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2013年3月28日 (木)

これからの自然エネルギーについて考える

 原子力は何が何でも止めなければならないし、有限で地球温暖化の一因とされている化石燃料の消費も減らしていかなければならない。いまだに原子力が必要だという人は、以下をお読みいただきたい。

原子力に反対する100個の十分な理由(nanohana)

 とすれば、人類は自然(再生可能)エネルギーを利用していくしかない。しかし、「日本には向かない大型風力発電」にも書いたように自然エネルギーにもさまざまなデメリットやリスクはあり、何でもいいということにはならない。では、どうしたらいいのだろう。前回の記事では、無駄な消費を抑えて省エネ生活に切り替えるべきだと書いた。しかし、省エネだけではむろん対応できない。

 自然エネルギーの普及を考える上で重要なのは、デメリットとリスク、そして資源量を考えた組み合わせではなかろうか。自然エネルギーとして頭に浮かぶのはバイオマス、バイオガス、水力、風力、太陽光、地熱などだ。ただし、太陽光は夜間は発電できないし、天気が悪いと効率が悪くなる。風力も風まかせで不安定というデメリットがある。

 これらの中でもっともデメリットやリスクが小さいのはやはりバイオマスだろう。人間は長い間、木や炭を燃やすことで暖をとり炊事をしてきた。薪ストーブなどは料理にも利用できる優れ物だ。しかし、これだけ人口が増えた現在、とてもバイオマスだけではエネルギーを賄えない。リスクは小さくても資源量に限界がある。

 家畜の糞尿を利用するバイオガスによる発電も大いに利用したい。ガスはある程度溜められるので、蓄電池の役割を果たすことが可能であり、太陽光発電などと組み合わせるといいだろう。もっとも、これは酪農や畜産の盛んなところが中心になる。北海道ではかなり期待されるのだが、先の北海道新聞の記事によると、変電所の容量が限られているため、同じ地域にメガソーラーが先に建設されるとバイオガスを利用できない事態になっているそうだ。まったく馬鹿げた話だ。

 私が期待したいのは小水力だ。小水力とはダムなどの大規模な施設を造らず、水の流れを利用した発電だ。北欧旅行でスウェーデンを列車で横断して驚いたのは川がないことだった。緩やかな起伏と点在する湖という光景が延々と続いている。きっと雨は地面に浸透して湖に溜まるのだろう。しかし山国で降水量の多い日本はどこにでも川がある。その流れを利用する小水力発電は日本に向いている発電だ。問題は水利権なのだが、これは国の政策の中で柔軟に対応していくしかない。日本が本気で再生可能エネルギーに取り組む気があるのなら、早急に水利権の問題をクリアし小水力発電に取り組むべきだ。

「小水力発電」なんてショボいんでしょ? (月刊チャージャー)

 太陽光による発電も必要だと思うが、まずは熱エネルギーそのものを直接利用する方が効率がいいに違いない。「無駄をなくすことがエネルギー問題の第一歩」にも書いたように、冬は太陽光を十分に取り入れられる高断熱・高気密住宅を普及することで暖房はかなり節約できる。温水器などももっと普及してもいいのではなかろうか。またメガソーラーより、公共施設の屋上や住宅へのソーラーパネルの取り付けによって、電気の自給自足体制をつくるほうが効率的ではなかろうか。

 日本は火山大国だから地熱発電を有望視する声もある。ただし、地熱にもさまざまな問題があり、大型風力発電同様、利用には慎重を期さなければならない。

地熱発電の環境への影響(小波盛佳)

 こうやって見ていくと、無駄をなくした省エネ社会の構築を進めるとともに、小水力、バイオマス、バイオガス、太陽光などをうまく組み合わせていくのがベストではなかろうか。

 自然エネルギー資源がたくさんあるのは地方だ。ところが前述したメガソーラーとバイオガスの競合のような事態も生じている。地方で大量に発電して大都市に送ることばかり考えているからだ。資源を効率的に利用するためには地産地消がいちばんなのに、人口は大都市ばかりに集中して地方は過疎化が進んでいる。ここから変えていかなければならないだろう。

欧州ドイツ語圏で盛り上げる、地域のエネルギー自立運動(WEBRONZA)

 イギリスのC.A.T.などの取り組みも環境問題やエネルギーの自給自足を考える上で参考になる。

環境再生と環境教育の場-C.A.T. 

 いずれにしても環境への負荷が小さいエネルギーは限られている。地球が養える人口も限られているのだ。そうしたことを見据えながらエネルギー問題を考えていかなければ、やがて破綻に至るだろう。

 利権に支配され経済成長ばかりを目指す政治を転換しない限り、残念ながら、私たちは破滅の道に向かうとしか思えない。

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