昆虫

2023年9月25日 (月)

セアカヒラタゴミムシ

 散歩をしていたらゴミムシが目に入ったのでとりあえず写真を撮った。種名を調べるために持ち帰ろうとポーチから管ビンを出している間に姿を見失ってしまったのだが、足元の落葉からゴミムシが出てきたので「あ、いたいた!」と管ビンに収めた。ところが、家に帰って写真を見ると、写真のゴミムシは全体的に黒いのに、持ち帰ったゴミムシは歩脚が褐色をしている。そういえば、管ビンに入れるときに「なんだか大きいなあ」と違和感があった。どうやら写真に撮ったものとは別のゴミムシを持ち帰ってしまったようだ。
 で、持ち帰ったのはセアカヒラタゴミムシだと分かった。そこで、持ち帰ったものを外で撮影したのがこの写真。上翅はあまり光沢がなく、中央が赤褐色を帯びている。ただし色彩は個体変異が大きいようだ。体長は写真の個体で20mm。オサムシ科。

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2023年9月24日 北海道十勝地方

 

2023年9月 1日 (金)

不思議な形の謎の繭

 散歩道にある柵の杭に、何かついているのが目に留まった。最初はゴミかと思って素通りしようとしたのだけれど、ちょっと気になって引き返し、まじまじと見た。

 

P8310010

 

 15mmくらいの長さで、糸でしっかりと固定されている。突起があって何とも不思議な形をしているけれど、蛹ではなさそう。とすると繭だろうか?

 

 そこでツイッター(今はXという名称になってしまったが)で教えを乞うてみたところ、さっそく教えてくださった方がいた。コブガ科で、リンガ亜科の繭ではないかとのことだった。

 

 リンガ亜科のガはボート型(舟形)の繭をつくるそうだ。ちょっと調べてみると、リンガ亜科の繭の写真を掲載しているサイトがあった。

 

 こちらではクロオビリンガ(またはアカオビリンガ)の繭の写真があるが、二つの突起がある。私の写真のものとは形が異なるが、雰囲気は似ていてなるほどと思う。

 

クロ〔アカ〕オビリンガ(1):黄色と黒の幼虫

 

 こちらにはカマフリンガの繭の写真がある。

 

カマフリンガ*揚州・成虫・繭

 

 カマフリンガの繭にも二つの突起があるが、私の写真のものとは違う。

 

 当地でよく目にするリンガ亜科のガといえば、ハネモンリンガだが、ハネモンリンガの繭の写真はネット検索では出てこない。結局、謎のままだが、リンガ亜科の繭であることは間違いないように思う。

 

 どなたか分かる方がいたら、教えていただけると幸いです。

 

2023年8月31日 (木)

クスサン

 北海道では今年はクスサン(蛾)が大発生している。私のところでもクスサンが発生する時期になり、かなり目に付くようになった。クスサンは去年も見られたが、今年の方が数は遥かに多い。

 

 クスサンは周期的に大発生することが知られている。前回は、2010年にクスサンが大発生した。その時の記事はこちら。 

 

 マスコミ報道によると、今年は札幌などの都市部でも大発生しているという。虫好きの私にとっては蛾が大発生しても何とも思わないけれど、蛾が嫌いな人にとっては不快なようだ。ただ、クスサンは人に害を与えるようなことはない。一時期大発生したところで、気持ち悪いとか駆除だと大騒ぎするのではなく、これも自然の摂理として受け止めるしかないと思う。

 

 最近は街灯などもどんどんLEDに交換されてきており、街灯の周りで蛾が飛び交っているという光景もあまり見られなくなった。だからこそ、LEDではない街灯があるとそこに集中するのかもしれない。昆虫を寄せ付けないという点はLED照明の利点かもしれないが、電磁波のことを考えるとLEDに変えてしまうのも賛成できない。

 

 クスサンは後翅に目玉模様を持っているが、止まっているときはこの目玉模様が隠れていることが多い。指でちょっと刺激すると後翅を広げて目玉模様を見せてくれる。色彩は個体によって変異がある。幼虫はヤナギ科、クルミ科、ブナ科、ニレ科、バラ科、ウダイカンバ、トチノキ、イチョウなど様々な広葉樹を食べる。前翅長は53~65mm。ヤママユガ科。

P8310001

2023年8月31日 北海道十勝地方

 

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2022年9月4日 北海道十勝地方

 

 

2023年8月12日 (土)

ヨツボシホソバ

 雌は黄色の翅に2つの黒斑(二枚の前翅で4つの黒斑)を持つとても印象的な蛾。止まると黒斑の一つが隠れてしまうので3つの黒斑になる。そして、ちょっと驚くのが雄。雌とは色彩が全く異なり、頭から胸が鮮やかな橙黄色をしており、上翅は灰白色。初めてこの雄を見たときは、蛾とは思えなかった。写真の雌は朝露に濡れた個体。前翅長は雌が24mm前後、雄が22mm前後。ヒトリガ科。
 外見では区別できず交尾器を確認しないと同定できない近縁種にウンナンヨツボシホソバがいる。ヨツボシホソバとしていた種が2011年にヨツボシホソバとウンナンヨツボシホソバに分けられたとのこと。2015年発行の「北海道の蝶と蛾」ではヨツボシホソバしか出ていないので、本種もヨツボシホソバとした。

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雌 2023年8月1日 北海道十勝地方

 

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雄 2022年7月22日 北海道十勝地方

 

2023年8月11日 (金)

エゾシリアゲ

 この昆虫を初めてみた時は、「これは一体何の仲間?」と考えこんでしまったが、「シリアゲムシ目」という目があることを知った。シリアゲムシという名は聞いたことがあったが、実際にどんな昆虫なのかは想像もしていなかった。本種は以前プライアシリアゲとされていたが、北海道産のものはエゾシリアゲとして別種にされたとのこと(利尻島からのシリアゲムシの初記録)。北海道に産するシリアゲムシはこの一種だけのようだ。前翅長は15mmほど。シリアゲムシ科。

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2022年8月6日 北海道十勝地方

 

2023年8月 5日 (土)

ヨシカレハ

 タケカレハによく似ているが、本種は黄色型と褐色型があり、褐色型は一様に褐色ではなく、黄色い部分がある。また、前翅の白斑もタケカレハより小さめ。前翅長は雄が25mmほど、雌が32mm前後。カレハガ科。

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褐色型 2022年7月22日 北海道十勝地方

 

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黄色型 2022年7月6日 北海道十勝地方

 

2023年8月 4日 (金)

タケカレハ

 ずんぐりとした体形で白い二つの斑紋がよく目立つタケカレハ。ヨシカレハと良く似ているが、ヨシカレハは褐色型と黄色型があるのに対し本種は黄色型がなく、全体的に濃い茶色をしている。白い斑紋もタケカレハの方が大きいことが多い。前翅長は雄が20mm前後、雌が27mm前後。カレハガ科。

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2022年7月27日 北海道十勝地方

 

2023年8月 3日 (木)

シロスジベッコウハナアブ

 腹部の白がとてもよく目立つハナアブで、翅はつけ根に近い部分が黄褐色を帯び、黒い斑紋がある。体長約15mm。ハエ目ハナアブ科。

P8010015

2023年8月1日 北海道十勝地方

 

2023年8月 2日 (水)

オビカレハ

 オビカレハは小型の可愛らしいカレハガ。雄と雌では色彩がやや異なり、雄の上翅は黄褐色で茶色で縁どられた帯があるが、雌は茶色で濃茶色の帯がある。前翅長は雄が13mm前後、雌が19mm前後。幼虫はバラ科の他、ブナ科やヤナギ科の樹木も食べる。カレハガ科。

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雄 2022年7月27日 北海道十勝地方

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雌 2022年7月27日 北海道十勝地方

 

2023年8月 1日 (火)

ムナビロサビキコリ

 初めて見るコメツキムシ。サビキコリやホソサビキコリに似ていてちょっと悩んだが、前胸背の形からムナビロサビキコリと同定した。体長は15mm。コメツキムシ科。

P7290045

2023年7月29日 北海道十勝地方

 

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