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2013年5月14日 (火)

チェルノブイリより深刻な日本の放射能汚染

 私のブログは反原発のブログの中では過疎ブログだ。ところが、こんな過疎ブログにも工作員とおぼしき人のコメントが入る。以下は昨日の記事に入れられた「武田舞華」と名乗る人物からのコメントだ。この方はこれまでにも何回かコメントを入れている。最近は承認制にしているので、承認されないことを知っていながら書き込むのだろう。まさに嫌がらせである。後半には「ぬまゆ」さんに対する誹謗中傷が書かれていたので、その部分を除いてここに貼り付けておく。

>なぜ公表されないのだろう。

全員健康だからでしょうね。あなたのように「誰かが被害に遭わなければならない」「他人の不幸こそが自分の幸せ」みたいな方にとっては不本意な結果と思いますが、福島原発事故での被害はこれ以上拡大しないでしょう。私はとても幸せなことだと思います。福島の方にとっても僅かな幸せを取り戻しつつあるでしょうね。

不幸なのは他人の不幸がみたいのにみれない野次馬のあなただけです(笑)バタバタとガン患者が出たら隠しきれるわけないでしょう?ネットの時代ですよ?

 全員健康だから甲状腺検査の結果が公表されないと言ってのけるのだから、工作員としか言いようがない。それにしても、工作員は「他人の不幸こそが自分の幸せ」などという悪態しかつけなくなったようだ。

 中村隆市さんのブログを見ていたら、驚くべき記事があった。以下である。

放射能汚染地の子どもたちに病気が急増している(中村隆市ブログ「風の便り」)

 昨日の記事で福島の子どもの甲状腺検査の続報が公表されないと書いたが、福島健康調査では秘密会なるものが開かれていたそうだ。健康被害が出ていないならこんな会合を持つ必要などない。

 甲状腺の二次検査が必要とされた福島の子どもの数の割合は2012年度の検査では2011年度の約3倍である。2011年と同じ割合で甲状腺がんが発症すると仮定すると、2012年度検査の約9万5千人からは30人程度が甲状腺がんになると推測される。合計で40人。ただし、これは福島の子ども約36万人のうちの37%の検査でしかない。全体では100人を超す可能性がある。非常に厳しい状況と言わざるを得ない。甲状腺検査の結果を原発推進側が隠したいのは当然だろう。

 しかも、福島での検査は2分ほどで終了し、結節を見逃していた例があるというのだから、実にいい加減な検査をしているようだ。したがって甲状腺に異常のある子どもの数は実際にはもっと多くなる可能性も否定できない。

 中村隆市氏は以下の記事も紹介している。

体重5kgの赤ちゃんは毎日0.32ベクレル セシウム137を摂取し続けると体内10ベクレル/kgになる(内部被ばくを考える市民研究会)

 子どもにとっては数ベクレルの食品でも危険なのだ。10ベクレル(検出限界)以下だから安心などということは決してない。福島の農家の方は、そのことをよく理解していただきたい。

 そして中村隆市氏の記事で私が息をのんだのは、チェルノブイリ基準に換算した放射能汚染地図。矢ヶ崎克馬氏の以下の解説に目を疑った。

矢ヶ崎克馬博士(琉球大名誉教授)によれば、日本では実効線量がチェルノブイリよりずっと低くなる計算法を用いているために、汚染が東日本に限定されるようにいわれますが、チェルノブイリと同じ基準にすれば、日本列島の全土に汚染地が広がっています。被ばく線量は、住民調査の平均値から外部被ばくと内部被ばくの比率を「6:4」としています。例えば、空間線量が3ミリシーベルトのとき、被ばく線量は内部被ばくを加え5ミリシーベルトになります。

 チェルノブイリでは年間1ミリシーベルト以上の地域を「避難の権利区域」としたが、なんと、日本とチェルノブイリでは計算法が違い、日本の方が実効線量ずっと低くなるように計算されているという。目からウロコとはこのことだ。矢ヶ崎氏は以下のようにも言っている。

チェルノブイリでは汚染地を法的には年間1ミリシーベルト以上(実効線量)と定義していますが、実際には年間0.5ミリシーベルト以上で運用されています(放射能管理ゾーン)。これを考えにいれず、年間1ミリシーベルト以上で観ても、東電福島第1原発事故は日本列島の全土を汚染したことがわかります。北は北海道最北の宗谷地方にある枝幸(えさし)町から、南は沖縄県の石垣島(先島諸島)まで汚染地が散在しています。世界遺産の屋久島も年間1ミリシーベルトをこえる地域がみられます。

【出典】地球の子ども新聞133号(解説版付き) (地球の子ども新聞)

 チェルノブイリの事故と福島の事故の汚染面積を比較した図は以下。早川由紀夫さんによる土壌汚染の図とはかなり異なる衝撃的な汚染マップだ。

地球の子ども新聞132号(解説版付き) (地球の子ども新聞)

 この比較地図では、「移住の権利ゾーン」は福島から関東地方にかけて広く分布する。東北から関東の大半が「放射能管理ゾーン」だ。島国の日本では海の部分の汚染が示されないが、福島の事故による汚染範囲はチェルノブイリよりずっと広いことが分かる。日本全体が広範囲に汚染されてしまったのだ。昨日の記事に書いた二本松市の東和地区は、「強制避難ゾーン」に当たると思われる。これほどの汚染地域で農業を認めるということ自体、どうかしている。

 環境省による甲状腺検査では長崎の子どもにもB判定があったが、この地図を見てやはり長崎まで健康被害が広がっているのだと納得できた。

 もう原発事故のことなど頭にない人も多いかもしれないが、事態は極めて深刻だと考えざるを得ない。

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