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2011年7月 4日 (月)

深刻な放射能汚染を隠し続ける日本と米国

 「医療ガバナンス学会」のサイトに以下の記事が掲載されている。独立行政法人国立病院機構北海道がんセンター院長の西尾正道氏(放射線治療科)が書かれたものだ。

『福島原発事故における被ばく対策の問題-現状を憂う』(その1/2)

『福島原発事故における被ばく対策の問題-現状を憂う』(その2/2)

 西尾氏は、高額な費用をかけたSPEEDIの情報が事故直後に封印され、公開された時には「時すでに遅し」であったと指摘しているのだが、それについて以下のように書いている。

公開できないほどの高濃度の放射線物質が飛散したことによりパニックを恐れて公開しなかったとしか考えられない。郡山市の医院では、未使用のX線フィルムが感光したという話も聞いている。また静岡県の茶葉まで基準値以上の汚染が報告されているとしたら、半減期8日のヨウ素からの放射能が減ってから23日に公開したものと推測できる。菅首相の不信任政局のさなか、原口前総務大臣はモニタリングポストの数値が公表値より3桁多かったと発言しているが、事実とすれば国家的な犯罪である。

 半減期が8日のヨウ素からの放射能が減ってから公開したと考えると、なるほどと思えてくる。政府が、とんでもない量の放射能が放出されたことを知っていながら情報隠蔽したのであれば、犯罪行為に等しい。速やかに避難させていれば少ない被ばくで済んだ人たちがいたのだし、ヨウ素剤を配布していれば被害の軽減が図れたはずだ。政府は情報の後出しについて「パニック」を言い訳に使ってきた。

 「想定外の津波」といい「パニックの防止」といい、なんとご都合主義の言い訳だろう。これまでずっと都合の悪いことを隠してきた原子力ムラの体質が、国民への対応にもそのまま表れている。

 以下では今回の事故で積極的に発言を続けているアー二―・ガンダーセンさんが出演したラジオ番組を紹介している。

福島メルトダウン:アー二ー・ガンダーセン、ラジオインタビューよりpart1(…just wondering)

 ガンダーセン氏の話によると、福島や東京の自動車のフィルターからセシウム、ストロンチウム、プルトニウム、アメリシウムなどの放射線物質が高濃度で検出されているそうだ。そのようなホットパーティクルと呼ばれる微粒粉末となった高放射性物質は、アメリカの西海岸にもかなり到達している。ところが、アメリカ合衆国環境保護庁は放射線計測用のモニターを停止してしまったという。国民に事実を知らせたくないのだろう。

 このホットパーティクルが体内に取り込まれると、被ばくし続けてしまう。東京で生活している人は4月、5月の時点で一日に平均10個、シアトルでは平均6個のホットパーティクルを吸い込んでいるという。ちなみに東京のフィルターは福島の30分の1の線量だったそうだ。これが事実であれば福島はもちろんのこと、日本が将来大変なことになるのは容易に想像できる。しかし、日本の政府はこのような情報は決して出さない。

 オバマ氏も脱原発を唱えないが、アメリカも日本も原子力産業という利権構造を手放したくないのだ。汚染水の処理に、原発を維持したいアメリカとフランスの企業が関わっているのも同じ理由だろう。だから、不都合な真実は決して明らかにせず、被ばくによる健康被害という問題を先延ばしにしているだけなのだ。どう考えても、これは犯罪行為だ。

 3.11を境に私たちの生きる世界は大きく変わってしまった。私たちはその事実に向き合い、自分でできる限りの防衛をしていかねばならない。

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