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2013年2月10日 (日)

沖縄県は「食べて応援」だった

 昨日の木下黄太さんのブログを読んで驚いた。

ふくしまの米、大キャンペーンがおこなわれる沖縄の苦渋。2006年、ウクライナで麻疹大流行の背景。 

 木下さんの記事には「沖縄の農作物は、生産に限りがあり、賄えないものも多いです。その中でも、米は自給自足は不可能です。そうした中で、福島の米のうち、年間およそ6,000tが沖縄で消費されています。沖縄生産米のおよそ倍量の福島米が、沖縄で消費されています。福島の米をこれだけ遠隔地で、これだけ消費する県はほかにはありません。」と書かれている。

 福島の原発事故によって東北から関東の広い地域が放射能汚染されてしまったが、北海道や西日本は酷い汚染を免れた。中でも沖縄は今回の事故による汚染が最も少なかったところではなかろうか。しかも沖縄には原発はない。だからこそ沖縄に避難した人たちも多いと思うし、沖縄県も被災者の受け入れをしている。ところが、沖縄県は支援の名のもとに被災者を受け入れていただけではなく、「食べて応援」もしていたのだ。

 私は福島の事故が起きたとき、日本はこれから今までのように食品が何でも手に入る国ではなくなるだろうと思った。汚染されたところでは農作物の生産はできなくなるだろうし、魚なども当然出荷規制されるだろうと。チェルノブイリ事故の教訓から考えれば、それは当然のことだ。

 ところが、そんなことはまったくなかった。スーパーマーケットに行けば、3.11以前と変りなく何でも売っている。私にとって、その光景は異様でとても恐ろしい。たしかに食品の放射能基準値は設定されたし、耕作が禁止されている水田もある。しかし、それはごく一部であって、基準値以下ならどんどん出荷されている(消費者にはどれほどきちんと測定しているのかも分からないし、測定器の検出限界も分からない)。しかし、基準値以下であれば安全などという保障はまったくない。

 以前にも紹介したが、以下の「膵臓がんサバイバーへの挑戦」というブログでそれを検証している。体重60キロの大人が毎日10ベクレルのセシウム137を取り込み続ければ、心血管系の異常が起きうる危険な蓄積量になる。妊婦や子どもでは、NDもしくは未検出の食品を食べるべきだと提唱している。1日10ベクレルというのはNaシンチレーターによる食品の放射能測定器の限界程度である。また、初期に多くのセシウムを取り込んだ人ほど、1日の摂取量を少なくする必要がある。

セシウム137の体内放射能(1) 
セシウム137の体内放射能(2) 
セシウム137の体内放射能(3) 
セシウム137の体内放射能(4) 

 上記連載記事の(4)に掲載されているまとめを以下に引用しておきたい。

・内部被曝をシーベルトで表して「100Bq/kg以下だから安心です」との報道、政府の発表を鵜呑みにしてはならない。ICRPは「がん死」のリスクしか考えていない。
・新基準値 100Bq/kgは突然死を招きかねない汚染度である。(原子炉等規制法では、この物質はドラム缶に入れて厳重管理する汚染度である)
・流通している食品には検査をすり抜けたものがあると覚悟すべきである。
・食品は、10Bq/kg以下の物を選ぶようにする。
・特に妊婦と18歳以下の子供にはND若しくは未検出の物を食べさせるべきである。
・NDと表示されているときでも、検出限界値を確認する。
・福島を応援するために福島産を食べる行為は、命がけだと覚悟のうえで行え。

 米というのは日本人なら毎日食べる主食だし、3食すべて米を食べている人もいるだろう。それだけに、福島米を食べ続けることはリスクが大きい。それを汚染されていない沖縄に持ち込むなどということは言語道断である。沖縄の方たちは是非とも気をつけていただきたいのだが、特に外食は要注意のようだ。

 この国では政府が国民の健康を守るなどということは決してしてくれない。自分で信頼できる情報を収集し、自分の健康は自分で守るしかないのだ。

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コメント

謹啓、私の妻は福島県郡山市の出身で義父と義母が居住致して居りましたが市内にホットスポットが散在し外出を控え宮崎産の米や野菜を伝手を頼って送って頂き食して居ります。放射性セシウムは心筋に蓄積し傷害を起こし不整脈や心不全の原因になるのを報道しないのは理解に苦しみます。国家は当てにならず自分の事は自分で守るしか無さそうです。敬具

関さん、マスコミは被ばくや健康被害に関する情報はほとんど流しません。

本来ならもっと多くの人が移住しなければならないし、耕作禁止の農地を増やさなければならないと思うのですが、東電も国もそのような人たちの移住や生活を補償できないから、汚染地に戻そうとすらするのです。気が狂っているとしか思えません。

そんな政府の方針に加担し、「不安をあおる」という理由で被ばくや健康被害について報じないのがこの国のマスコミです。本当に酷い国です。

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