« 文芸社の「追い出し部屋」をフジテレビが放送予定 | トップページ | 尋常ならざる福島の甲状腺がん発症率をどう見るか »

2013年4月23日 (火)

フジテレビの「文芸社追い出し部屋」放送内容報告(追記あり)

 昨日お知らせした、フジテレビの「とくダネ!」による「文芸社の追い出し部屋」は、予定通り放映されたので、簡単に報告しておきたい。

 番組では解雇の規制緩和に絡んで、3例の不当解雇事例が紹介された。

 一人目のAさんは、ある日職場で呼び出され、いきなり懲戒解雇を言い渡された。理由を聞いても書面に書いてあるといって言わない。書面を見ると、就業規則に違反したとなっているが、具体的なことは一切書かれていなかったそうだ。Aさんは、社長に対して意見を言ったことが原因かもしれないと言う。番組では社長(女性で顔はモザイク)にも直撃インタビューをしていたが、社長は何も語らずに逃げるばかりだった。Aさんは労働審判に持ち込むという。

 二人目は文芸社の小川秀朗さん。彼はホームページで名前も顔も晒していることもあり、番組でも実名、顔出しで登場。ただし、会社名は「都内の出版社」としていた。小川さんは昨年「あなたの活躍する場がなくなる」と言われ、それからパワハラが始まった。「追い出し部屋」と呼ばれる地下の倉庫で一人で単純作業をさせられているということを、写真を示して報告していた。「追い出し部屋」というのは、やりがいのない仕事を与えることで、退職に追い込む手法。ただし、健康被害を生じたことまでは言及していなかった。会社にもインタビューをしていたが、会社側の理由は「就業規則に基づいて実施した」というもの。退職勧奨は、学歴および経歴の詐称だということだが、小川さんに言わせると、単に一年書き間違えただけとのこと。このような理由が社会的に通用しないのは明らかだ。

 三人目のBさんは、自主退職を迫られ、PIPという業績改善プログラムを与えられているという。しかしPIPは、業績改善の名の下に、どんどんハードルを高くしていき退職に追い込む手法だという。

 どの事例も、日本で実際に行われている不当解雇の実態である。もちろん、解雇の理由が不明あるいは不当であるがゆえ、本人たちは納得がいかない。こんなことを平然とやっている企業は社名を明らかにして然るべきだ。しかし残念ながら、テレビや新聞などのマスコミの場合、このような事例ではまず社名は出さない。企業がスポンサーになっている民放ではなおさらなのだろう。新風舎の商法がテレビで取り上げられたときも、会社名は出なかった。これなら、会社側のダメージが大きいとは思えない。

 それに比べ、先のマイニュースジャパンのようなネットメディアは会社名もはっきりと書くし、「追い出し部屋」の実態も詳細だ。しかし、このような記事はそれほど広まらないという側面がある。

「廃棄原稿を入力しろ」現役社員が語る文芸社“追い出し部屋”の手口(マイニュースジャパン)

 明後日の25日には午後8時からレイバーネットTV でもこの問題が取り上げられるそうだ。レイバーネットではすでに「特別レポート」として記事になっていることもあり、おそらくこちらの方がフジテレビより詳しく報じられるだろう。

レイバーネットTV 

「追い出し部屋」には負けない!~(株)文芸社、地下倉庫で頑張る小川秀朗さん 

 ここまで書いたところで、東京管理職ユニオン文芸社支部のホームページを見たら、「小川支部長、本日、東京地方裁判所へ」とある。また何か行動を起こすようだ。

【4月24日追記】
 元文芸社社員である「クンちゃん」のブログにも、フジテレビの放送について報告と感想がアップされている。

文芸社、言うに事欠いて『学歴詐称』「経歴詐称」だと!・・・今朝の8報道

« 文芸社の「追い出し部屋」をフジテレビが放送予定 | トップページ | 尋常ならざる福島の甲状腺がん発症率をどう見るか »

共同出版・自費出版」カテゴリの記事

コメント

謹啓、出版不況に加えキンドルやアマゾン、ブックオフの乱入により出版業界全体がブラック企業化致しました。私の高校の同窓生でも雑誌の返品が
増加すると休刊、廃刊し編集長を解任するリストラを実施しないと自分が解任されると申して居ります。出版はギャンブルで当たれば一攫千金ですが民度、国民の劣化により低俗な悪書が売れる摩訶不思議な状況です。新自由主義のハイエク全集が石岡市立図書館にも土浦市立図書館にも蔵書されずアマゾンで購入した次第です。敬具

文芸社の場合は出版費用をすべて著者が負担する自費出版(以前は協力出版などと言っていた)をメインとした出版社なので、普通の商業出版とはちょっと違うのですが、本を出したいという顧客が減ったり同業者が増えれば業績が悪化するわけです。ただ、小川さんの場合は契約をとるという業績は良かったとのことなので、退職勧奨されるのは非常に不可解なのです。

出版不況といわれてかなり経ちますが、出版業界全体がブラック化というのはたしかにそう思います。本が売れないので出版点数を増やして自転車操業。こんなおかしな状態がいつまでも改善されません。

小倉、菊川をはじめ、出演者は、「リストラされる人間が悪い。企業の措置は当然」とコメントする。
人の苦しみを理解していない番組だ。

上記の「名無し」さん、コメンテーターはそこまで言っていなかったと思いますが・・・。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1185959/51344108

この記事へのトラックバック一覧です: フジテレビの「文芸社追い出し部屋」放送内容報告(追記あり):

« 文芸社の「追い出し部屋」をフジテレビが放送予定 | トップページ | 尋常ならざる福島の甲状腺がん発症率をどう見るか »

フォト

twitter

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

無料ブログはココログ