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2013年2月12日 (火)

原発のパブコメは公正に行われているのか?

 「原子力災害対策指針(改定原案)に対する意見募集(パブコメ)の締め切りが今日までだったので、インターネットの意見提出フォームから意見を提出した。

 ところで、「御意見提出上の注意」には、以下のように書いてある。

(1)御提出いただく御意見等につきましては、日本語に限ります。 また、個人の場合は住所、氏名、職業及び連絡先を、法人の場合は法人名、所在地、担当者氏名、所属及び連絡先をそれぞれ記載してください。

 ところが、インターネットの意見提出フォームを見て驚いた。何と、提出者の住所や氏名、電話やメールアドレスなどの記入は「任意」になっているのだ。しかし、「郵送・FAXの様式」を見たら、住所、氏名、連絡先(tel、fax、e-mail)を書くようになっている。なぜインターネットと郵送・FAXで記入項目が違うのだろう? どう考えても不公正だ。

 私はこれまでにもパブコメを何回か提出しているが、提出者の名前や住所の記入が任意のパブコメはなかった。意見を提出する以上、個人を特定できる情報を書くのは当たり前ではないか。

 こうした情報の記入を任意にするか必須にするかはパブコメによって違うようなのだが、なぜ任意にしたり必須にしたりするのだろう。不可解としか言いようがない。

 たしかに無記名なら批判的意見が書きやすいという人もいるかも知れない。自分の個人情報は知らせたくないという人も多いだろう。しかし、個人を特定できる情報を書かなくても良いのであれば、同じ人物が何度も投稿することも容易にできる。つまり「ヤラセ」が簡単にできるのではないか。

 今回のパブコメは原発に関わる重要なものだから、なおさら懐疑的になってしまう。パブコメの集計というのは公正かつ厳正に行われているのだろうか? 不正はないのだろうか? というのも、私には以下の記事に書いたような経験があるからだ。

意見募集をめぐるお粗末 

 また、以下のような事例もある。

国交省が握り潰した地質学者のパブコメより(代替案のための弁証法的空間)

 パブコメで寄せられた意見がどのようにして集計されているのか、不正が入り込む余地がないのか、ご存知の方がいたら教えていただきたいと思う。

 環境アセスメントが開発行為を前提としたものとなり形骸化しているように、パブリックコメントもほとんど「聞き置くだけ」「わずかな修正をするだけ」になっていることは承知している。しかし、こういう状況だからといってパブコメなど意味がない、出してもしょうがないということにはならない。意見提出の権利は行使すべきだし、もしおかしいことがあるなら正さなくてはならない。

 もうひとつ気になるのは、パブコメの募集期間の短さと、周知徹底に関することだ。パブコメは原則として30日の意見募集期間を設けなければならないのだが、今回のパブコメは意見募集期間がたった2週間しかない。その理由は以下のように説明されている。

原子力規制委員会設置法(平成24年法律第47号)及び原子力規制委員会設置法の一部の施行期日を定める政令(平成24年政令第277号)により、平成25年3月18日から、各地方公共団体の作成する地域防災計画は原子力災害対策指針等に基づくものとなります。
 これに伴い、原子力災害対策指針に基づき地域防災計画を作成するための検討期間を、各地方公共団体において十分に設けるためには、原子力災害対策指針を早急に改定する必要があります。
 従いまして、本意見の提出に係っては、行政手続法(平成5年法律第88号)第40条第1項に規定されている「三十日以上の意見提出期間を定めることができないやむを得ない理由があるとき」に該当するため、30日より短い期間を設定して、意見の募集を行うこととします。

 「原子力災害対策指針に基づき地域防災計画を作成するための検討期間を、各地方公共団体において十分に設けるため」というが、そのために国民の意見を聞いて検討する期間を短くしてしまうのは本末転倒だ。

 それに、今回のパブコメが多くの国民に周知されたとはとても思えない。とりわけインターネット環境にない人は知らない人が大半ではなかろうか。知ったとしても、2週間で資料に目を通して意見を書かねばならないというのはあまりにも時間不足だ。なんだか、なるべく反対意見が出されないようにしているとしか思えない。

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コメント

謹啓、権力者が都合の悪い情報や少数意見は黙殺したい意図が見え隠れし怒髪天を突く思いです。国政と国民の意思伝達をすべき国会議員が機能して居りません。試験の前にならないと勉強しない学生さん同様に選挙にならないと有権者とインターフェイスしない政治家が多過ぎます。3回目の挑戦で赤城徳彦絆創膏大臣を破って当選した福島伸享前代議士は当選するや否や乗用車は国産中古車からBMWに吊るしの安価な背広からペンシルストライプの高級スーツに買い替え天狗になって昨年の総選挙では8万票も減らして明らかに見劣りする県会議員上がりの自民党候補に惨敗致しました。敬具

昨年のエネルギー政策を問うパブコメでは、大半の国民が原発ゼロを求め、しかもその多くは即時ゼロでした。今回のパブコメは、そのような結果にならないように何やら裏工作しているのではないかと思えてなりません。国民の意見がきちんと伝わらないようになっていくことこそ、本当に恐ろしいことです。

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