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2018年3月11日 (日)

菅野完氏のツイートをリツイートすることが性暴力加害者を擁護することになるのか?

 昨日、ツイッターで菅野完氏と山崎雅弘氏の応報を見かけた。私は両氏をフォローしている。彼らのやりとりはどっちもどっちという感があるが、その応報の中で山崎氏が以下のツイートをリツイートしているのが目にとまった。

 ここにリンクされている菅野完をRTしながら#metooという人に、言いたいこと。という記事を読んでみたが、これについて私の意見を書いておきたい。

 まず前提として言っておくが、私は菅野完氏によるセクハラ(女性の自宅で女性に抱きついたあるいは押し倒したという事件。性暴力と言われているが、犯罪ではないのでセクハラと表現する)は明らかに人権侵害であり、やってはならないという立場だ。この点において彼を擁護する気はさらさらない。

 また菅野氏のツイッターでの暴言もまったく支持しないし、不快としか思わない。暴言によってツイッターを凍結されても擁護する気は毛頭ない(もっともツイッター社の凍結の判断が公平さを欠いているという認識はある)。もちろん菅野氏の暴言や他者を見下すツイートはリツイートしない。

 しかし、菅野氏のツイートをリツイートすることが彼を擁護することになるのか? 性暴力にノ―と言うなら彼のツイートをリツイートするな、などと言えるのか?

 山口敬之氏の犯した性暴力はどう考えてもレイプであり犯罪に該当する。自力で歩けない女性を無理やりホテルに連れ込み、意識を失っているのに性行為。極めて重大な性暴力だ。しかも、その犯罪を権力をつかって握りつぶした疑いがもたれている。そして、不起訴になったからと開き直り、言い訳ばかりして謝罪も反省もない。

 では菅野氏はどうか。菅野氏と被害者の間で事実関係について争いはなかった。菅野氏は加害行為を認めて謝罪し、示談交渉で被害者からの200万円の慰謝料要求も受け入れた。しかし被害者は言論活動の制限(ツイッターのアカウント停止等)にこだわって示談を蹴り裁判を起こした。さらに裁判での和解交渉も蹴った。私には、自分の性的被害を理由に言論活動の制限まで要求することの方が非常識だと思えてならない。被害者が加害者のツイートを見たくなければ、ブロックすれば済むはなしだろう。

 この裁判は高裁まで争って今年の2月8日に終結している。菅野氏は判決に従って110万円の慰謝料を支払っていると判断できる。民事訴訟で不法行為を認定されたものの、刑事事件にはなっておらず犯罪とは言えない。一方で、菅野氏によるセクハラは週刊金曜日やマスコミによって報じられ、菅野氏は社会的制裁も受けた。菅野氏は判決を受け入れて責任をとり、社会的制裁も受けてこの問題は決着がついている。セクハラをしたという事実は消えないが、自己保身のために事実をねじ曲げたり責任回避をしたわけではない。

 菅野氏の民事訴訟に関しては昨年以下の記事を書いたので参照していただきたいが、私は被害者の行動に不可解さを強く感じている。

菅野氏の民事訴訟について思うこと

 山口氏と菅野氏では、加害の内容(軽重)も全く異なるし、自分の罪を認めて責任をとるという態度においても大きな違いがある。山口氏の他にもセクハラ疑惑があるジャーナリストが複数いる。彼らに共通しているのは、自分の非を認めようとしなかったり、言い訳をしたり、責任をとろうとしないで逃げ回っているということだ。罪を犯したこともさることながら、この無責任さこそ人間性を露わしているのではないかと私は思えてならない。

 私は、このようなジャーナリストがまっとうな意見を言っていても、それを紹介する気にはなれない。性暴力加害者だとか犯罪者だからという理由で言論を封じることはあってはならないが、人権侵害をして反省もしなければ責任もとらない人が人権を語る資格はないし、言論人としての適性を欠くとしか思えないからだ。

 私も若い頃に顔見知りの男性からいきなり抱きつかれたことがある。電車での性的被害は何度もあっている。「me too」と言う立場にある。性暴力を受けた女性自衛官の裁判を傍聴したこともあるし、性暴力の重さも理解しているつもりだ。しかし、加害行為と言論の自由(リツイートも含む)は別問題であり、両者を結びつけて加害者擁護だという主張には首を傾げざるを得ない。

 人は完全ではない。誰もが罪を犯し得るし、人権侵害を犯してしまうこともあり得る(もちろん自制できないのは人間性の問題ではあるが)。そんなときに自分の非を認めて責任をとることこそ大きな勇気がいるし、人として誠実か否かが試される。それができる人とできない人を区別することなく、また加害の軽重も考慮せず、山口氏と菅野氏を「性暴力加害者」とひとくくりにし、言論と加害の問題を単純に結びつけてしまうような意見にはどうしても賛同できない。

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コメント

菅野完氏への言論活動の妨害に対する、怒りに囚われない記事が読めてよかったです。

ツイッター上で仲良くしていたアカウントさんが、菅野氏による不法行為の被害者と彼女を擁護される人たちに傷つけられていたので、そういう流れに反する意見が聞けて、ホッとしました。

ぽんこつ裏子さん

私は菅野氏に限らず、不法行為、違法行為などで罪を犯した方をいつまでも非難し責めるという感覚の方が理解できません。自分が性被害者であるかどうかに関わらず、加害者が自分の行為に責任をとり償いをしたなら、あとは見守るということこそその方の更生につながるのではないでしょうか。いつまでも責め立てることは、一度罪を犯した人の更生を妨げることになってしまいます。

菅野氏を赦すか否かは人それぞれでしょうけれど、少なくとも被害者以外の第三者がいつまでも性暴力加害者とレッテルを張り批判し続ける、あるいは排除しようとする不寛容さを残念に思います。

菅野保氏のファンです。山口敬之とは180度違います。私が拝読しているブログ主さんは、いつも菅野保氏のツイートを引用されて居ます。そもそも山口敬之とは次元が違う思想と知性の持ち主ですよ菅野保氏は。私は今ツイーッターのアカンウントが凍結されているので今は情報が乏しいですが、菅野保氏は的を得たツイートしてます。この度亡くなられた近畿財務局の赤木俊雄氏に無念の思いをツイートしてます。赤木俊雄しの名前は伏せてましたが、。
赤木俊雄氏の死をキャリア官僚はどう受け止めるのだろう。内閣人事局を潰す位の官僚の反撃に期待します。日本は終焉の淵に立たされているのかも。安倍晋三、国民をどうする気?と腑煮えくりまくってます。

農婦さん

私も山口敬之氏と菅野完氏とでは性暴力の質、程度もまったく違うし、それに対する責任の取り方においても全く違うと思っています。「相手も自分に好意を持っていると勘違いして抱きついてしまう」というようなことは、不適切なことは事実ですが日常的に起きているでしょう。そして、女性に拒否されて止めたわけですから、いつまでも大騒ぎするようなことではないと思います。むしろ身動きのとれない満員電車内の痴漢の方が悪質だと思います。それをまるで犯罪者であるかのように批判することに違和感を持ちます。

菅野さんは、今はこちらのアカウントでご本人がツイートしています。
https://twitter.com/SUGANOTAMO2

なお、コメントの中の不適切と思える文言を一部削除させていただきましたのでご了承ください。

コニーさんのブログに、経緯と事実が書いてあります。

http://blog.c71.jp/?s=%E8%8F%85%E9%87%8E

青木まり子さん

お知らせありがとうございます。
コニーさんの記事はだいたい読んでいます。ただ、私がコニーさんの記事に触れていないのは、菅野氏の被害者のツイッターネーム(実名の可能性もある)を公表していることと、ツイッターのグループダイレクトメッセージ(コニーさんはグループチャットと表現)を公開したためです。
コニーさんは公開する必要性があったと判断したのでしょうけれど、私はこの二点に関しては不適切だったと考えています。
グループダイレクトメッセージはメールと同様、非公開を前提としていますから、許可なく公表するのは不適切だと思います。コニーさんが菅野さんの被害者を批判するのなら、会話の必要部分を引用するだけに留めるべきだったと思います。もちろん紛争等に備えて証拠として保存しておくことは必要ですが、「証拠として保存する」ということと「証拠として公表する」ことは別です。

コニーさんのブログ記事で私がいちばん印象に残ったのは、以下の記述です(被害者名は伏字にした)。

(引用開始)
○○氏(注:菅野さんの被害者)は、自分自身で、菅野氏が行動する先々で、反原発連、反レイシズム運動、それそれで彼が加害をしたと訴えたと公言していた。
そして社会的につぶしたいと言っていた。
(引用終わり)

「社会的につぶしたい」この言葉こそが本心でしょう。自分の被害を利用して菅野氏を社会的に抹殺したかったからこそ示談に応じず、裁判でも和解に応じなかったのだと思います。判決に持ち込めばニュースで報じられますから菅野氏に大きなダメージを与えられます。しかし、裁判という紛争解決の場をこのような目的(報復)のために利用するのは不適切だと考えざるを得ません。

もう一つ、週刊金曜日は発売前にゲラ段階の記事を流出させたわけで、これに関しても報道機関としてあるまじきことと思います。

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