササラダニだ。この仲間は実に小さくて愛らしい。たいていは1ミリ以下だから、実体顕微鏡を使わないと識別できない。落葉や菌類などを食べてひっそりと暮らしているのだ。落葉の分解者として非常に重要な働きをしているのだが、あまりにも小さくて人目につかないため、ほとんどの人がその存在すら意識したことがないだろう。
こんなに小さなダニを採集するには、やはりそれなりの方法がある。ツルグレン装置を使うのだ。ツルグレン装置というのは、漏斗の上に底が網になった容器をセットし、漏斗の下にアルコールを入れたビンを置くという簡単な装置だ。容器に落葉や土壌を入れて上から電球で光を当てると、乾燥を嫌う土壌動物は下方に移動し、アルコールの入ったビンに落ちるという仕組みだ。私も自作したツルグレン装置でササラダニの採集を試してみたことがあるが、肉眼ではとても採集できない小さなササラダニを簡単に集めることができる。顕微鏡で見るササラダニのなんとユニークで愛らしいことか。
このササラダニの分類にはまってしまったのが、日本のササラダニ研究の第一人者である青木淳一さんだ。一人で450種ものササラダニを新種記載している。その青木さんの描くダニの図がまた素晴らしい。見とれてしまうような細密で美しい画を描かれるのだ。青木さんについては、是非以下のサイトを読んでいただきたい。
話しが逸れてしまったが、亡くなった平内さんは青木さんの指導のもとに、ササラダニの研究をされていたそうだ。そして、最近も新種記載の論文の下書きを青木さんに送っていたという。ササラダニの世界はまだまだ新種が見つかるのだが、なんといってもこういった小さくて地味な動物は研究者が少ない。その数少ないダニの研究者が亡くなられてしまったことはとても残念だ。ご冥福を祈りたい。
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オニダニとオニグモ
先日発行された日本蜘蛛学会の会誌Acta arachnologica(58巻2号)に、青木淳一先生がカワノイレコダニ Hoplophthiracarus kawanoiという新種のダニを記載されました。昨年、河野昭一先生が代表を務める日本森林生態系保護ネットワークのメンバーが、沖縄のヤンバルで調査をした際に青木先生が同行され、そのときに採集したダニなのです。つまり、和名のカワノ、学名のkawanoiは、京都大学名誉教授の河野昭一先生のことで、イレコダニというグループのダニです。まるっこくて可愛らしい風貌のダニなのですが、なるほど・・・河野先生にお似合いです。
このように、クモや昆虫などの種名に人の名前をつけることを献名といい、採集者や第一発見者などの名前をつけることが多いのですが、お世話になった人や研究者の名前をつけることもあります。生物の種名に自分の名前をつけていただくというのは名誉で喜ばしいことなのですが、実は青木先生には献名をしたのに喜んでもらえなかったという経験があるのです。
青木先生は大学の卒業論文でダニの研究をし、その際に新種も発表しました。その初めての新種記載がオニダニ科のダニでした。そこで指導教官の名前を頭につけてヤマサキオニダニHeminothrus yamasakiiという種名をつけたのです。ところが、山崎先生は「山崎鬼ダニとは何ごとだ!」と気分を害されてしまったそうです。好意で献名したのに「山崎鬼」と解釈されるとは思ってもいなかったのでしょう。幸い、今回沖縄で発見したダニはイレコダニの仲間だったので、河野鬼ダニにはならずに済んだようです。
実は、この逸話はクモにも繋がっています。クモにもオニグモとつくクモが沢山います。ヤマオニグモ(山鬼蜘蛛)とかアカオニグモ(赤鬼蜘蛛)、ニワオニグモ(庭鬼蜘蛛)などなど。ですから、オニグモの前に人の名前をつけたならヤマサキオニダニと同じようなことになります。オニグモの仲間(オニグモ科というグループはなく、コガネグモ科のクモなのですが)の研究では第一人者の谷川明男さんも、オニグモの和名をつける際にはとても気を遣われ、献名をするときには本人に「○○オニグモという和名をつけてもいいでしょうか?」と確認をとっています。
私にも「マユミオニグモという名前をつけてもいいですか?」と確認がありました。もちろん喜んで承諾したので「まゆみ鬼蜘蛛」が誕生しました。私の風貌は鬼とは似ても似つかないし、鬼のように怖くもない(と自分では思っている・・・)のですが、もしかしたら「ピッタリの名前!」と思っている方もいるかもしれませんね。マユミオニグモは派手ではありませんが、シックな色合いのクモです。日本蜘蛛学会の観察会で、参加者のひとりが見つけたときにはなかなか好評で、次ぎから次ぎへと手渡されて愛でられていました。
ところで、青木淳一先生は日本のササラダニ研究の第一人者です。ササラダニというのは動物の血を吸うダニとは違い、落葉を食べてひっそりと暮らす土壌性の小さなダニです。青木先生は、日本のササラダニの研究を切り拓いてこられました。ダニは広い意味でクモの仲間なので日本蜘蛛学会の会誌に投稿されたのですが、今年の日本蜘蛛学会の大会でもお見かけしました。青木先生は、プロの画家も顔負けの精巧ですばらしいダニの図を描かれることでも知られています。
夏の終わりから秋にかけて、森の中にでかけるとザトウムシがとてもよく目に付くようになります。子どものころ、脚をもぎとって遊んだという方(主として男性)も多いようですね。もぎ取られた脚が動くのです。
長い脚が8本あるので、一見クモのように見えます。そのせいか、クモと間違えている方も少なくありません。昆虫マニアの方でも、クモだと思ってクモの標本と一緒に送ってくることがあるのですから、一般の方がクモと間違えるのも仕方ありませんね。
ザトウムシは、クモと同じクモ形綱に分類されていますが、クモとはそれほど近い類縁関係にあるわけではありません。
クモの場合は体が頭胸部と腹部に分かれていますが、ザトウムシの場合はくびれがなくてずん胴ですから、よく見れば簡単に区別できます。それに、クモではお尻の先から糸を出しますが、ザトウムシは糸を出しません。
ザトウムシは森の中の落葉の下(リター層)を生活の基盤としているのですが、大型になる種では成長すると木の幹や草の上を歩きまわるのです。北海道に生息するものの多くは夏の終わりから秋にかけて成体になるので、今頃の季節はとてもよく目に付くようになります。私などは、ザトウムシが目に付くようになると、「ああ、もう秋だなあ」と思ってしまいます。
基本的には肉食で、節足動物やその新鮮な死体などを食べています。乾燥にとても弱いために、森の中でひっそりと暮らしているのです。そして、移動性が小さいために、地理的変異が大きい動物です。
今の子どもたちは、ザトウムシの脚をもぎとるなどという遊びはしなくなってしまったのでしょうか? そんなことをしたら残酷だといって非難されるのでしょうか? それとも、虫には触れないとか…。
外で虫取りをする子どもたちの姿をめっきり見かけなくなりました。子どもたちの周辺から、森や小さな生き物たちが遠ざかっているようです。いえいえ、大人が遠ざけてしまっているのかもしれませんね。
子供のころ、私は虫を捕まえるのが大好きでした。どうしてなのかわからないのですが、たぶんそれは子供の本能みたいなものなのでしょう。昆虫を見つけると、まず捕まえてみたいという衝動にかられます。蝶にトンボ、行列をつくるアリ、草むらのバッタ・・・。虫たちが飛び回る季節になると捕虫網を片手に、外をかけずり回っていました。
捕まえてみたいと思ったのはそれだけではありません。くるりと丸まってボールのようになってしまうダンゴムシも私にとっては興味の対象でした。
住んでいたアパートの敷地の一隅に砂利が敷かれたところがありました。その砂利をひっくり返すと、少し湿った石の下にたくさんのダンゴムシが潜んでいました。それをつまみ上げては手の平で転がし遊んだものです。どうしてこんな風に丸まってしまうのかと、いつも不思議で仕方がありませんでした。
そしてそのダンゴムシを家に持ち帰って母から変な顔をされたものです。母は虫が嫌いではありません。でも、さすがにダンゴムシを持ち帰る娘には呆れていたようです。たしかにダンゴムシを集めて遊ぶなどという子供はあまりいなかったのかもしれません。本人は、とてもかわいい虫だとしか思っていなかったのですが。
さて、それから何年かたってからのことです。つかまえたダンゴムシのお腹から小さな子供のダンゴムシがもぞもぞと這い出してきたときには本当にびっくり仰天してしまいました。親のダンゴムシがいきなり子供を生んだのだと思ってしまったのです。
その当時は、ダンゴムシが陸生の甲殻類であり、卵胎生だということを知らなかったのです。ダンゴムシは、腹面に保育嚢をもっていて、卵からふ化した子供はそこから外に出てくるのです。
北海道ではダンゴムシによく似たワラジムシがたくさんいますが、ワラジムシを見るたびに、どうしてこれは丸まらないのかと思ってしまうのです。でも、ダンゴムシはどうしてあんなふうに丸くなるようになったのでしょうね? ちなみにわが娘は、子供のころワラジムシをつついては、「どうしてこのダンゴムシは丸くならないのだろうか?」と、不思議でしかたがなかったとのこと。
ところで、おかしなことに私は今でも虫を見るとついつい手が伸びてしまいます。虫を手にとってみたいという衝動にかられる習性は、困ったことにいくつになっても変わりそうにありません。
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